スマートフォンを使っていると、突然の故障や誤操作によるデータ消失トラブルが発生することがあります。スマホには大切な写真や動画、メール、連絡先、メッセージなどのデータが多く保存されているため、復元できるかどうかは非常に重要な問題となります。
本記事では、スマホのデータを復元する方法を詳しく解説していきます。特に、バックアップの有無による復元方法の違い、自分で試せる具体的な復旧手順、やってはいけないこと、そして専門業者に相談した方が良いケースについても解説します。
スマホのデータ復元は可能？まず試すべきこと
スマホのデータが消えてしまった・誤削除した、端末が動かない場合には、焦らずに状況を確認して適切な対応を取ることが重要となります。スマホからデータを復元できる可能性は、スマホの状態やデータの保存方法によって変わってきます。まずは、以下のポイントをチェックして、データ復元の可否を判断しましょう。
- スマホの電源は入るか？
- 画面操作ができるか？
- バックアップの有無を確認
- すぐに試せる簡単な対策
1.スマホの電源は入るか？
スマホの電源が入るかどうかは、データ復元の成否を左右する大きな要因の一つとして挙げられます。
・スマホの電源が入る場合
スマホの電源が入り、画面が表示されて操作ができる状態であれば、データ復元の可能性は高くなります。
ただし、スマホがフリーズする・強制再起動が頻発する時には、ストレージの破損やシステムの不具合が考えられるため、慎重に対応する必要が出てきます。
・スマホの電源が入らない時には
スマホの電源が入らない際には、充電が切れている可能性があるため、異なる充電器やケーブルを使用して充電を試しましょう。
また、ボタンを長押しして強制的に再起動を行う（iPhone端末の場合は「電源+音量下ボタン」、Android端末の場合は「電源+音量アップボタン」など機種ごとに異なる）方法も有効な手段になりえます。）
上記方法を試してもスマホの電源が入らない時には、ハードウェアに問題が生じている可能性が高く、スマホのデータが不要な方は修理会社に、データが必要、無くなったり取り出しができなくなったりしたら困る場合には復旧業者に相談する必要が出てきます。
2.画面操作ができるか？
スマホの電源が入っていても、画面が操作できない場合にはデータ復元の手段が限られてきます。
・スマホの画面が反応する場合の対処方法例
スマホの設定アプリを開き、クラウドバックアップの有無を確認する。
PCに接続し、内部ストレージのデータを手動でコピーする。
・画面が反応しない場合の対処方法例
外部ディスプレイにスマホを接続して、データにアクセスできるか試す。
USBマウスをスマホに接続し、操作できるか確認する。
※スマホに物理的な故障が疑われる時には、余計な操作や作業を行わずに手を止めて修理または復旧業者に相談することを優先しましょう。確認作業を行うことで状態が重篤化することも多く起こりえるためです。
3.バックアップの有無を確認
自分でスマホのデータ復元ができるかどうかは、バックアップの有無によって難易度が変わります。
・Googleドライブ（Android端末）やiCloud（iPhone端末）にバックアップがあるか確認する。
スマホのデータをバックアップから復元する際には設定アプリからバックアップ履歴をチェックすることが重要とまります。
※最新のバックアップがあれば、スマホを工場出荷状態に初期化した後にデータを復元することが期待できるものです。
・PCや外部デバイスにデータが保存されていないかチェックする。
データを復元したいスマホとPCを接続してデータが閲覧できるか試す、クラウドストレージ（OneDrive、Dropboxなど）、外部デバイス（外付けHDDやUSBメモリ、SDカードなど）にバックアップを保存していないかも確認してみましょう。
・microSDカードのデータを確認する。
スマホがAndroid端末の場合にはバックアップをmicroSDカードに保存していることもありえます。そのため、スマホからmicroSDカードを取り外してPCや別のスマホに挿入してデータを確認することも重要となります。しかしながら、microSDカードが認識しない状態に陥っていることも多く、その際にはmicroSDカードに対してデータの復元作業を行う必要が出てきます。
↓SDカードが認識しない・読み込まない時にはこちらの記事もご確認ください。
4.すぐに試せる簡単な対策
状況に応じて、次の方法を試すことでスマホからデータを取り戻せる可能性があります。
- 強制再起動を行う
- 異なる充電器・ケーブルを試す
- PCに接続し、データを取り出す
- Googleフォトやクラウドストレージを確認する
- バックアップからの復元を検討する
1.強制再起動を行う
スマホがフリーズしているだけの場合には強制再起動を行うことで簡単に問題を解決できることがあります。
2.異なる充電器・ケーブルを試す
スマホが起動しない原因がバッテリー切れや充電不良である時には、異なる充電器やケーブルに繋ぎ直す方法が有効な手段になりえます。
3.PCに接続し、データを取り出す
内部ストレージが無事ならPCにスマホを接続して手動コピーができることもあります。
4.Googleフォトやクラウドストレージを確認する
スマホが動作しなくとも、Googleフォトやクラウドストレージ内の写真・動画が保存されていれば、必要なデータをそこから復元することが可能です。
5.バックアップからの復元を検討する
最新のバックアップデータが他に取ってある場合にはスマホのデータをバックアップから簡単に復元することが期待できるものです。
スマホのデータ復元方法｜自分でできる対処法
スマホのデータが消えてしまった・誤削除した・端末が動かない場合でも、自分で試せる復元方法はいくつか存在します。スマホのデータ復元方法はバックアップの有無によって試せる方法が異なるため、ここではバックアップの有無に応じた復元方法を詳しく解説していきます。
- バックアップがある場合のスマホのデータ復元方法
- バックアップがない場合のスマホのデータ復元方法
1.バックアップがある場合のスマホのデータ復元方法
・Googleドライブ（Android端末）のバックアップからスマホのデータを復元する
Androidのスマホを利用している際には、Googleアカウントにバックアップを取っていれば、簡単にデータを復元することができます。
・具体的な復元方法
- 設定アプリを開く。
- 「Google」→「バックアップ」を選択。
- 「復元可能なデータ」を確認し、復元を開始。
- アプリ、連絡先、メッセージ、Wi-Fi設定、デバイス設定などを復元する。
※注意点
復元するにはスマホで使っていたGoogleアカウントが必要になります。
最新のバックアップが無い場合には、一部データが復元されない可能性あります。
写真や動画はGoogleフォト、ドキュメントはGoogleドライブに保存されているか確認しましょう。
↓動画ファイルを復元したいと思った時にはこちらも参照ください。
・iCloud（iPhone）のバックアップからデータを復元する方法
iPhoneを利用している場合には、iCloudにバックアップがあればそこからデータの復元が可能となります。
・具体的な復元方法
- 設定 →「一般」→「転送またはiPhoneをリセット」
- 「すべてのコンテンツと設定を消去」を選択。
- 初期設定画面が表示されたら、「iCloudバックアップから復元」を選択。
- Apple IDでサインインし、最新のバックアップデータを適用して復元する。
※注意点
復元作業を行うには安定したWi-Fi接続が必要となります。
最新のバックアップが無い場合には、復元できるデータが限られることがあります。
iCloudストレージの容量不足により、一部のデータがバックアップされていないこともありえます。
2.バックアップがない場合のスマホのデータ復元方法
バックアップがない場合でも、スマホのデータを復元できる可能性はあります。バックアップが無い場合の復元方法は下記の通りです
・microSDカードからデータを取り出す
Androidのスマホの多くはmicroSDカードにデータを保存できるため、バックアップが存在していることも多いものです。内部ストレージではなくmicroSDカードにデータがある場合には、以下の手順で簡単に復元することが期待できます。
・具体的な復元方法
- スマホの電源をオフにし、microSDカードを取り外す。
- PCまたは別のスマホにmicroSDカードを挿入し、データが閲覧できるか確認する。
※注意点
SDカードの取り外しや挿入を頻繁に行うと、カードが物理的に破損する危険性が高まります。
SDカードが認識されない時には、SDカードが物理的、機械的に故障しているが多く、データを失いたくない方は慎重な対応が求められるものです。
SDカードが認識しない場合には、安易にフォーマットしないようにしましょう。データが完全に消失する事態に陥ってしまうことがあります。
・データ復元アプリを使用する方法
バックアップがなくても、データ復元アプリを使用することで、スマホから失われた削除データの一部を取り戻せる可能性があります。
・スマホ用のデータ復元アプリ例
| Android端末向け：「DiskDigger」「EaseUS MobiSaver」など |
|---|
| iPhone端末向け：「Dr.Fone」「Tenorshare UltData」など |
・データ復旧アプリを使ってスマホのデータを復元する方法
- アプリをダウンロードし、スマホにインストールする。
- アプリを開き、復元したいデータの種類（写真、動画、連絡先など）を選択。
- スキャンを実施し、削除データを検索。
- 復元可能なデータが表示されたら、保存先を指定して復元する。
※注意点
スマホから一度削除されたデータは、新しいデータに上書きされると復元が困難になってしまいます。
無料版のアプリでは、一部のデータしか復元できない、もしくは全く復元できないことが多いものです。
スマホの状態によっては、復元アプリが正常に動作しないこともあります。
スマホに復元アプリをインストール、スキャンを試すことでデータが意図しない形で上書きされ、データの復元作業自体が困難になることも多く起こりえるものです。
↓写真データを取り戻したい・復元したいと考えた場合にはこちらの記事もご確認ください。
・PCを使ってデータを救出する
スマホは起動するものの、データが表示されない場合には、PCを使って直接データを取り出す方法も自分で試せる復元方法として挙げられます。
・具体的な復元方法
- スマホをUSBケーブルでPCに接続する。
- PCの「エクスプローラー（Windows）」または「Finder（Mac）」を開く。
- 「内部ストレージ」または「SDカード」を開き、保存されているデータを確認。
- 必要なデータをコピーしてPCに保存する。
※注意点
この復元方法を試すためにはスマホの設定で「USBデバッグモード」を有効にする必要が出てきます。
スマホがPCで認識されない時には、別のUSBケーブルやポートに接続し直しましょう。
データが暗号化されている場合には、PC上では閲覧できないこともあります。
スマホのデータを復元したい時にやってはいけないこと
スマホのデータを復元したいと考えた時に焦って誤った対応を行うと、データの復旧作業が難しくなるだけでなく、完全に失われる事態に直結することもありえます。ここでは、スマホのデータを復元したい際に避けたい行動について詳しく解説していきます。
- 電源のON/OFFを繰り返す
- スマホを初期化する
- データ復元ソフトやアプリを安易に使用する
- SDカードの抜き差しを繰り返す
- 不要な操作、作業を進める
1.電源のON/OFFを繰り返す
スマホの電源が突然入らなくなった時にデータを失いたくない方は何度も再起動を試みることは止めておきましょう。
・やってはいけないこと
| スマホの電源ボタンを長押しして無理に起動させようとする。 |
|---|
| 充電器を何度も抜き差しする。 |
| スマホが反応しないからと何度もリセットを試みる。 |
・理由
ストレージや内部システムに負荷がかかり、さらに故障が悪化する可能性がある。
繰り返し再起動すると、破損したデータが上書きされ、復元作業自体が困難になることもありえる。
・正しい対応
充電が切れている可能性があるため、まずは異なる充電器やケーブルを試す。
強制再起動を試す前に、端末をしばらく放置して熱がこもっていないか確認する。
2.スマホを初期化する
スマホが正常に動作しないからといって、安易に初期化するのは大変危険な行為になりえます。
・やってはいけないこと
| 「設定」から「工場出荷状態にリセット」を実行する。 |
|---|
| 初期化したら直るかもしれないと思い、バックアップの確認をせずに進める。 |
| フリーズや動作不良の際に、初期化が最適な解決策だと考える。 |
・理由
スマホを初期化すると、内部ストレージのデータが完全に消去され、復元が不可能になることも多く起こりえる。
設定やアカウント情報もリセットされるため、元の状態に戻すのが困難になる。
・正しい対応
まずはバックアップの有無を確認し、クラウドやPCにデータが残っていないか調べる。
強制再起動やセーフモードで起動する方法を試した上でスマホ内のデータにアクセスできるかを確認する。
3.データ復元ソフトやアプリを安易に使用する
データ復元ソフトやアプリはスマホのデータが失われた際に自分で試せる方法の1つとして挙げられますが、ソフトやアプリの機能によって後悔する結果に直結することも多く注意が必要となります。
・やってはいけないこと
| 適当にデータ復元ソフトやアプリをダウンロードして試す。 |
|---|
| 無料の復元ソフトやアプリでスキャンを繰り返し、データの復元を試みる。 |
| スマホ本体に復元ソフトやアプリをインストールして操作する。 |
・理由
データ復元用のソフトやアプリを安易に使うと、スマホ内のストレージやSDカード内のデータが意図しない形で上書きされ、データが完全に失われることもありえます。
無料版の復元ソフトやアプリはスキャン範囲が限定されており、不完全な復元操作が行われる可能性が高いものです。
一部の復元ソフトやアプリはウイルスやマルウェアを含むものがあるため、端末の安全性が損なわれることも起こりえます。
・正しい対応
PC上で復元ソフトを動かして、スマホのデータを解析する。
重要なデータがある場合は、最初から専門会社に相談する。
4.SDカードの抜き差しを繰り返す
スマホのデータをmicroSDカードに保存している場合にトラブルが生じた際には下記のような行為は避けましょう。
・やってはいけないこと
| SDカードをスマホから何度も抜き差しする。 |
|---|
| スマホがmicroSDカードを認識しない場合に、すぐにフォーマットする。 |
| スマホに挿入されていたmicroSDカードをPCに接続して、無理にデータを書き換えようとする。 |
・理由
何度も抜き差しすると、接点が摩耗し、SDカードが完全に認識されなくなることも多く起こりえるものです。
認識されないからといってフォーマットしてしまうと、データが完全に削除されてしまいます。
SDカードが物理的に破損している際に、無理な操作を行うと状態が重篤化します。
・正しい対応
別のスマホやPCに挿入し、データが読み取れるか確認する。
重要なデータがある場合は、復旧業者に相談する。
5.不要な操作、作業を進める
スマホからデータを復元したい時に、次のような行為は止めておきましょう。
・やってはいけないこと
| 様々な復元方法を試そうとして、無計画に操作する。 |
|---|
| 画面が割れているのに、無理にタッチ操作をしようとする。 |
| スマホを叩いたり、強く押したりして直そうとする。 |
・理由
間違った操作や復元作業を続けると、スマホ内のデータが完全に失われるリスクが高まります。
不要な操作、復元作業を進めるとハードウェアの故障が悪化し、業者でも復元作業が困難になる場合もありえます。
データを復元するには適切な手順が必要であり、無計画な行動はリスクを増やすだけになります。
・正しい対応
状況を正しく把握し、適切な復元方法を選択する。
必要以上の操作をせず、早めに専門業者に相談する。
スマホのデータ復元｜業者に依頼した方が良い状況は？
スマホのデータが消えてしまった・誤削除した・端末が動かない場合には、焦らずに慎重に対応することが重要となります。誤った方法で復元を試みると、状態が悪化し、データの回収が困難になることもありえます。そのような状況では、無理に操作を続けず、専門のデータ復旧業者に相談するのが賢明です。ここでは、データ復旧業者に依頼を検討した方が良いケースと業者選びのポイントについて詳しく解説していきます。
- 復旧業者に相談したほうがよい状況
- データ復旧業者の選び方
1.復旧業者に相談したほうがよい状況
以下のようなケースでは、スマホから自力でのデータ復元作業は難しいため、専門の復旧業者への依頼を検討する必要があります。
・スマホが水没・物理的に故障している
| スマホを水に落とした、水没後に電源が入らない。 |
|---|
| 画面が割れて操作ができない。 |
| 内部の基板やチップが故障している。 |
| 落下や衝撃によってスマホが動かない。 |
※ポイント
スマホの基板レベルの修理や物理的な故障の復元作業は、一般ユーザーでは難しいため、業者に相談するのが最善の復元方法として挙げられるものです。
・復元ソフトやアプリの機能を使ってしまった
| データ復元ソフトやアプリの機能を試してもファイルが検出されなかった。 |
|---|
| 一部のデータは見つかったが、重要なデータが復元できない。 |
| 復元ソフトやアプリの機能を使った後にスマホの状態が悪化した。 |
※注意点
データ復元用のソフトやアプリの機能を使用すると、スマホ内のストレージに負担がかかり、データが上書きされる事が多いものです。また、不適切な操作により、ファイル構造が破損して復元自体が難しくなる事態に直結することも多く起こりえます。特に、無料版の復元ソフトやアプリは、部分的にしかスキャンできないものがあり、誤った復元処理が行われることで、状態が悪化することが多い点が注意点として挙げられます。スマホ内のデータが大事・無くなったり取り出しができなくなったりしたら困ると少しでも考えた場合には復元ソフトやアプリの機能を試す前に、業者に相談することを優先しましょう。
・スマホが認識されず、内部ストレージにアクセスできない場合
| スマホをPCに接続してもストレージが表示されない。 |
|---|
| Android端末のデバイスマネージャーやiTunesでも認識されない。 |
| 「デバイスが見つかりません」などのエラーメッセージが表示される。 |
※ポイント
上記のような状況では、スマホ内のシステムの破損やストレージの故障が発生している可能性が高いため、自力での対応は難しくなります。
・microSDカードや内部ストレージが破損・故障している場合
| 「SDカードが破損しています」「内部ストレージが認識されません」と表示される。 |
|---|
| スマホを起動してもデータが消えている。 |
| 誤ってフォーマットしてしまった。 |
| microSDカードをPCに接続した際にエラーメッセージが表示される。 |
※注意点
スマホに挿入されていたmicroSDカードや内部ストレージが物理的に故障している場合には、市販の復元ソフトやアプリでは対応できません。無理に操作すると、データが完全に失われる可能性があるため、業者に相談するのが適切です。
↓SDカードが破損しています等のエラーメッセージが表示された場合にはこちらも参照ください。
2.データ復旧業者の選び方
スマホにトラブルが発生した際に早く安く確実にデータを復元したいと考えた時には業者選びが重要となります。どこのデータ復旧業者に相談すれば良いのか悩んだ時には下記の様な項目をチェックすると困らずに済みます。
- 高度な技術力を持っている（独自技術やAI技術の有無）
- 復元、修理に要するスピードや対応が早い
- 料金プランや復旧費用例がホームページに記載されている
- クリーンルームなど専用環境下で復元・修理作業を行っている
- 情報の守秘義務・セキュリティ管理が万全
- 復元実績・事例の有無
アドバンスデータ復旧は1から6の項目、全てを満たしているおすすめの復旧会社です。独自技術やAI技術を持っており、高度な技術力で復元・修理作業を行うからこそ、迅速な対応と低価格でのデータ復旧サービスを可能にしています。パソコン（Windows・Mac・自作・タブレット型）、HDD・SSD（外付け・内蔵）、NASやRAIDサーバー、USBメモリ、SDカード、ビデオカメラ、ドライブレコーダーなど様々な機種に対して復元実績も多くあり、安心です。
主要スマホメーカーの特徴とデータ復元のポイント
スマホのデータ復元を試みる際、メーカーや機種によって対応方法が異なります。以下の表では、主要メーカーの代表的な機種と、データ復元時に注意すべきポイントをまとめました。
| メーカー | 代表的な機種 | データ復元のポイント |
|---|---|---|
| Apple | iPhone 15, iPhone SE | iCloudバックアップが復元の基本。内部ストレージの直接復元は困難。 |
| Samsung | Galaxy S23, Note 20, Aシリーズ | Googleバックアップ対応。microSDカード搭載機種ならカード経由でデータの復元が可能。 |
| Pixel 7, Pixel 6a | Googleクラウド連携がメイン。内部ストレージからの復元は難易度が高い。 | |
| Sony | Xperia 1 V, Xperia 5 IV | microSDカード搭載モデルあり。内部ストレージからの復元は難易度が高め。 |
| Xiaomi | Redmi Note 12, Mi 11 | 一部機種でmicroSDカード対応可能。クラウドとローカルのデータ保存設定を確認。 |
| OPPO | Reno 10, Find X5 | microSDカード搭載機種あり。ColorOSのクラウド同期機能を活用可能。 |
| ASUS | ROG Phone 7, Zenfone 9 | 一部ゲーミングモデルはmicroSD非対応。内部ストレージからのデータ復元は要業者相談。 |
| Motorola | Edge 30, Moto G100 | microSDカード対応モデルあり。LenovoクラウドとGoogle同期の確認を推奨。 |
スマホのデータを守るための対策
スマホのデータ損失を防ぐためには、日頃からの適切な対策が重要となります。誤操作や故障、不測のトラブルに備えて、以下のポイントを実践しましょう。
- 定期的にバックアップを取る
- スマホのセキュリティを強化する
- データの誤削除や上書きを防ぐ
- 物理的な故障からデータを守る
- データを安全に移行・整理する
1.定期的にバックアップを取る
スマホのデータを安全に保つためには、定期的なバックアップが最も効果的です。
・クラウドバックアップを活用する
Android端末：Googleドライブ、Googleフォトを活用する。
iPhone端末：iCloudバックアップを有効化する。
・ローカルでバックアップを取る
PCにスマホを接続して手動でデータを保存する。（iTunesやAndroid File Transferを利用）
外部ストレージ（USBメモリ、microSDカード）にデータをコピーする
・注意点
クラウドバックアップは自動設定しておくと安心です。
外部ストレージのデータも定期的にチェックするようにしましょう。
重要なデータは複数の場所にバックアップしておくことも重要となります。
2.スマホのセキュリティを強化する
スマホのデータが流出・破損しないよう、セキュリティ対策も徹底しましょう。
・基本的なセキュリティ対策
OSやアプリを最新バージョンに更新する。
信頼できないアプリをインストールしない。
公式ストア（Google Play / App Store）以外からのアプリのダウンロードを避ける。
・紛失・盗難対策
画面ロック（指紋認証・顔認証・パスコード）を設定する。
「デバイスを探す」機能を有効化にする。（Googleデバイスマネージャー / Appleの「探す」）
遠隔操作でデータを削除できる設定を確認する。
・注意点
簡単に推測できるパスワードは使用しないようにしましょう。
公共Wi-Fiでは機密情報の入力を避けた方が良いものです。
3.データの誤削除や上書きを防ぐ
スマホから間違ってデータを消してしまうトラブルを未然に防ぐ方法を知っておくことも大切です。
・ファイルの保護設定を活用する。
写真・動画は「削除前に確認」オプションをONにする。
誤操作を防ぐため、不要なアプリの削除を検討する。
・ストレージの管理を適切に行う
ストレージの空き容量を定期的に確認する。
重要なデータは専用フォルダに分けて保存する。
不要なキャッシュや一時ファイルは定期的に削除する。
・注意点
microSDカードをスマホで使う際には、安全な取り外しを心がける。
PCにデータを移動する時には、コピー後にすぐに削除しないでしばらく残しておく。
SDカードをパソコンに接続した場合にエラーメッセージが表示された時には無理に操作や作業を進めないようにする。
↓SDカードなどの外部デバイスをPCで使用中にエラーメッセージが表示された時にはこちらも参照ください。エラーの詳細やエラーが出た時の注意点も紹介しています。
4.物理的な故障からデータを守る
スマホの破損や故障によるデータ損失を防ぐための対策も重要です。
・スマホを衝撃や水濡れから守る
耐衝撃・防水ケースを使用する。
落下防止のため、スマホリングやストラップを活用する。
高温・低温環境での長時間使用を避ける。
・バッテリー管理を適切に行う
過充電を避け、スマホのバッテリー寿命を延ばす。
劣化したバッテリーは早めに交換することを検討する。
・注意点
スマホが濡れた場合、すぐに電源を切って乾燥させましょう。
高温の車内にスマホを放置しないことも重要となります。
5.データを安全に移行・整理する
スマホの機種変更を行う時やデータ整理の際にも、安全な方法を選びましょう。
・新しいスマホへのデータを移行する時には
クラウド同期を利用する。（GoogleアカウントやiCloudを活用）
専用のデータ移行アプリを使う。
・不要なデータを適切に削除
使わなくなったアプリやファイルは定期的に整理する。
機密データは完全削除ツールを使う。（例：Secure Eraser）
・注意点
古いスマホを処分する際は、データの完全消去を忘れずに行いましょう。
USB接続時に不明なPCと接続しないことも重要となります。
まとめ・万が一、困った時には
スマホからデータを復元したい時には、状況に応じた適切な対応を取ることで結果が大きく変わってきます。まずは、バックアップの確認を行うことから始めましょう。スマホからデータを取り出したい・復元したいトラブルが発生した時にはつい焦ってしまいがちですが、電源のON/OFFを繰り返したり、安易にスマホを初期化したり、データ復元ソフトやアプリの機能を使ったりすることは大変危険な行為になりえます。スマホ本体やSDカード内のデータが大事・無くなったり取り出しができなくなったりしたら困ると少しでも考えた場合には手を止めてデータ復旧の専門業者へ相談することを検討しましょう。
大切なデータを守るためにも、日頃からクラウドや外部ストレージへのバックアップを心がけると安心ですが、万が一、スマホのデータが失われる事態に陥った時には、焦らずに適切な手順を踏むことが、データを取り戻す鍵となります。
