TeraStationやLinkStationは信頼性の高いネットワークストレージとして多くの場面で活用されています。しかしながら、その利便性を十分に活かすためには適切にエラーの内容を理解し対応することが不可欠になってきます。その中でも「E10エラー」はUPS(無停電電源装置)との連携に問題があることを示すものであり、電源管理に関連する重要なエラーとして挙げられるものです。
TeraStationやLinkStationにE10エラーが発生した場合には停電時や電源異常時にTeraStationやLinkStationが正常に動作しなくなる危険性が高まります。その結果、データの安全性が損なわれる事もあるため、迅速かつ正確に対応することが重要となります。本記事では、TeraStationやLinkStationにE10エラーが発生する原因を詳しく解説するとともに、その影響や対処方法について分かりやすく説明していきます。エラーに悩んでいる方や予防策を知りたい方はぜひ参考にしてください。
- 1. TeraStationやLinkStationに表示される「E10」とは?
- 2. エラーコード「E10」の主な意味
- 3. TeraStationやLinkStationに「E10」エラーが表示される状況は
- 4. TeraStationやLinkStationに「E10」が出た場合の影響
- 5. TeraStationやLinkStationにE10が表示された場合に生じる症状例
- 5.1. 1.TeraStationのディスプレイに「E10」エラーが表示される
- 5.2. 2.管理画面でエラー通知が出る
- 5.3. 3.UPSの動作状況が確認できなくなる
- 5.4. 4.電源に関連する誤作動が起きる
- 5.5. 5.TeraStationやLinkStationの動作が不安定になる
- 5.6. 6.データのアクセスが一時的に中断される
- 5.7. 7.エラー音やランプの異常点灯
- 5.8. 8.UPSのバッテリー消耗が早まる
- 5.9. 9.ステータスログにエラーが記録される
- 5.10. 10.停電時のシャットダウン機能が動作しない
- 5.11. 11.停電後の再起動が正常に行われない
- 5.12. 12.UPSが正しく充電されない
- 6. TeraStationやLinkStationに「E10」エラーが表示される原因
- 7. TeraStationやLinkStationにE10が表示された場合の対処方法
- 8. E10以外のエラーコードもTeraStationやLinkStationに表示された時には
- 9. E10エラーの発生を未然に防ぐ方法
- 10. まとめ・万が一、困った時には
TeraStationやLinkStationに表示される「E10」とは?
TeraStationやLinkStationに表示される「E10」・「UPS E10 Dependent Mode」はUPS(無停電電源装置)との連携に関する問題が生じたことを示すエラーです。UPSは停電や電源異常時に接続された機器に電力を供給するための装置であり、TeraStationやLinkStationとの連動機能を通じてデータの安全性を確保する重要な役割を担っているものです。しかしながら、何らかの理由でこの連携が正常に機能しない場合にはTeraStationやLinkStationにエラーコード「E10」・エラーメッセージ「UPS E10 Dependent Mode」が表示されることがあります。
エラーコード「E10」の主な意味
「E10」はUPSとTeraStationもしくはLinkStation間の通信エラーやUPSがバッテリー駆動状態になったことを知らせるエラーコードです。E10エラーが表示される状況は、主に次のようなケースが考えられるものです。
・停電や電源異常によりUPSがバッテリーで動作している。 |
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・UPSとTeraStation、LinkStationの間で通信が確立できていない。 |
・UPSの接続ケーブルが抜けている、もしくは接触不良が発生している。 |
・UPSの設定が正しく構成されていない。 |
TeraStationやLinkStationに「E10」エラーが表示される状況は
エラーコード、E10はTeraStationやLinkStationに下記のような状況で表示されることが多いものです。
- 停電時
- UPSの通信不良
- UPSの設定不備
- UPSの異常
1.停電時
停電により外部電源が遮断され、UPSがバッテリー駆動に切り替わった場合にTeraStationやLinkStationに「E10」エラーが表示されることがあります。UPSはTeraStationやLinkStationに停電情報を通知することでNASを適切にシャットダウンできるようにする仕組みを担っていますが、UPSとTeraStationやLinkStationの連携が正常に機能しないことも多く、そのような時には「E10」エラーを引き起こすことがあります。
※停電の後にTeraStationやLinkStationにEから始まるエラーコードが表示される、TeraStationやLinkStationにアクセスできなくなった、NASが起動しない、本体のランプが赤く点滅しているなどのトラブルが発生することも多いものです。その際にはTeraStationやLinkStationに重篤な障害が生じている、データが失われる危険性が高まっていることも多く、慎重な対応が求められます。
↓停電の後にTeraStationにトラブルが発生した時にはこちらの記事もご確認ください。
2.UPSの通信不良
TeraStationやLinkStationとUPSの間で通信が途絶えるとNASがUPSの状態を確認できず「E10」エラーを表示することがあります。これはUSBケーブルの接続不良や設定ミスが原因であることが一般的です。
3.UPSの設定不備
TeraStationやLinkStationの管理画面、NAS Navigator2でUPS連携機能を有効にしていない、または設定が正しく行われていない場合も「E10」エラーが表示されることがあります。
4.UPSの異常
UPS自体に不具合がある場合(例:バッテリーの劣化や内部回路の故障など)にもTeraStationやLinkStationにE10のエラーコードが表示されることがあります。
TeraStationやLinkStationに「E10」が出た場合の影響
「E10」が表示された状態ではUPSが正しく動作していないことが推測され、停電や電源異常発生時にTeraStationやLinkStationのデータ保護機能が制限される場合があります。具体的には次のような影響が考えられるものです。
・停電時にTeraStationやLinkStationが適切にシャットダウンされず、データ損失やシステムの不安定化が発生するリスクが高まる。 |
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・電源回復後にシステムが正常に再起動しない場合がある。 |
・UPSの動作状況が不明なため、電力供給の信頼性が低下する。 |
※TeraStationに表示される「E10」は、UPSとの連携が適切に機能していないことを示す重要なエラーコードです。このエラーを無視すると、停電時にデータの安全性が損なわれる危険性が高まるため、迅速な確認と対応が求められます。また、TeraStationやLinkStationに表示されるエラーコードは1つではなく、複数表示されることも多く、UPSだけでなくNASが正常に動作しなくなった時にはNAS本体の液晶ディスプレイの表示や管理画面(NAS Navigator2)、メール通知などから内容をよく確認することが重要となります。
TeraStationやLinkStationにE10が表示された場合に生じる症状例
TeraStationやLinkStationにエラーコード「E10」が表示されるとUPS(無停電電源装置)との通信や連携に問題があることを示しているものです。また、このE10エラーに関連してシステムや運用にさまざまな症状が現れることがあります。以下ではTeraStationやLinkStationにE10エラーが発生した際に生じる具体的な症状を詳しく説明していきます。
- TeraStationのディスプレイに「E10」エラーが表示される
- 管理画面でエラー通知が出る
- UPSの動作状況が確認できなくなる
- 電源に関連する誤作動が起きる
- TeraStationやLinkStationの動作が不安定になる
- データのアクセスが一時的に中断される
- エラー音やランプの異常点灯
- UPSのバッテリー消耗が早まる
- ステータスログにエラーが記録される
- 停電時のシャットダウン機能が動作しない
- 停電後の再起動が正常に行われない
- UPSが正しく充電されない
1.TeraStationのディスプレイに「E10」エラーが表示される
TeraStation本体の液晶ディスプレイに「E10」、「UPS E10 Dependent Mode」が表示されます。一部のモデルでは、エラー内容として「UPS通信エラー」や「UPS駆動状態」といった詳細メッセージが併記される場合もあります。
2.管理画面でエラー通知が出る
TeraStationやLinkStationの管理画面、NAS Navigator2にログインするとUPSに関連する警告メッセージが表示されることがあります。「UPSとの通信に失敗しました」「UPSがバッテリー駆動に切り替わりました」などの文言が確認されることもあるものです。
3.UPSの動作状況が確認できなくなる
E10エラーが出た時にはTeraStationやLinkStationがUPSと通信できなくなるため、UPSのバッテリー残量や現在の動作状況(バッテリー駆動状態や通常運転状態など)も確認できなくなってしまいます。管理画面やステータスにUPSの情報が記録されない状況に陥ることもありえます。
4.電源に関連する誤作動が起きる
停電や電源異常時にTeraStationやLinkStationがUPSの状態を正しく認識できず、自動シャットダウンが適切に動作しないトラブルを引き起こすことがあります。また、UPSからの電源供給が一時的に切れ、TeraStationやLinkStationが突然シャットダウンすることもありえます。
5.TeraStationやLinkStationの動作が不安定になる
UPSが正常に連携していないことで、TeraStationやLinkStationにE10エラーが表示され、電源管理機能が正しく動作しなくなったときにはシステムの安定性が低下することがあります。電源周りに障害が発生した後にTeraStationやLinkStationが正常に起動しない、または長時間起動に時間がかかる事態に陥ることもありえます。
↓NASが起動しない時にはこちらの記事も参照ください。
6.データのアクセスが一時的に中断される
UPSとの連携不良により、停電や電源トラブルが発生した時にはTeraStationやLinkStationにE10が表示される他、NASの動作が停止し、ネットワーク経由でのデータのアクセスが中断される、共有フォルダにアクセスができないトラブルが発生する事もあります。
↓共有フォルダにアクセスができない状況でお困りの方はこちら
7.エラー音やランプの異常点灯
一部のモデルでは、E10エラー発生時にTeraStationからビープ音やエラー通知音が断続的に鳴ることがあります。また、LinkStationのランプが赤色に点灯、点滅して視覚的にエラーを確認できる場合もありえます。
↓LinkStationのランプが赤く点滅した場合にはこちらの記事もご確認ください。
8.UPSのバッテリー消耗が早まる
UPSがバッテリー駆動状態に切り替わったままの状態でE10エラーの表示が続くと、UPSのバッテリーが急速に消耗することもあります。特に長時間の停電が起きた時にはバッテリーが持たずにTeraStationやLinkStationの稼働が停止するリスクが高まるものです。
9.ステータスログにエラーが記録される
TeraStationやLinkStationにE10エラーが出た時にはシステムログに「UPS通信エラー」や「UPS電源異常」などのエラーメッセージが頻繁に記録される場合があります。また、E10エラーが断続的に発生することでログが膨大になり、他の重要な情報が埋もれることもありえます。
10.停電時のシャットダウン機能が動作しない
UPSとTeraStationやLinkStationの通信が確立されていない場合には停電時にシャットダウンプロセスが正しく実行されず、システムが不完全な状態で電源が切れることもあります。この状態が続くと、HDDの不良セクタの発生やデータの破損に繋がることが多く、注意が必要となります。
11.停電後の再起動が正常に行われない
停電の後に電力が回復してもUPSとの通信不良が原因でTeraStationやLinkStationにE10エラーが出る他、自動起動機能が働かず、手動で再起動を行う必要が生じる場合もあります。
12.UPSが正しく充電されない
E10エラーが発生した際にはUPSの充電状態がTeraStationやLinkStationに認識されていないため、適切な充電が行われず、次回、電源周りにトラブルが生じた時にバッテリーが機能しないこともありえます。
TeraStationやLinkStationに「E10」エラーが表示される原因
以下では、TeraStationやLinkStationにE10エラーが表示される原因例を紹介していきます。
- UPSとの通信エラー
- UPSがバッテリー駆動に切り替わった
- UPSのバッテリー劣化
- UPS設定の不備
- UPSのファームウェア不具合
- ケーブルの不適切な接続
- UPSの電力供給不足
- 停電後の復帰時に通信が途絶える
- UPSの内部異常
- NAS側のUSBポートの不具合
1.UPSとの通信エラー
UPSとTeraStationやLinkStationは通常USBケーブルなどで接続されて通信を行いますが、この通信が途絶えた場合にはE10エラーが発生することがあるものです。
・ケーブルの断線や接触不良
ケーブルの断線や接触不良が原因でTeraStationやLinkStationにE10エラーが生じることがあります。
・ほこりや異物の影響
TeraStationやLinkStationのUSBポートやUPS側のポートにほこりや異物が入り、接続が不安定になることも原因の一つとして挙げられます。
・電源周りの一時的な不具合
電源の一時的な不安定が通信を妨げることもあります。
2.UPSがバッテリー駆動に切り替わった
停電や電源異常によりUPSがバッテリーで動作を始めた際にはTeraStationやLinkStationにE10エラーが表示されることがあります。この状態は正常な動作を示していることがほとんどであるものの、長時間続くとエラーとして記録される場合もあります。
※停電や電圧低下、過電流などの電源トラブルが発生した際にはTeraStationやLinkStationにE10の他、E04・E06・E07・E13・E14・E15・E16・E17・E18・E19・E20・E21・E22・E23・E30・EMなど様々なエラーコードが表示されることも多く、注意が必要となります。
※UPSがバッテリー駆動に切り替わった後にTeraStationやLinkStationとの通信が途絶えた場合にもE10が表示されることがあります。
3.UPSのバッテリー劣化
UPS内蔵のバッテリーが劣化しているとUPSの動作が不安定になり、TeraStationやLinkStationが異常を検知してE10エラーを表示することがあります。
※バッテリーの寿命が切れている時にはUPSが十分な電力を供給できずに通信が不安定になることが多いものです。
※バッテリー交換が必要なタイミングでもこのE10エラーが発生することがあります。
4.UPS設定の不備
TeraStationやLinkStationの管理画面、NAS Navigator2でUPS連携機能を有効にしていない、または設定が間違っている場合にもE10エラーが表示されます。UPSの種類(例:APC、CyberPowerなど)や接続方式に応じた設定が正しく行われていない場合の他、設定変更やファームウェア更新後に再設定を忘れた時にも、E10エラーが発生することがあります。
5.UPSのファームウェア不具合
UPS自体のファームウェアに問題がある場合にはTeraStationやLinkStationとの通信が不安定になることがあります。ファームウェアのバグが原因となり、TeraStationやLinkStationがUPSのステータスを正しく受信できなくなった結果、E10エラーの発生に繋がる他、一部のUPSモデルでは最新のTeraStationやLinkStationに接続した場合に互換性の問題が生じてエラーコードの発生に繋がることもありえます。
6.ケーブルの不適切な接続
UPSとTeraStation、LinkStationを接続するUSBケーブルやシリアルケーブルが適切でないことご原因で通信エラーが発生する、E10エラーを引き起こすことがあります。
※長すぎるケーブルや質の悪いケーブルを使用すると、通信が不安定になることもありえます。
※正規のケーブルでない場合にはUPSからの信号が正確に伝達されないため、万が一、正規品では無いケーブルを接続した際にTeraStationやLinkStationにE10などのエラーコードが出た時にはケーブルを元々付属されていたケーブルに戻してみましょう。
7.UPSの電力供給不足
UPSが他の機器にも同時に電力を供給している時には、TeraStationやLinkStationが動作可能な電力が供給されずにE10エラーが表示されることがあります。電源が不安定になった時には通信エラーを引き起こす事も多いものです。
※UPSの定格容量を超えて機器を接続している場合も電力不足が生じる・TeraStationやLinkStationの動作が不安定になることがあります。
8.停電後の復帰時に通信が途絶える
停電後に電力が復旧しても、UPSが通常運転に戻る過程でTeraStationやLinkStationとの通信が一時的に途絶える場合があります。特に停電から復帰する際にUPSの動作が安定しないと、E10エラーの発生に繋がることが多いものです。電力回復のタイミングがUPSとTeraStationやLinkStation間で合わなかった時にも症状が発生する原因になりえます。
9.UPSの内部異常
UPS内部の制御回路やセンサーに異常が出た際にもTeraStationやLinkStationがこれを検知してE10エラーを表示することがあります。UPSの内部温度が高い場合やセンサーが誤作動している時に症状が発生することが多いものです。
10.NAS側のUSBポートの不具合
TeraStationやLinkStationなどNAS側のUSBポートが物理的に損傷している、または正常に動作していない場合にはUPSとの通信が確立できずE10エラーが表示されてしまいます。
※ポートにほこりが溜まる、またはピンが曲がることで接続が不安定になることもあります。
※複数のUSBデバイスを同時に接続している場合にはポートの競合が原因となり、通信が失敗することもありえます。
TeraStationやLinkStationにE10エラーが表示される原因は、UPSとの通信や動作に関連する問題が多岐にわたるものです。通信エラー、UPSのバッテリー劣化、設定ミス、ケーブルの不適切な使用、さらには停電後の復帰時の動作不良などが主な要因として挙げられます。これらの原因を理解することで、E10エラーが発生した際に迅速かつ正確に問題を特定できることが見込めます。
TeraStationやLinkStationにE10が表示された場合の対処方法
TeraStationやLinkStationにE10エラーが発生した場合の具体的な対処方法を解説します。
- UPSとNAS本体を確認する
- UPSの動作確認を行う
- 設定を確認する
- UPSのバッテリーを点検する
- UPSとNASの再起動を試す
- UPSのファームウェアを更新する
- UPSの負荷を軽減する
1.UPSとNAS本体を確認する
・UPSとNASの接続具合を確認する
TeraStationやLinkStationにE10エラーが表示された際はまずUPSとNASを接続しているケーブルを確認することから始めましょう。接続不良やケーブルの損傷が原因の場合があるためです。
・確認方法
- UPSとNASの両端でUSBケーブルがしっかり接続されているか確認します。
- ケーブルに断線や目に見える損傷がないかをチェックします。
- 必要に応じて、別のUSBケーブルに交換して通信が復旧するか確認します。
・NASのUSBポートを確認する
TeraStationやLinkStationなどNAS側のUSBポートに問題がある場合にはUPSとの通信が不安定になり、E10エラーが発生することがあります。そんな時にはNAS側のUSBポートを点検し、問題がないか確認してみましょう。
・確認方法
- TeraStationやLinkStationのUSBポートにほこりや汚れがないか確認し、エアダスターなどで清掃します。
- 他のUSBポートを使用してUPSと接続し、E10エラーが解消するか確認します。
・UPSの接続ケーブルを交換する
ケーブルが古くなった・劣化している時にも通信エラーが発生することがあります。別のケーブルを使用して通信が正常に行われるか確認してみましょう。
※注意点
ケーブルはUPSに付属していたもの、または信頼性の高いケーブルを使用してください。
過度に長いケーブルを使用すると通信が不安定になることもあるため、適切な長さのケーブルを選択しましょう。
2.UPSの動作確認を行う
UPS自体が正常に動作していない時にもTeraStationやLinkStationがエラーを検知する・E10エラーの表示に繋がることがあります。UPSの動作状態をチェックし、異常がないかを確認してみましょう。
・UPSの動作確認方法
- UPS本体のステータスランプやディスプレイを確認し、「バッテリー駆動中」や「エラー」などの表示がないか確認します。
- UPSが通常の電源供給モード(商用電源使用状態)になっているか確認します。
- 停電が原因の場合、電力が復旧してもUPSが商用電源モードに戻らない時にさUPSを再起動します。
3.設定を確認する
TeraStationやLinkStationとUPSが正しく連携するには管理画面、NAS Navigator2での設定が適切である必要が出てきます。設定ミスや変更忘れが原因で通信エラーが発生していることもありえるためです。
・管理画面で設定を確認する方法
- TeraStationやLinkStationの管理画面にログインします。
- 「電源管理」または「UPS設定」のセクションを開きます。
- UPS連携機能が有効になっているか確認し、設定がUPSの種類や接続方式に合致しているかを確認します。
- 必要に応じて設定を保存し、TeraStationやLinkStationを再起動してE10エラーが解消されるか確認します。
4.UPSのバッテリーを点検する
UPSのバッテリーが劣化している時にもTeraStationやLinkStationがエラーを検知してE10などのエラーコードが表示されることがあります。バッテリーの状態を確認し、必要に応じて交換することを検討しましょう。
・バッテリーの点検方法
- UPSのディスプレイやステータスランプでバッテリー残量や状態を確認します。
- バッテリー寿命が近い場合や「バッテリー交換」メッセージが表示されている時には、UPSのバッテリーを交換してください。
- バッテリー交換後、UPSとTeraStationやLinkStationの通信が正常に行われるか確認します。
5.UPSとNASの再起動を試す
一時的な通信エラーや動作不良が原因でE10エラーが表示されている場合にはUPSとTeraStationやLinkStationを再起動することで問題が解消することがあります。
・手順
- TeraStationやLinkStationの電源を切り、UPSの電源もオフにします。
- 数分待ってからUPSの電源を入れ、UPSが正常に動作していることを確認します。
- 次にTeraStationやLinkStationの電源を入れ、エラーが解消されているか確認します。
6.UPSのファームウェアを更新する
UPSのファームウェアに不具合がある時にもTeraStationやLinkStationとの通信が不安定になり、E10などのエラーコードの表示されることがあります。そんな時にはUPSのメーカーサイトで最新のファームウェアを確認し、必要に応じて更新してみましょう。
・ファームウェアを更新する方法
- UPSメーカーのウェブサイトにアクセスし、モデルに対応する最新ファームウェアをダウンロードします。
- メーカーページの指示に従ってファームウェアを更新します。
- UPSのファームウェアを更新後、TeraStationやLinkStationとの通信が復旧しているかを確認します。
7.UPSの負荷を軽減する
UPSに複数の機器を接続している時には電力供給が不足する・通信エラーが発生し、TeraStationやLinkStationにE10エラーを引き起こすこともありえます。そんな時にはUPSの接続機器を見直し、必要に応じて負荷を軽減してみましょう。
・UPSの負荷を軽減する方法
- UPSに接続されているすべての機器を確認します。
- 必要最低限の機器のみを接続し、UPSの負荷を軽減します。
- 再接続後、TeraStationやLinkStationとの通信が正常に行われるか確認します。
E10以外のエラーコードもTeraStationやLinkStationに表示された時には
TeraStationやLinkStationに何かしらの症状が出た時には、E10以外のエラーコードが表示されることも多く注意が必要となります。
・液晶ディスプレイを使ってエラーコードの内容を確認する方法
- NAS本体のディスプレイボタンを押す
- 表示されるエラーコードを確認する
- 複数のエラーがある場合にはディスプレイボタンを数回押す
・NAS Navigator2を使ってエラーコードの内容を確認する方法
- パソコンからNAS Navigator2を起動する
- 表示されるTeraStation・LinkStationのアイコンをダブルクリックして、Web管理画面を開く
- 管理画面内のダッシュボードや通知エリアで、エラー情報を確認する
↓TeraStationやLinkStationににエラーコードやエラーメッセージが表示された場合にはこちらの記事もご確認ください。
エラーコード、E10だけがTeraStationやLinkStationに表示された場合にはUPS(無停電電源装置)との連携に関する問題が生じたことを示していることが大半ですが、TeraStationやLinkStationにアクセスができない・NASが起動しない・共有フォルダに入れない・ファイルやフォルダのコピーができない・ランプが赤色で点滅するなどのトラブルが発生している時にはE10以外のエラーが同時に生じていることが推測され、データが消失する危険性も高まっていることも多く、注意が必要となります。TeraStationやLinkStationが正常に動作しなくなった際にNAS内のデータが大事・無くなったり取り出しができなくなったりしたら困ると少しでも考えた場合にはプロのデータ復旧業者の無料相談を利用することを優先しましょう。
・データ復旧業者の選び方
TeraStationやLinkStationにEから始まるエラーコードが表示された際に早く安く確実にデータを取り出したいと思った時には復旧業者選びが重要となります。どこのデータ復旧業者を選べば良いのか悩んだ時には下記の様な項目をチェックしましょう。困らずに済みます。
- 高度な技術力を持っている(独自技術やAI技術の有無)
- 復旧・修理に要するスピードや対応が早い
- 復旧料金プランや復旧費用例がホームページに記載されている
- クリーンルームなど専用環境下で復旧・修理作業を行っている
- 情報の守秘義務・セキュリティ管理が万全
- 復旧実績・復旧事例の有無
アドバンスデータ復旧は1から6の項目、全てを満たしているおすすめのデータ復旧業者です。独自技術やAI技術を持っており、高度な技術力で復旧・修理作業を行う事から、迅速な対応と低価格でのデータ復旧サービスを実現しています。TeraStationやLinkStationに限らず、NASやサーバーなどのRAID機器、HDD・SSD、パソコン、SDカード、CFカード、USBメモリ、ビデオカメラなど、様々な機種に対して復旧、修理実績も多くあり、安心です。
E10エラーの発生を未然に防ぐ方法
TeraStationやLinkStationでE10エラーが発生する原因を理解し、適切な予防策を講じることでエラーを未然に防ぎ、システムの安定性を維持することも可能となるものです。以下では、具体的な予防方法を挙げていきます。
- UPSとTeraStation、LinkStationの接続を定期的に点検する
- UPSのバッテリーを定期的に交換する
- UPSの負荷を適切に管理する
- UPSの設定を正しく行う
- UPSやNASのファームウェアを最新状態に保つ
- UPSの設置環境を最適化する
- 停電や電源異常に備えた確認を行う
- 定期的なメンテナンスを実施する
- UPSの推奨ケーブルを使用する
- UPSの動作ログを定期的に確認する
1.UPSとTeraStation、LinkStationの接続を定期的に点検する
・点検方法
- USBケーブルやシリアルケーブルがしっかり接続されているか確認します。
- 接続ポートにほこりや汚れがないか点検し、必要に応じて清掃します。
- 古くなったケーブルは早めに交換します。
・目的
接触不良や通信断を防ぎ、安定した連携を維持します。
2.UPSのバッテリーを定期的に交換する
・交換方法
- UPSのバッテリー寿命を確認し、寿命が近づいたら早めに交換します。
- バッテリー交換時期は通常3~5年が目安です(使用状況によって異なります)。
・目的
劣化したバッテリーが原因で通信エラーが発生するのを防ぎます。
3.UPSの負荷を適切に管理する
・UPSの管理方法
- UPSに接続する機器を見直し、過負荷を避けるようにします。
- 必要最小限の機器のみをUPSに接続することで、安定した電力供給を確保します。
・目的
電力不足による通信エラーやTeraStationおよびLinkStationの動作不安定を防ぐことが期待できます。
4.UPSの設定を正しく行う
・設定方法
- TeraStationやLinkStationの管理画面(NAS Navigator2)でUPS連携機能を正確に設定します。
- UPSの種類(メーカーやモデル)や接続方式に応じた設定を確認します。
- 設定変更後は必ず保存し、再起動を行って反映させます。
・目的
設定ミスが原因で通信が途絶えるリスクを回避します。
5.UPSやNASのファームウェアを最新状態に保つ
・ファームウェアの確認方法
UPSおよびTeraStation、LinkStationのメーカーサイト(Buffalo)を定期的に確認し、最新のファームウェアが公開されていれば適用します。
・目的
古いファームウェアによる互換性問題やバグの発生を防ぎます。
6.UPSの設置環境を最適化する
・UPSの環境を最適化する方法
- 通気性の良い場所にUPSを設置します。
- 直射日光や高温多湿の環境を避けます。
- 適切なスペースを確保し、UPSが過熱しないように注意します。
・目的
UPSの内部温度上昇を防ぎ、動作不良を未然に防ぎます。
7.停電や電源異常に備えた確認を行う
・電源周りを確認する方法
- 定期的にUPSの動作テストを実施し、停電時に正しくバッテリー駆動に切り替わるか確認します。
- 電力の回復後にUPSとTeraStationやLinkStationが正常に通信を再開するかテストします。
・目的
停電や電源異常時のトラブル発生を事前に防ぐことが期待できます。
8.定期的なメンテナンスを実施する
・メンテナンスの具体的な方法
- UPSのステータスランプやディスプレイを確認し、異常がないか定期的にチェックします。
- TeraStationやLinkStationの管理画面でUPSの動作状況を確認します。
・目的
UPSやTeraStation、LinkStationの異常を早期に発見し、エラーの発生を防ぎます。
9.UPSの推奨ケーブルを使用する
・ケーブルの使用方法
- UPSに付属している正規ケーブルを使用します。
- 推奨ケーブルが紛失した場合は、メーカーが指定する互換性のあるケーブルを使用します。
・目的
不適切なケーブルによる通信エラーや接触不良を防ぎます。
10.UPSの動作ログを定期的に確認する
・ログの確認方法
TeraStationやLinkStationのシステムログやUPSの動作履歴を確認し、通信や電力に問題がないか定期的にチェックします。
・目的
異常の兆候を早期に発見し、重大なエラーが発生することを未然に防ぎます。
まとめ・万が一、困った時には
TeraStationやLinkStationに表示される「E10エラー」は、UPSとの通信や動作の不具合を知らせる重要な警告の1つです。このエラーを放置すると停電や電源トラブルが発生した時にデータが失われるリスクが高まるため注意が必要となります。E10など、Eから始まるエラーコードやエラーメッセージがTeraStationやLinkStationに表示された場合には症状が発生した原因を正確に把握し、適切な対処を行うことで、システムの安全性と安定性を維持することが見込めます。
しかしながら、E10エラーが出ると同時にTeraStationやLinkStationにアクセスができない・NASが起動しない・共有フォルダに入れない・エラーコードが複数、表示される・本体のランプが赤色で点滅する等のトラブルが発生することも多く、機器が正常に動作しなくなった場合には慌ててしまうことも多いものです。日常的なメンテナンスや設置環境の見直しを行うことで、E10エラーの発生を未然に防ぐことも可能ですが、万が一、
大事なデータが入っているTeraStationやLinkStationが使えなくなった場合には手を止めてプロのデータ復旧業者の無料相談を利用することを検討しましょう。特に停電の後にNASに不具合が出た時にはUPS
関連だけでなく、TeraStationやLinkStation本体、内蔵HDDやSSDが物理的・機械的に故障していることが多く、注意が必要となります。