LinkStationは、家庭や小規模オフィスでのデータ管理やバックアップに便利なNAS(ネットワーク対応ストレージ)です。しかしながら、LinkStationを使用中に「HDDが認識しない」という問題が発生することがあります。このトラブルは、データへのアクセスが停止する、バックアップの失敗に繋がる、データが消失する事態に直結することもあるため早急な対応が必要となります。本記事では、LinkStationでHDDが認識しない場合の対処方法から注意点まで幅広く解説していきます。「LinkStationでHDDが認識されない」という状況に直面している方は、ぜひこの記事を参考にしていただき、スムーズな問題解決を目指してください。
- 1. LinkStationでHDDが認識しない時に生じる症状例
- 2. LinkStationでHDDが認識しない場合の対処方法
- 3. LinkStationでHDDが認識しない場合にデータを取り出したい時には
- 4. LinkStationでHDDが認識しない原因は
- 5. LinkStationに接続して使用する外付けHDDとは
- 6. LinkStationに接続した外付けHDDが認識しない時に生じる症状例
- 7. LinkStationに接続した外付けHDDが認識しない場合の対処方法
- 8. LinkStationに接続した外付けHDDが認識しない原因は
- 9. LinkStationでHDDが認識しない時にやってはいけないこと
- 10. LinkStationに搭載されることがあるHDDの種類
- 11. LinkStationの型番と特徴一覧
- 12. LinkStationに接続して使用する外付けHDDの種類と型番
- 13. まとめ・万が一、困った時には
LinkStationでHDDが認識しない時に生じる症状例
LinkStationでHDDが認識できなくなった時には下記のような症状が出ることが多いものです。
- LinkStationにアクセスができない
- LinkStationが起動しない
- LinkStationのランプが赤色やオレンジ色で点滅を繰り返す
- NAS Navigator2やメール通知でエラーメッセージが表示される
- 管理画面でHDDが表示されない
- 共有フォルダにアクセスできない
- LinkStation本体から異常音がする
- LinkStation本体が過熱している
1.LinkStationにアクセスができない
HDDが認識されないと、LinkStation自体がネットワーク上で表示されなくなる場合があります。その結果、以下のような現象が発生することがあります。
・LinkStationの管理画面・NAS Navigator2へのアクセスがタイムアウトする。 |
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・ネットワークドライブとして設定されていた共有フォルダが消える。 |
・LinkStationのリモートアクセス機能が利用できず、外部からの接続が完全に遮断される。 |
・Pingコマンドを実行してもLinkStationから応答が返ってこない。 |
・スマートフォンやタブレットの専用アプリでもLinkStationが検出されない。 |
・複数の端末からLinkStationにアクセスができない。 |
↓LinkStationにアクセスができない状況でお困りの方はこちらも参照下さい。
2.LinkStationが起動しない
LinkStationでHDDが認識しない時には、LinkStation本体が正常に起動しない状態に陥ることもあります。その結果、以下のような現象が発生することも多いものです。
・電源ボタンを押してもLinkStationが無反応。 |
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・LinkStationの起動中にフリーズし、進行が停止する。 |
・起動完了後、LinkStationが再起動を繰り返す、ループ状態に陥る。 |
・LinkStation本体のファンが回り続けるが、動作が始まらない。 |
・LinkStationの起動時にビープ音が繰り返され、エラーを知らせる。 |
3.LinkStationのランプが赤色やオレンジ色で点滅を繰り返す
LinkStationでHDDが認識しないような時には本体のLEDが赤やオレンジ色で点滅し、エラー状態を示すことがあります。その際には以下のような現象が発生することが多いものです。
・LEDが赤やオレンジに変化し、通常の光り方とは異なるパターンになる。 |
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・点滅が一定のリズムで繰り返され、エラーが継続していることが分かる。 |
・動作中のHDDアクセスランプが点灯しないか、異常な点滅を繰り返す。 |
※LinkStationでHDDが認識しない際に本体のランプが赤やオレンジ色で点灯、点滅するような場合にはデータが消失する危険性が高まっていることが多く、注意が必要となります。電源の入り切りや再起動、ケーブルの抜き差しなど簡単にできることを試しただけでも取り返しのつかない状況に陥ってしまうこともありえます。LinkStation内のデータを失いたくない、早く安く確実に取り出したいと少しでも考えた場合にはプロのデータ復旧業者の無料相談を利用することを検討しましょう。
↓LinkStationのランプが赤く点滅している際にはこちらの記事もご確認ください。
4.NAS Navigator2やメール通知でエラーメッセージが表示される
LinkStationでHDDが認識されない時には、NAS Navigator2や管理画面、LinkStationのメール通知機能を通じてエラーコードやエラーメッセージが届くこともあります。この結果、以下のような現象が発生するものです。
・Eから始まるエラーコードやエラーメッセージが表示される。 |
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・「ハードディスクが見つかりません」や「RAID構成に異常があります」といったメッセージが出る。 |
・「ディスクエラー」や「フォーマットが必要です」といったアラートを受け取る。 |
・定期的なステータスメールが届かなくなる。 |
※LinkStationでHDDが認識しない際にエラーコード、例:E04、E06、E07、E13、E14、E15、E16、E17、E18、E19、E21、E22、E23、E30、EMなどが表示された場合にはHDDが物理的・機械的に故障していることが大半でデータを失いたくない方は慎重な対応が求められるものです。
※エラーメッセージには特定のHDDスロット番号が記載されることもあります。
5.管理画面でHDDが表示されない
LinkStationでHDDが認識されない時には管理画面でHDDの情報が正しく表示されなくなることがあります。この結果、以下のような現象が発生する事もありえます。
・HDDの容量が「0GB」や「—」と表示される。 |
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・RAID構成の一部HDDが「故障」として表示され、RAIDシステム全体が機能しない。 |
・管理画面が非常に重くなり、操作が遅延する。 |
6.共有フォルダにアクセスできない
LinkStation内のHDDが認識されないことで、共有フォルダにアクセスができない、利用不可能になることもありえます。この結果、以下のような現象が発生することがあります。
・共有フォルダがネットワーク上に表示されない。 |
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・共有フォルダが見えても中身が空になっている。 |
・ファイルを開こうとすると「アクセスが拒否されました」や「ファイルが破損しています」というエラーメッセージが表示される。 |
・LinkStationに保存しているはずの一部のフォルダやファイルが破損し、操作がフリーズする。 |
・共有フォルダ内にデータの書き込みができず、保存操作中にエラーが発生する。 |
・共有フォルダやファイル名が文字化けして開けない。 |
・共有フォルダ内のデータが消えている。 |
↓共有フォルダにアクセスができない場合にはこちらも参照ください。
7.LinkStation本体から異常音がする
LinkStationのHDDが認識しない時にディスクに物理的な問題が発生している時には本体から異常な音が発生することもありえます。その結果、以下のような現象が生じることがあるものです。
・LinkStationに搭載されているHDDから「クリック音」や「ガリガリ音」といった異音が聞こえる。 |
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・通常のスピンアップ音が聞こえない。 |
・異音とともにLinkStation本体の動作が停止する。 |
・起動時に連続的な警告音が鳴り、HDDの異常を知らせる。 |
8.LinkStation本体が過熱している
LinkStationでHDDが認識しない時にはLinkStation内部が過熱状態になっていることもありえます。その結果、以下のような現象が出ることもありえます。
・LinkStation本体の表面が異常に熱くなる。 |
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・管理画面でHDDの温度が通常よりも高い値を示す。 |
・過熱が原因で本体が強制的にシャットダウンする。 |
・ファンが通常よりも高速で動作し続ける。 |
LinkStationでHDDが認識しない場合の対処方法
LinkStationでHDDが認識しない時に簡単に試せる対処方法を紹介します。
- LinkStation本体を再起動する
- HDDの接続状態を確認する
- エラーメッセージの有無を確認する
- 別のデバイスでHDDを確認する
- HDDの状態を診断する
- ファームウェアを更新する
- RAID構成の再確認を行う
1.LinkStation本体を再起動する
LinkStationでHDDに対して一時的な認識不良が生じている時には、本体を再起動する方法が簡単に試せる対処方法として挙げられます。
・LinkStation本体を再起動する方法
- LinkStationの電源ボタンを長押しして本体の電源を切る。
- その後、数分待ってから再度、LinkStationの電源を入れる。
※急な電源断はLinkStation内のHDDに多大な負荷を与える他、ディスクの故障具合を重篤化させることも多いため、注意が必要となります。
※LinkStationを再起動する方法を試した後にNAS本体が起動できた場合には管理画面やNAS Navigator2を使用してHDDが認識されているかを確認しましょう。再起動で問題が改善されない時には他の対処方法に進む必要が出てきます。
2.HDDの接続状態を確認する
LinkStationでHDDが認識しない時にはHDD自体の接続が緩んでいる、または物理的な問題が発生していることもありえます。そんな時にはHDDの接続状態を確認する方法が自分で試せる対処方法として挙げられるものです。
・HDDの取り外しと再接続を行う方法
- LinkStation本体からHDDを慎重に取り外す。
- 接続端子に汚れやホコリが付着していないか確認する。
- 汚れがある場合は接点クリーナーで清掃する。
- HDDを再度しっかりと取り付ける。
・スロットを変更する方法
LinkStationが複数スロットを持つモデルの場合には認識しないHDDを別のスロットに差し替える方法も試せます。この方法を行うことでHDDがLinkStation内で認識しない問題がスロット側にあるのか、HDD側にあるのかを切り分けることが可能となります。
3.エラーメッセージの有無を確認する
LinkStationでHDDが認識されていない場合にはNAS Navigator2や管理画面にエラー情報が表示されていることも多いものです。エラーの内容によって対処方法は変わるため、確認しておきましょう。
・NAS Navigator2でHDDの状態を確認する
「ディスクが見つかりません」「RAID構成に異常があります」などのエラーメッセージが表示される、Eから始まるエラーコードが表示された際にはHDD自体が故障していることが多く、慎重な対応が求められます。
・LinkStationでHDDが認識しなくなった際に表示されるエラーコード例
LinkStationに下記のようなエラーコードが表示された場合にはデータが失われる危険性が高まっているため、注意が必要となります。
エラーコード例 | エラーメッセージ例 |
---|---|
E04 |
SYSTEM Error 04 Can’t Load Kernel |
E06 |
TFTP MODE E06 Lost boot image |
E07 |
HD ALL E07 All HD Not Found |
E13 |
RAID Error E13 ARRAYx Error |
E14 |
RAID Arrayx E14 Can’t Mount |
E15 |
HDx Error E15 Many Bad Sectors |
E16 |
HDx Error E16 HDx Not Found |
E22 |
HDx Error E22 HDx Can’t Mount |
E23 |
HDx Error E23 HDx Is Faulty |
E30 |
HDx Broken E30 Replace the DISK |
EM | EMERGENCY MODE NO ARRAY INFO |
↑LinkStationにトラブルが発生した際にエラーコードやエラーメッセージが表示された場合には各エラーコードをクリックしてください。エラー別の対処方法もそれぞれ紹介しています。
・管理画面でHDDの状態を確認する
管理画面でLinkStationに内蔵されているHDDが表示されない、または「フォーマットが必要です」などのエラーメッセージが表示される場合にはHDDの認識エラーが発生している事も多いものです。このような場合にはフォーマット操作を行う前にデータを取り出す、復旧作業を進める必要が出てきます。
※LinkStationでHDDが認識しない・NASにアクセスができない・エラーコードやエラーメッセージが表示されるような場合にはデータが入っているHDDが物理的・機械的に故障していることが大半です。そのような場合に操作を続けようとする、電源の入り切りや再起動、ケーブルの抜き差しなど簡単にできることを試すだけでLinkStation内のデータが失われる事態に直結することも多く、注意が必要となります。LinkStation内のデータが大事・無くなったり取り出しができなくなったりしたら困ると少しでも考えた場合には手を止めてプロのデータ復旧業者の無料相談を利用することを優先しましょう。
4.別のデバイスでHDDを確認する
LinkStation側ではなく、認識しないHDDそのものに問題があるかどうかを確認するためには別のデバイスに接続して動作をテストする方法も自分で試せる対処方法として挙げられます。
・外付けケースや変換アダプタを使用してLinkStation内で認識しないHDDの状態を確認する方法
- LinkStationで認識しないHDDを取り外す。
- SATA-USBアダプタや外付けHDDケースに接続する。
- パソコンでHDDが認識されるか確認する。
※別のデバイスでHDDが認識される場合にはLinkStation側に問題があると考えることができるものです。
※LinkStationなどNASに内蔵されているHDDは複数のディスクを使ってRAIDを構築していることがほとんどです。そのため、普通の外付けハードディスクやUSBメモリなどパソコンに接続するだけで使用可能となる機器とは違い、LinkStationから認識しないHDDを取り外して他のデバイスに接続してもファイル形式や採用されているシステムも特殊なものであることから中のデータを確認したり使ったりすることはできないものです。そればかりかLinkStationからHDDを取り外す、他のデバイスに接続するだけでデータが意図しない形で上書きされる、損傷具合が悪化する、故障箇所が増えるなど取り返しのつかない状況に陥ってしまうことも多く起こりえるものです。LinkStation内のデータを失いたくない方は無理に試さないようにした方が良い対処方法としても挙げられます。
・他のデバイスでLinkStationに内蔵されていたHDDが認識されない場合の対処方法
LinkStation内蔵のHDDを取り外して他のデバイス、パソコンで認識されない場合にはHDDに物理的な故障が生じていると考えましょう。このような場合には個人で対処ができない重篤な障害が発生していることが大半であるため、余計な操作や作業を進めて後悔する前にデータ復旧業者の無料相談を利用することを優先した方が良いものです。
5.HDDの状態を診断する
LinkStationでHDDが認識しない時にはHDDの状態を診断する方法も自分で試せる対処方法になりえます。
・診断ツールを使ってLinkStation内で認識しなかったHDDの状態を確認する方法
- LinkStationからHDDを取り外す
- 外付けケースなどを使ってパソコンにHDDを接続する
- 「CrystalDiskInfo」などの診断ツールを使用して、S.M.A.R.T.情報を確認する
※診断ツールを使ってLinkStationで認識しなかったHDDにセクターエラーや異常が報告された時には、ディスクが劣化している、物理的な損傷が起きていると考えた方が良いものです。そのような場合には個人では対処が難しい物理障害が発生している事が大半で、慎重な対応が求められます。取り外したHDDをLinkStationに戻すだけで状態が悪化する・データが意図しない形で上書きされる、故障箇所が増えるなど、取り返しのつかない状況に陥ってしまうことも多く起こりえるためです。LinkStation内のデータが大事・無くなったり取り出しができなくなったりしたら困ると少しでも考えた場合には無理に操作を進めることは止めてプロのデータ復旧業者の無料相談を利用することを優先しましょう。相談してから作業を進めても遅くはないものです。
・異常音の有無を確認する
HDDから「カチカチ」や「ガリガリ」といった異常音がする場合には内部の機械部品(ヘッドやプラッター)に重篤な問題が発生している、全てのデータが失われるサインであることがほとんどです。このような場合には無理な操作を避け、NASの電源を切り、専門のデータ復旧業者に相談することが推奨されるものです。
※本来、HDDの部品、ヘッドとプラッターは接触しない構造になっていますが、異音がする、もしくはモーター音が鳴らない時にはHDDが物理的、機械的に故障していることを示しています。このような時には個人でできる対処方法は残念ながらありません。電源の入り切りや再起動など簡単にできることを試しただけでも状態が悪化するため、音に異常が出た時にはLinkStationの電源を切って保管することが最善の対処方法にもなりえます。
6.ファームウェアを更新する
LinkStation本体のファームウェアが古い場合やファームウェアが損傷している時にも特定のHDDモデルや容量が認識されない問題が発生することがあります。そんな時にはファームウェアを更新する方法が有効な対処方法になりえます。
・ファームウェアを更新する方法
- LinkStationの型番を確認する。
- 型番に適した最新のファームウェアをバッファローのサイトからダウンロードする。
- 最新のファームウェアを適用する。
- LinkStationを再起動する。
- HDDが認識されるか確認する。
※最新のファームウェアを適用する時にはLinkStationの電源が切れないように注意しましょう。
※LinkStation内で認識しないHDDが少しでも物理的に故障していた場合にはファームウェアの更新を行うとそれだけで状態が重篤化する、データが意図しない形で上書きされる、故障箇所が増えるなど取り外しのつかない状況に陥ってしまうことも多く起こりえるものです。LinkStationでHDDが認識しなくなった場合にデータを失いたくない方はファームウェアの更新を行う前にプロのデータ復旧業者の無料相談を利用することを優先しましょう。
7.RAID構成の再確認を行う
LinkStationでRAID機能を使っている場合にはRAIDの設定やRAIDの構成に不具合が生じた事が原因でHDDが認識しない状態に陥っていることもありえます。そんな時には下記のような方法が自分で試せる対処方法として挙げられるものです。
・RAIDの再構築(リビルド)を試す方法
LinkStation内でHDDが認識しない時には管理画面からRAIDの再構築を試みる方法も試せます。しかしながら、LinkStationでHDDが認識しない場合にRAIDの再構築を開始すると途中で止まる、失敗することが多い他、RAIDの再構築が正常に完了しなかった時には全てのデータが消失する事態に直結することもありえます。
↓RAIDの再構築(リビルド)とは?下記では、失敗例や危険性について詳しく解説しています。
・RAIDの情報を初期化する方法
LinkStationでHDDが認識しない際にRAIDの構成全体が破損している場合にはRAID情報を初期化する必要が出てきます。しかしながら、RAIDの情報を初期化するとLinkStation内の全てのデータが完全に消えてしまうため、NASに保存しているデータを失いたくない方は安易に初期化作業を進めないように注意しましょう。
LinkStationでHDDが認識しない場合にデータを取り出したい時には
LinkStationでHDDが認識しなくなった場合には共有フォルダにアクセスができない・筐体のランプが赤やオレンジ色で点灯、点滅する・エラーコードやエラーメッセージが表示される・NASが起動しない・ファイルやフォルダが開かないなど、LinkStationが使えなくなるため、慌ててしまうことも多いものです。少しでも悩んだり困ったりした際には手を止めてプロのデータ復旧業者の無料相談を利用することが問題解決への近道となります。LinkStationおよび認識しないHDD内のデータが不要・消えても良い方はメーカーや修理の専門会社にNASやHDDを修理に出す方法も選択肢に挙がってきますが、メーカーや修理の専門会社にLinkStationやHDDを修理に出した際にはHDDは初期化される、もしくは新しいディスクに交換された上での修理対応となるため、LinkStationやHDDは動作可能な状態に戻ったとしてもデータの取り出しや復旧作業は行われず、HDDに保存していたデータは全て消された上で返却されて来るものです。LinkStationで認識しなくなったHDD内に入っているデータが無くなったり取り出せなくなったりしたら困ると少しでも考えた場合にはデータ復旧業者に相談することを優先しましょう。
・データ復旧業者の選び方
LinkStationでHDDが認識しなくなった場合に早く安く確実にデータを復旧したい・取り出したいと思った時には復旧業者選びが重要となります。どこのデータ復旧業者を選べば良いのか悩んだ時には下記の様な項目をチェックしましょう。困らずに済みます。
- 高度な技術力を持っている(独自技術やAI技術の有無)
- 復旧・修理に要するスピードや対応が早い
- 復旧料金プランや復旧費用例がホームページに記載されている
- クリーンルームなど専用環境下で復旧・修理作業を行っている
- 情報の守秘義務・セキュリティ管理が万全
- 復旧実績・復旧事例の有無
アドバンスデータ復旧は1から6の項目、全てを満たしているおすすめのデータ復旧業者です。独自技術やAI技術を持っており、高度な技術力で復旧・修理作業を行う事から、迅速な対応と低価格でのデータ復旧サービスを実現しています。LinkStationやTeraStationなどのNASやRAIDサーバー、外付けHDD、SSD、パソコン、SDカード、USBメモリ、ビデオカメラ、ドライブレコーダーなど様々な機種に対して復旧実績も多くあり、安心です。
LinkStationでHDDが認識しない原因は
LinkStationでHDDが認識されない問題は、多くの内部・外部要因によって引き起こされるものです。以下では、LinkStationでHDDが認識しない原因を幅広く網羅し、それぞれの具体的な背景を説明します。
- HDDの物理的な故障
- 接続不良や接点汚れ
- ファームウェアやソフトウェアの問題
- 電力関連の問題
- 停電や雷の影響
- HDDに互換性が無い
- 使用環境や操作ミス
- 水没や湿気の影響
1.HDDの物理的な故障
HDDそのものが故障している場合には、LinkStationは正常にHDDを認識することができません。具体的には以下の要因が挙げられます。
・経年劣化
LinkStation内で長期間使用されたHDDは、モーターやヘッドの摩耗が進み、データの読み取りが困難になることがあります。
・外部衝撃
LinkStation本体やHDDを落下させたり、振動を受けたりすると、内部のプラッターやヘッドが損傷することもありえます。
・過熱
長時間の動作によりLinkStationおよび、HDD内部が高温状態になると、動作不良や故障の原因になりえます。
※LinkStationなどのNASは随時稼働していることがほとんどで、内部が高熱になりやすくHDDの故障を引き起こすことが多いものです。
※夏季休業中などは冷房や空調も止まる日があり、LinkStationに限らず、NASが高温になり、休み明けにLinkStation内のHDDが認識しない、LinkStationにアクセスができないなどの症状が発生することも多く、注意が必要となります。
2.接続不良や接点汚れ
HDDとLinkStationの間で物理的な接続が不完全な場合には認識されないことがあります。
・ケーブルの緩みや断線
SATAケーブルや電源ケーブルが正しく接続されていない、もしくは劣化している場合には、LinkStationに内蔵されているHDDは認識しない、動作しなくなってしまいます。
・接続端子の汚れや腐食
LinkStationのHDDスロットやSATAポートにホコリが溜まる・錆が付くと、信号が正しく伝達されず、認識不良を引き起こすこともありえます。
3.ファームウェアやソフトウェアの問題
LinkStation内部のソフトウェアの不具合や設定上の問題が原因となり、HDDが認識されないことがあります。
・ファームウェアのバグ
古いバージョンのファームウェアは、特定のHDDモデルや容量に対応していないことがあります。
・ファームウェアの不具合や破損
LinkStationに限らず、ファームウェアの不具合や破損が生じた際にはHDDが認識しない他、NASが起動しない、共有フォルダにアクセスができない、エラーコードやエラーメッセージが表示される等のトラブルを引き起こすことがあります。
↓LinkStationやTeraStationにエラーコードが表示された場合にはこちらも参照ください。エラーコード別の対処法や注意点も紹介しています。
・RAID設定の不一致
RAID構成が異なるHDDを挿入した場合にはRAID設定が一致しないため、LinkStation上で認識しないことがあります。
・初期化されていないHDD
新規のHDDを挿入した場合にはLinkStation上で認識されず、フォーマットが必要になることがあります。
※LinkStation内でHDDに物理障害が発生した時にはデータが入っているディスクであっても初期化を促されることがあります。万が一、初期化してしまうとHDDに保存していたデータは全て消去されるため注意が必要となります。
4.電力関連の問題
LinkStationやHDDに適切な電力が供給されない場合にも認識しないなどのトラブルが発生します。
・電源アダプタの不具合
LinkStation本体に付属する電源アダプタが劣化すると、十分な電力を供給できなくなり、内蔵HDDが認識しない、LinkStationにアクセスができない、NASが起動しないなどのトラブルを引き起こすことがあります。
・電力不足
外付けHDDやUSB機器を多数使用している場合には、LinkStation全体の消費電力が増加し、内蔵HDDの動作に影響を与えることもありえます。
↓LinkStationが起動しない状況でお困りの方はこちらも参照ください。
5.停電や雷の影響
停電や雷がLinkStationやHDDに与える影響は、物理的損傷やデータ損失につながることが多く、注意が必要となります。
・電源断によるデータ損傷
停電中にLinkStation内でHDDの読み書きが中断されると、ファイルシステムが破損する他、ディスクが物理的、機械的に故障する事が多く、その結果、認識不能になることがあります。
・雷による過電流の発生
落雷が電源ラインに影響を与えた場合には、LinkStationの基板が損傷する、HDD自体が故障することも多く起こりえるものです。
↓停電の後、LinkStationにトラブルが発生した時にはこちらも参照ください。
6.HDDに互換性が無い
LinkStationが特定のHDDに対応していない場合にも、認識不良が発生します。
・容量の制限
一部のLinkStationのモデルでは、特定の容量以上のHDDに対応していないことがあります。
・非対応メーカーやモデル
LinkStationが対応していないHDDのブランドや型番では認識できないこともありえます。
※LinkStationに対して互換性が無いHDDは最初から認識ができないため、HDDの交換や修理作業、復旧操作を進める時には注意が必要となります。
7.使用環境や操作ミス
LinkStationを使う環境や利用方法が原因で、認識しない等のトラブルが発生することもありえます。
・極端な温度環境
高温または低温の環境下ではHDDやLinkStationが正常に動作しない、認識しない状態に陥ることがあります。
・不適切な取り扱い
稼働中のLinkStationの電源を切らずにHDDを取り外したり、誤った操作を行ったりするとHDDやLinkStation本体に物理障害が発生することがあります。そのような場合にはLinkStationでHDDが認識しない状態に陥る他、データが失われる事態に直結することも多く、注意が必要となります。
8.水没や湿気の影響
LinkStationやHDDが水濡れや湿気の多い環境にさらされると、認識しなくなる他、動作不良の原因になりえます。
・水分侵入
HDD内部に水が侵入すると、基板がショートする、プラッター上に傷や溝ができ、LinkStationで認識しない、動作しなくなってしまいます。
・湿気や結露の発生
高湿度環境ではLinkStationおよびHDD内部に結露が発生し、腐食や接触不良・認識できないトラブルを引き起こすこともあります。
LinkStationに接続して使用する外付けHDDとは
LinkStationに接続して使用する外付けHDDとは、LinkStationのUSBポートを利用して追加のストレージとして接続できるHDDのことです。主にデータのバックアップや、ストレージ容量の拡張、データ移行のために使用されます。LinkStationでは、FAT32、NTFS、exFATといったファイルシステムに対応しており、USB 2.0やUSB 3.0で外付けHDDの接続が可能です。一部の外付けHDDは動作に外部電源が必要な場合があるため、ACアダプタの使用が推奨されることがあります。外付けHDDは管理画面で簡単にバックアップ先として設定できるため、LinkStationの内部データを安全に保存する手段として活用ができます。ただし、HDDの容量や対応ファイルシステム、LinkStationのモデルによって利用制限があるため、事前に互換性を確認することが重要となります。
LinkStationに接続した外付けHDDが認識しない時に生じる症状例
LinkStationに外付けHDDを接続した場合に認識しない時には下記のような症状が出ることがあります。
- NAS Navigator2に外付けHDDが表示されない
- 管理画面で外付けHDDが認識されない
- データにアクセスできない
- ファイルシステムのエラー表示
- USB接続のインジケータランプが点灯しない
- 外付けHDDの動作音がしない
- バックアップジョブが失敗する
1.NAS Navigator2に外付けHDDが表示されない
LinkStationに接続した外付けHDDが認識されない際には、NAS Navigator2で外付けHDDがリストに表示されず、接続が確認できない状態に陥ることがあります。
2.管理画面で外付けHDDが認識されない
LinkStationに接続した外付けHDDが認識しない場合には管理画面で「外部デバイス」が空欄のまま表示されるか、外付けHDDが検出されない状態になることもあります。
3.データにアクセスできない
LinkStationに接続した外付けHDDが認識しない時には共有フォルダの内容が見えない、またはアクセスしようとすると「アクセスが拒否されました」などのエラーメッセージが表示されることもありえます。
4.ファイルシステムのエラー表示
LinkStationに接続した外付けHDDが認識しない際には「フォーマットが必要です」などのエラーメッセージが表示され、データへのアクセスができないトラブルが生じることもあります。
5.USB接続のインジケータランプが点灯しない
LinkStationに接続した外付けHDDが認識しない時にはUSB接続ポートのランプが点灯または点滅しない状態に陥ることもありえます。
6.外付けHDDの動作音がしない
LinkStationに接続した外付けHDDが認識しない際には回転音を出さない、またはクリック音などの異常音がすることも起こりえます。
7.バックアップジョブが失敗する
LinkStationに外付けHDDを接続する際にはバックアップ用途で使うことが多いものの、認識しない、動作しない時にはスケジュールで設定したバックアップジョブがエラーとなり、バックアップ自体が完了しないトラブルが発生することもあります。
LinkStationに接続した外付けHDDが認識しない場合の対処方法
LinkStationに接続した外付けHDDが認識しない時に簡単に試せる対処方法を紹介します。
- 接続状況を確認する
- ファイルシステムを確認する
- 電源供給を確認する
- 別のデバイスで動作確認を行う
- LinkStationのUSBポートを確認する
- LinkStationを再起動する
- ファームウェアを更新する
- データ復旧業者に相談する
1.接続状況を確認する
LinkStationに接続した外付けHDDが認識しない時には接続具合を確認する方法が簡単に試せる対処方法として挙げられます。
・LinkStationに接続した外付けHDDが認識しない時に接続具合を確認する方法
- 認識しない外付けHDDがLinkStationに正しく接続されているか確認する。
- USBケーブルが緩んでいないか、断線していないか、損傷していないか目視で確認する。
- USBケーブルの抜き差しを行う。
2.ファイルシステムを確認する
LinkStationに接続した外付けHDDが認識しない時にはHDDのファイルシステムがLinkStationに対応しているか確認することも簡単に試せる対処方法になりえます。
※対応可能なファイルシステムはFAT32、NTFS、exFATが一般的です。
3.電源供給を確認する
LinkStationに接続して使用する外付けHDDが外部電源を必要とする場合にはACアダプタを使いましょう。USBポートからの電力供給不足が原因で症状が引き起こされている時にはこの対処方法を試すことで問題の解決が見込めます。
4.別のデバイスで動作確認を行う
LinkStationに接続した外付けHDDが認識しなかった時にはそのHDDをパソコンや他のNASに接続し、正常に認識されるか動作確認を行う方法も選択肢に挙がってきます。しかしながら、他のデバイスでも同様に外付けHDDが認識されなかった時にはHDD側に問題がある、物理障害が発生していることがほとんどで慎重な対応か求められるものです。
5.LinkStationのUSBポートを確認する
LinkStationに接続した外付けHDDが認識しない時には別のUSBポートに接続し直す方法も簡単に試せる対処方法として挙げられます。これはUSBポートが物理的に故障していることが原因でトラブルが発生している時には有効な手段になりえるものです。
6.LinkStationを再起動する
LinkStationに接続した外付けHDDが認識しない時には一時的なエラーが原因であることも少なからずありえます。そんな時にはLinkStationを再起動する方法がすぐに試せる対処方法として挙げられるものです。一時的な不具合であれば、この方法を行うことで問題の解決が見込めます。
7.ファームウェアを更新する
LinkStationで外付けHDDが認識しない時にはファームウェアを最新バージョンに更新する方法も自分で試せる対処方法になりえます。ファームウェアを更新することで新しいHDDの互換性が向上し、問題が解決する事があるためです。
8.データ復旧業者に相談する
LinkStationに接続している外付けHDDが認識しなくなった際に機器から早く安く確実にデータを取り出したい場合にはデータ復旧業者に相談する方法を選択しましょう。
LinkStationに接続した外付けHDDのデータにアクセスができない・ファイルやフォルダが開かない・管理画面で外付けHDDが認識されない・エラーメッセージが表示される・インジケータランプが点灯しない・外付けHDDの動作音がしない・バックアップジョブが失敗するなどの症状が出た場合にはLinkStationに接続している外付けHDDに論理障害ではなく物理障害が発生していることが大半で、電源の入り切りやケーブルの抜き差し、別のUSBポートや他のパソコンに繋ぎ直すなど、簡単にできることを試すだけでもすぐに状態が重篤化し、取り返しのつかない状況に陥ってしまう事も多く起こりえるものです。
LinkStationに繋いでいる外付けHDD内のデータが大事・無くなったり取り出しができなくなったりしたら困る・早く問題を解決したい・失敗したくない・費用を抑えて復旧したい等、1つでも当てはまる場合には技術力の高いデータ復旧業者に相談することを優先しましょう。
LinkStationに接続した外付けHDDが認識しない原因は
LinkStationに接続した外付けHDDが認識しない原因を紹介します。
- ファイルシステムの非対応
- 電源供給不足
- USBケーブルやポートの不良
- 外付けHDDの物理的な故障
- 容量制限の超過
- LinkStationのファームウェアが古い
- 外付けHDDの接続形式が非対応
1.ファイルシステムの非対応
外付けHDDのファイルシステムがLinkStationでサポートされていない形式(例:ext4、HFS+など)の場合には認識されないことがあります。
2.電源供給不足
外付けHDDが大容量モデルの場合には、USBポートからの電力供給が不足して動作しない・認識されない状態に陥ることがあります。特に外部電源を必要とするHDDでACアダプタを使用していない時に発生することが多いものです。
3.USBケーブルやポートの不良
USBケーブルが断線している、またはLinkStationのUSBポートに物理的な問題がある時にも、外付けHDDは認識しなくなってしまいます。
4.外付けHDDの物理的な故障
外付けHDD自体が故障している場合には、LinkStationに接続しても認識されません。その際にはHDDが動作音を出さない、または異常音を出すことがあります。
5.容量制限の超過
LinkStationが対応しているHDDの最大容量を外付けHDDが超えている時には、認識できないことがあります。多くのモデルでは16TB程度が上限です。
6.LinkStationのファームウェアが古い
古いファームウェアでは、LinkStationに接続した一部の外付けHDDが正しく認識されないことがあります。その際には最新のファームウェアに更新する方法が有効な対処方法になりえます。
7.外付けHDDの接続形式が非対応
USB以外の接続形式(例:eSATAなど)を持つHDDを接続している時にはLinkStationでは対応していないため認識ができなくなってしまいます。
LinkStationでHDDが認識しない時にやってはいけないこと
LinkStationでHDDが認識しない際にデータを失いたくない方は下記のようなことは行わないように注意しましょう。
- HDDに対して無理に操作を続ける
- LinkStation本体を頻繁に再起動する
- ディスクの初期化やフォーマットを行う
- 不適切なソフトウェアやツールを使用する
- HDDを衝撃や高温にさらす
- 分解や部品交換を行う
- 問題を無視して使用を続ける
1.HDDに対して無理に操作を続ける
LinkStationでHDDが認識しない時には、HDDが物理的・機械的に故障していることが大半です。このような場合に無理に操作や作業を行うと、状態が悪化する他、全てのデータが失われる事態に直結することも多く起こりえるものです。
・電源を入れ続ける
LinkStationやHDDから異常音が出ている、何も音が聞こえない、本体のランプが赤やオレンジ色で点灯・点滅する、エラーメッセージが表示されるような場合には通電し続ける、何度も電源を入れ直す行為は内部部品(ヘッドやプラッター)に多大なダメージを与え、データ復旧の難易度を高めることになります。
・HDDを開封する
専門的なクリーンルーム環境が無い状態でHDDを分解すると、内部のプラッターがほこりなどで損傷し、データ復旧や修理が不可能になる危険性も高まります。
↓LinkStationの修理を行いたいと考えた場合にはこちらの記事もご確認ください。
2.LinkStation本体を頻繁に再起動する
LinkStationでHDDが認識しない際に本体を何度も再起動すると、HDDやシステムにさらなる負荷をかけることになります。
・再起動を繰り返すリスク
問題が解決しないまま再起動を繰り返すと、LinkStationで認識しないHDDやRAID構成がさらに不安定になり、データが破損する他、完全に失われる事態に直結する事もありえます。再起動は、明確な対処手順に基づいて慎重に行う必要があるものです。
3.ディスクの初期化やフォーマットを行う
LinkStationでHDDが認識されない場合には「フォーマットしてください」「ディスクを初期化してください」などのエラーメッセージが表示されることがありますが、即座に操作を行わないようにしましょう。
・データが完全に消失するリスク
LinkStationに内蔵、もしくは外付けで接続しているHDDに対してフォーマット操作を行うと、既存のデータは全て消去されてしまいます。問題の原因が物理的なものでなく、ソフトウェアや接続の不具合である場合にもデータ復旧の可能性が失われることになります。
・適切な方法
フォーマットや初期化を試みる前には手を止める事が最善の対処方法にもなりえます。特に、複数のディスクを使ってLinkStation内でRAIDを構築している場合には誤った初期化操作はRAID全体のデータを破壊することがあります。
4.不適切なソフトウェアやツールを使用する
LinkStationで認識しないHDDのエラーや不具合を修復しようと不適切なソフトウェアやツールを使用することはやめておきましょう。
・信頼性の低い修復ツールに注意
無料でダウンロードできる修復ツールや未知のソフトウェアを使用すると、HDDの状態がさらに悪化することが大半で注意が必要となります。
・対応していない環境での操作
RAID構成を無視して単独のHDDに対してソフトウェアの機能を使う・スキャンを行うと、RAIDのメタデータが破壊され、復旧が困難になることもありえます。
・復旧ソフトはそもそも使えない
LinkStationでHDDが認識しない時にはディスクが物理的、機械的に故障していることがほとんどです。復旧ソフトは機器に軽度な論理障害が発生した場合にしか使えず、LinkStationでHDDが認識しない際に無理やり復旧ソフトの機能を使うとデータが意図しない形で上書きされる、故障具合が悪化する、損傷箇所が増えるなど取り返しのつかない状況に陥ってしまうことが多いものです。
5.HDDを衝撃や高温にさらす
内蔵、外付けを問わず、HDDは繊細なデバイスの1つであり、衝撃や高温が加わると内部構造が破損されてデータが完全に失われる危険性も高まります。
・HDDの扱いに注意
HDDをLinkStationから取り外す際に落下させたり強い力を加えてしまったりすることもありえます。また、HDDを不安定な環境で保管することもデータが失われるリスクが高まるものです。
・高温環境での動作
LinkStationやHDDが過熱状態になっているような場合にそのままの状態で動作を続けると内部部品が損傷してしまいます。異常な温度上昇が見られる時には、LinkStation本体の電源を一度切り、適切な冷却環境に置くようにしましょう。
※真夏の冷房が効いていない部屋や停電によって室内の温度が上がったり冷却ファンが壊れたりした時にはLinkStationおよびHDDが故障することが多いものです。そのような場合には、個人では対処が難しい物理障害が発生していることが大半です。LinkStationが高温になった後、HDDが認識しなくなった際にNASの中に入っているデータが大事・無くなったり取り出しができなくなったりしたら困ると少しでも考えた場合には手を止めてプロのデータ復旧業者の無料相談を利用することを優先しましょう。
↓LinkStationからデータを取り出したい・復旧したいと思った場合にはこちらも参照ください。
6.分解や部品交換を行う
HDDやLinkStation本体を分解する行為は、さらなる問題を引き起こすことがあります。
・部品交換のリスク
HDDやLinkStation内部のパーツを適切な知識がない状態で交換すると、RAID情報が失われたり、元のRAID構成に復元できなくなったり、全てのデータが失われる事態に直結することもありえます。
・普通の環境下で作業を行うリスク
LinkStationでHDDが認識しなくなった際にデータを安全に取り出す為にはクリーンルームなどの専用の環境下で専門の技術員が対応を行う必要が出てきます。人間の手術を専門の手術室で専門の医師が行うのと同じイメージです。HDDが認識しないなどの不具合が生じた際に個人で安易にLinkStation本体やHDDなどのストレージを開封・分解する他、出張業者に依頼する・クリーンルームが無い環境下でデータ復旧・修理作業を行うことは、データが失われる危険性が高まる為、注意が必要となります。LinkStationでHDDが認識しなくなった際に早く安く確実にデータを救出したい・NASを修理したい場合にはクリーンルームを完備したデータ復旧業者に相談することを優先しましょう。
7.問題を無視して使用を続ける
HDDが認識されない状態でLinkStationを使用し続けると、問題が拡大する場合があります。
・RAID構成の崩壊
RAIDで動作しているLinkStationの場合に、1つのHDDが認識されない状態を放置すると、残りのHDDにまで負担がかかり、最終的にRAID構成全体が破損する危険性が高まります。
・データ損失の拡大
データにアクセスできなくても、LinkStationが動作している場合はログやエラーデータが記録され続け、ストレージの空き容量を圧迫することがあります。問題が悪化する前に適切な対処を行うことが重要となります。
LinkStationに搭載されることがあるHDDの種類
以下ではLinkStationに搭載されていることが多いHDDの種類、メーカー、特徴、型番をまとめました。
メーカー | 型番 | 種類 | 特徴 | 容量 |
---|---|---|---|---|
Western Digital | WD20EFRX | NAS用HDD | 信頼性の高いNAS用、静音性と低消費電力が特徴。 | 2TB |
Western Digital | WD40EFRX | NAS用HDD | RAID対応で安定性が高い、24時間連続稼働可能。 | 4TB |
Western Digital | WD60EFAX | NAS用HDD | HelioSeal技術を採用、静音性と冷却性能が高い。 | 6TB |
Seagate | ST2000VN004 | IronWolf NAS | 高い耐久性、NAS最適化ファームウェア「AgileArray」を採用している。 | 2TB |
Seagate | ST4000VN008 | IronWolf NAS | 中小規模NAS向け、振動対策機能を搭載。 | 4TB |
Seagate | ST8000VN004 | IronWolf NAS | 大容量対応、安定性とコストパフォーマンスのバランスが良い。 | 8TB |
Toshiba | HDWN140UZSVA | N300 NAS用 | 高回転数(7200rpm)、耐久性と信頼性のある設計。 | 4TB |
Toshiba | HDWG11A | N300 NAS用 | 長寿命設計、振動補正技術(Vibration Compensation)を搭載。 | 10TB |
HGST (Western Digital) | HUS726T6TALE6L4 | Enterprise NAS | 高耐久性、データセンター向け、24/7動作が可能。 | 6TB |
HGST (Western Digital) | HUH721010ALE600 | Ultrastar DC | 超高耐久設計、大容量、データセンター向け。 | 10TB |
Western Digital | WD82PURZ | Purple HDD | 監視カメラ用、連続書き込み対応可能。 | 8TB |
Seagate | ST6000VN001 | IronWolf Pro | 中〜大規模NAS向け、振動補正技術が向上している。 | 6TB |
Toshiba | HDWG21C | N300 NAS用 | 高耐久性、3.5インチHDDで最大容量タイプ。 | 14TB |
Western Digital | WD121EFBX | Red Pro | 高速転送、高耐久性、NAS向け。RAIDの最適化が可能。 | 12TB |
Seagate | ST14000NE0008 | IronWolf Pro | 最大14TB容量、24時間連続動作を保証。 | 14TB |
Toshiba | MG09ACA14TE | Enterprise HDD | 高信頼性と超大容量、エンタープライズ向け。 | 14TB |
LinkStationの型番と特徴一覧
LinkStationの型番や主な特徴、用途については下記の通りです。
型番 | シリーズ | 容量 | 主な特徴 | 用途 |
---|---|---|---|---|
LS210D0201 | LinkStation 210 | 2TB | シングルドライブ、初心者向け、DLNA対応、スマホからのアクセスが可能。 | 個人ユーザー、家庭向け。 |
LS220D0402 | LinkStation 220 | 4TB (2×2TB) | デュアルドライブ、RAID 0/1対応、コンパクトデザイン。 | 家庭向け、データバックアップ用。 |
LS510D0401 | LinkStation 510 | 4TB | シングルドライブ、高速転送、DLNA・Time Machine対応。 | 写真や動画の保存、ストリーミング用。 |
LS520D0802 | LinkStation 520 | 8TB (2×4TB) | デュアルドライブ、RAID 0、RAID 1対応、高速LAN対応。 | 小規模オフィス、家庭向け。 |
LS220DE | LinkStation 220DE | 空 (ドライブなし) | ユーザーがHDDを自由に選択可能、RAID 0、RAID 1対応。 | カスタマイズ可能な家庭向け。 |
LS710D0601 | LinkStation 710 | 6TB | シングルドライブ、1.4GHzデュアルコアCPU、高速データ転送。 | 高速転送を求めるユーザー向け。 |
LS720D0802 | LinkStation 720 | 8TB (2×4TB) | デュアルドライブ。様々なRAIDに対応、1.4GHzクアッドコアCPU搭載。 | 高性能オフィス向け。 |
LS-WVL/E | LinkStation Duo | 空 (ドライブなし) | RAID 0、RAID 1対応、エントリーモデル、DLNAサーバーとして利用可能。 | 個人や小規模オフィス向け。 |
LS441D0404 | LinkStation 441 | 4TB (4×1TB) | クアッドドライブ、RAID 0、RAID 1、RAID 5、RAID 10対応、DLNA対応。 | 中小規模オフィス、データ共有用。 |
LS-QVL/E | LinkStation Quad | 空 (ドライブなし) | 4ベイ構成、RAID 0、RAID 1、RAID 5、RAID 10対応、静音性に優れたデザイン | 大容量ストレージが必要なユーザー用。 |
LS220D0802 | LinkStation 220 | 8TB (2×4TB) | デュアルドライブ、RAID 0、RAID 1対応、スマホ・パソコンから簡単にアクセスが可能。 | 写真や動画のバックアップ用途。 |
LS-XHL | LinkStation Mini | 500GB | コンパクト設計、ファンレス、低消費電力、DLNA対応。 | 持ち運び可能な小型NAS。 |
LS220DB0602 | LinkStation 220DB | 6TB (2×3TB) | デュアルドライブ、RAID 0、RAID 1対応、スマホやパソコンで簡単にアクセスが可能。 | 家庭用のバックアップ。 |
LS-VL | LinkStation Live | 1TB | ファイルストリーミング、DLNA対応、静音性に優れている。 | 音楽や動画ストリーミング用。 |
LS-X2.0TL | LinkStation X | 2TB | シングルドライブ、DLNA対応、Time Machineにも対応。 | 家庭向けストリーミングやバックアップ用途。 |
LS210DE | LinkStation 210DE | 空 (ドライブなし) | シングルドライブモデル、自由にHDDを選択可能。 | カスタマイズ可能な家庭向け。 |
LS-WX4.0TL/R1 | LinkStation Duo WX | 4TB (2×2TB) | デュアルドライブ、RAID 0、RAID 1対応、静音性が高くコンパクトなデザイン。 | 小規模オフィス、家庭用。 |
LS-WSX1.0TL/R1 | LinkStation Mini WX | 1TB | 超小型NAS、ファンレス設計、静音性に優れている。 | 移動や小規模家庭用。 |
LS520DB0602 | LinkStation 520DB | 6TB (2×3TB) | デュアルドライブ、RAID 0、RAID 1対応、高速LAN対応。 | 個人ユーザー、バックアップ向け。 |
アドバンスデータ復旧では、シリーズ・型番を問わず、LinkStationに発生する様々なトラブルに対して迅速な対応と費用を抑えたデータの復旧が可能です。
LinkStationに接続して使用する外付けHDDの種類と型番
以下に、LinkStationに接続可能な外付けHDDの種類や型番を一覧表で紹介します。これらは一般的に互換性が高いモデルとして挙げられるものです。
メーカー | 型番 | 容量 | 特徴 |
---|---|---|---|
Western Digital | WD20EZBX | 2TB | 高速転送、静音性に優れている。 |
Western Digital | WD40EFZX | 4TB | NAS向け、24時間連続稼働が可能。 |
Seagate | ST2000DM008 | 2TB | 高い耐久性、一般向けデータ保存用。 |
Seagate | ST4000VN006 | 4TB | IronWolfシリーズ、NASの最適化に有効。 |
Toshiba | HDTB420EK3AA | 2TB | ポータブルHDD、軽量設計。 |
Toshiba | HDWT840UZSVA | 4TB | 高耐久性、RAIDに対応可能。 |
Buffalo | HD-LC4.0U3-BK | 4TB | LinkStationと高い互換性を持つ。 |
Buffalo | HD-PGF2.0U3-B | 2TB | ポータブルHDD、高速USB 3.0対応。 |
Samsung | MU-PA1T0B/AM | 1TB | SSD、超高速データ転送が可能。 |
Samsung | MU-PE2T0S/WW | 2TB | ポータブルSSD、耐衝撃性が高い。 |
HGST (WD) | HUS724040ALE640 | 4TB | 高耐久性、エンタープライズ向けHDD。 |
HGST (WD) | HUS726T6TALE6L4 | 6TB | 長時間稼働向け、静音設計。 |
LaCie | STFE4000400 | 4TB | デザイン性が高くMacとも互換性あり。 |
LaCie | STGB8000400 | 8TB | 高容量、高速データ転送が対応。 |
まとめ・万が一、困った時には
LinkStationでHDDが認識しなくなった場合には、データにアクセスができない・NASが起動しない・エラーメッセージやエラーコードが表示される・NAS本体のランプが赤やオレンジ色で点滅するなどのトラブルが発生し、通常の動作ができなくなるため慌ててしまうことも多いものです。LinkStationでHDDが認識しない際にはディスク自体が物理的・機械的に故障していることが大半で、データが消失する危険なサインであることが多く、慎重な対応が求められます。一時的なエラーだと安易に考えてLinkStation本体に対して電源の入り切りや再起動、ケーブルの抜き差しなど簡単にできることを試しただけでも機器に致命傷を与え、取り返しのつかない状況に陥ってしまうことも起こりえるものです。LinkStationで認識しなくなったHDDに保存しているデータが大事・無くなったり取り出しができなくなったりしたら困ると少しでも考えた場合には手を止めてプロのデータ復旧業者の無料相談を利用することを優先しましょう。アドバンスデータ復旧はLinkStationに発生する様々なトラブルに対して数多くの復旧実績もあり安心です。