SDカードの寿命が近づくとどうなる?見逃せないサインと対処法

SDカードの寿命が近づくとどうなる?見逃せないサインと対処法 SDカードの寿命が近づくとどうなる?見逃せないサインと対処法

SDカードはスマートフォン、デジタルカメラ、ドライブレコーダーなど、さまざまな機器で使われている記録メディアの1つです。しかしながら、そのSDカードに「寿命」があることを意外と知らない方も多いのではないでしょうか。
SDカードは物理的に壊れていなくても、書き換え回数や使用環境によって徐々に劣化していきます。そして、あるタイミングで突然データが読み込めなくなったり、認識されなくなったりすることが多く起こりえるものです。
本記事では、SDカードの寿命とはどのようなものか、どんな仕組みで寿命が決まるのか、そして寿命が近づいたときに現れるサインや対処法についてもわかりやすく解説していきます。
すでにSDカードにトラブルが発生している方にとっても、今後の対処法やデータを守るために知っておきたい情報をまとめています。これからSDカードを使い続ける方も、同じような状況を避けるための参考にしていただければ幸いです。

目次

SDカードには寿命がある?基本のしくみを解説


SDカードは長期間使用できる便利な記録メディアの1つですが、実は永遠に使い続けられるものではありません。見た目には変化がなくても、内部の構造や素材の性質によって少しずつ劣化していくものです。ここでは、SDカードの寿命がどのように決まるのか、また、その仕組みをわかりやすく解説していきます。

  1. SDカードの寿命は「書き換え回数」で決まる
  2. フラッシュメモリの種類による寿命の違い

1.SDカードの寿命は「書き換え回数」で決まる

SDカードには「フラッシュメモリ」と呼ばれる記憶素子が使われており、この部分にデータの読み書きが行われます。フラッシュメモリには「書き換え可能な回数」があり、それを超えると劣化が進行してデータの保持や書き込みが難しくなってしまいます。
「書き換え回数」の上限が、SDカードの寿命を決定づける大きな要素として挙げられます。実際には、SDカード自体は壊れていなくても、内部的には限界を迎えていることもありえます。
また、一般的なSDカードの寿命は使い方や保存環境によって差があるものの、おおよその目安として2〜5年程度とされています。しかしながら、これはあくまでも参考値であり、使用頻度が高い場合や高温多湿の環境ではさらに寿命が短くなることもあります。

2.フラッシュメモリの種類による寿命の違い

SDカードに使われるフラッシュメモリには、いくつかの種類があり、寿命や性能に違いがあります。代表的なものは次の3つです。

種類 書き換え回数の目安 特徴
SLC(Single Level Cell) 約100,000回 高耐久・高価格。主に産業用
MLC(Multi Level Cell) 約10,000回 バランス型。一般向け高品質モデルに採用
TLC(Triple Level Cell) 約1,000回 コスト重視。家庭用や低価格モデルに多い

※家庭用で一般的に流通しているSDカードの多くは、コストパフォーマンスの良いTLCタイプです。一方で、ドライブレコーダーや監視カメラなど、頻繁に書き込みを行う用途ではMLCタイプや高耐久モデルが採用されることが多いものです。

このように、SDカードの寿命は「中身」であるフラッシュメモリの性質に大きく左右されるため、使用目的に合った製品選びが重要となります。特に、ドライブレコーダーでの常時録画や防犯カメラの24時間録画、一眼レフカメラの連写撮影、4Kビデオカメラでの高解像度録画など、連続録画や高頻度でデータを書き込むような使い方をする場合には多少価格が高くても耐久性に優れたモデルを選ぶことで、SDカードに発生するトラブルによってデータが消失するリスクを大幅に減らすことが期待できるものです。

SDカードに寿命が近づいた時に現れる主なサイン


SDカードに寿命が近づいてくると外見ではわからなくても、いくつかの変化や不具合が現れることがあります。これらのサインを見逃さずに気付くことで、大切なデータを失う前に対応できる可能性が高まります。本項目では、寿命が近くなったSDカードによく見られる主なサインについて紹介していきます。

  1. デバイスがSDカードを認識しなくなる
  2. SDカードが認識されたり、されなかったりを繰り返す
  3. データの一部が消えている・破損している
  4. 読み込みはできるが書き込みができない
  5. エラーメッセージが表示される
  6. その他、SDカードの寿命が近づいた際に見られるトラブル例

1.デバイスがSDカードを認識しなくなる

SDカードに寿命が近づいた時に出るサインとしてもっとも多く発生するものは、SDカードを差し込んでもスマートフォンやカメラなどの機器でSDカードが認識しない、読み込まないという状態に陥ることです。この症状が発生した際には何度、SDカードを差し直したとしても反応が無くなってしまいます。他のSDカードは正常に使えていても、特定のSDカードだけが認識されない場合には、そのSDカードが寿命を迎えている可能性が高く、注意が必要となります。

2.SDカードが認識されたり、されなかったりを繰り返す

SDカードが一度は認識されたものの、すぐに接続が切れてしまう、再度接続しても認識されないなど、不安定な状態が続く場合も寿命のサインになります。端子の汚れや接触不良によってトラブルが引き起こされていることもありますが、複数の機器で同様の症状が出る際にはSDカード側の問題であると考えた方が良いものです。

3.データの一部が消えている・破損している

撮影したはずの写真が表示されない、動画が途中で止まる、ファイル名やフォルダ名が文字化けしている、開こうとするとエラーが出るといった現象も、寿命が近づいたSDカードに多く見られるサインです。

↓写真のデータを復元したいと考えた場合にはこちらの記事もご確認ください。

4.読み込みはできるが書き込みができない

保存済みのデータは閲覧できるのに新しい写真や動画の保存ができない等の不具合が出た際にもSDカードに寿命が近づいていることを示していることが多いものです。このような場合にはSDカード内の書き込み領域が劣化して正常に書き込めなくなっている事が大半です。

↓動画のデータを復元したい方はこちらも

5.エラーメッセージが表示される

SDカードに寿命が近づいている・すでに寿命を迎えているような時には、SDカードを挿入して使うデバイスや使用するパソコンのOSごとに、様々なエラーメッセージが表示されることがあります。

・SDカードを挿入したデジカメやドライブレコーダーなどの機器で表示されることがあるエラーメッセージ例

「カードが異常です」
「カードが破損しています」
「カードを交換してください」
「このカードは使用できません」
「カードがロックされています」

↓SDカードの損傷・破損が疑われる時にはこちらも参照ください。

・SDカードを接続したWindowsパソコンで表示される主なエラーメッセージ例

「場所が利用できません。」
「フォーマットする必要があります。」
「パラメータが間違っています。」
「巡回冗長検査(CRC)エラー」
「I/O デバイスエラー」
「USBデバイスが認識されません。」
「このボリュームは認識可能なファイルシステムではありません。」
「ファイルまたはディレクトリが壊れているため読み取ることができません。」
「アクセスが拒否されました。」
「指定されたファイルが見つかりません。」
「存在しないデバイスを指定しました。」

・SDカードを接続したMacで表示される主なエラーメッセージ例

「セットしたディスクは、このコンピュータで読み取れないディスクでした。」
「ディスクでロック解除を妨げる問題が検出されました。」

↑エラーメッセージが表示され、SDカードが認識しない状況でお困りの方は各メッセージ内容をクリックしてください。エラーメッセージ別の対処方法もそれぞれ紹介しています。

6.その他、SDカードの寿命が近づいた際に見られるトラブル例

・SDカード内のファイルを開こうとすると、ソフトがフリーズしたり、デバイスが強制終了になったりする。
・SDカードからデータをコピーしている最中に反応がなくなる、データの転送が途中で止まる
・一時的に問題が解消したかに見えても、すぐに症状が再発する

上記のようなサインが現れた場合には焦ってバックアップを取ろうとせず、まずは落ち着いて状況を確認することが大切です。状態が不安定なSDカードに対して無理な操作や作業を行うと、データが意図しない形で上書きされる・故障具合が悪化する・損傷箇所が増える・完全に読み取れなくなる等のトラブルを引き起こす原因にもなりかねません。寿命が疑われる・正常に動作しなくなったSDカード内のデータが大切・無くなったり取り出しができなくなったりしたら困ると少しでも考えた場合には、自力での操作は控え、データ復旧の専門業者へ相談することを検討しましょう。後悔する結果に繋がることを防げます。

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SDカードの寿命を延ばすためにできること


SDカードは消耗品の1つで使い方によって寿命が大きく変わります。丁寧に扱い、劣化をできるだけ遅らせるだけでも長く安定して使うことができるものです。ここでは、SDカードの寿命を延ばすために気をつけたいポイントをまとめました。

  1. 保管環境や取り扱いに注意する
  2. 不必要な書き換えを避ける
  3. 衝撃や抜き差しの回数を減らす
  4. 使用していない期間も定期的に通電する
  5. 信頼できるメーカーの高耐久モデルを選ぶ
  6. 高耐久モデルでも寿命はゼロにはできない

1.保管環境や取り扱いに注意する

SDカードは小型で持ち運びやすい反面、外部からの影響に弱いという特徴を持っています。そのため、SDカードの寿命を延ばすためには以下のような点に気をつける必要が出てきます。

・湿気が多い場所で保管しない(サビや腐食の原因になる)
・高温・高湿の環境を避ける
・SDカードの端子部分に直接触れない
・静電気が発生しやすい場所では静電気防止対策をする
・持ち運ぶ際は専用ケースに入れる

2.不必要な書き換えを避ける

フラッシュメモリは書き換え回数に限界があるため、できるだけ不要な書き込みや削除を避けることでSDカードの寿命を延ばすことが期待できるものです。

・無駄なデータの保存や削除を繰り返さない
・自動バックアップや同期設定の見直しを行う(頻繁に書き込みが発生する設定は注意が必要)

3.衝撃や抜き差しの回数を減らす

頻繁な抜き差しや、強い衝撃が加わることで内部にダメージが蓄積され、SDカードの寿命が短くなることがあります。取り扱う際には常に丁寧に行いましょう。

4.使用していない期間も定期的に通電する

SDカードを全く使わないまま長期間放置しておくと、フラッシュメモリ内部のデータ保持が不安定になることがあります。年に1回程度は通電させておくことが推奨されるものです。

5.信頼できるメーカーの高耐久モデルを選ぶ

用途によっては、耐久性の高いモデルを使うことでSDカードの寿命を大幅に延ばすことが期待できます。

・ドライブレコーダーや監視カメラには高耐久のMLCタイプを選ぶ
・一般的なデジカメやスマートフォンにはTLCタイプでも可。ただし、定期的な交換も視野に入れる

6.高耐久モデルでも寿命はゼロにはできない

どれだけ高品質なSDカードでも、使い続ければいつかは寿命を迎えます。特に、ドライブレコーダーや防犯カメラのように常時記録を行う状況では、1〜2年を目安に交換することを検討した方が安心です。大切なデータを扱う場合には、早めの交換やバックアップの体制も整えておくと良いでしょう。

※SDカードを長く使うには、日々のちょっとした心がけが重要となります。SDカードに限らず、記録メディアの寿命は完全には避けられませんが、正しい扱いをすることでトラブルを大きく減らすことができるものです。

↓ドライブレコーダーで撮影したデータを復元したいと思った時にはこちらの記事もご確認ください。

SDカードの寿命をチェックする方法はある?


SDカードは外見からでは寿命の状態を見分けることができないため、定期的なチェックが重要となります。ここでは、SDカードの寿命が近づいているかどうかを確認する方法を紹介していきます。

  1. 専用ソフトで状態を確認する
  2. 寿命を数値で確認することはできる?
  3. エラーが出てからのチェックは要注意

1.専用ソフトで状態を確認する

一部のメーカーでは、SDカードの状態を診断できる無料ツールを用意しています。パソコンに接続して診断できるため、手軽にセルフチェックが可能となります。

・主な診断ソフト例

診断ミレル(アイ・オー・データ):日本語で使いやすく、初心者にも安心
Check Flash:フリーソフトとして長年使われている定番。やや中級者向け
パナソニック製SDカード用ソフト:海外向けのため英語表記が多い点に注意

これらのツールを使うことでSDカード内のエラーブロックの有無や読み書きの速度異常、使用状況などが把握することが可能となります。しかしながら、診断ソフトはすべてのSDカードに対応しているわけではないため、事前に対応情報を確認してから作業を進めることが重要です。

2.寿命を数値で確認することはできる?

一般的なSDカードには、使用期間や書き換え回数を直接確認する機能は搭載されていません。そのため、診断ツールでも「寿命があと◯%」のような具体的な数値表示は期待できない事がほとんどです。
ただし、ドライブレコーダーなど一部の機器では、SDカードの劣化や寿命を検知して「カードの交換を推奨するメッセージ」や「メンテナンス通知」が表示される製品もあります。これらは一般的に「SDカード寿命通知機能」や「交換推奨機能」などと呼ばれているものです。日常的にSDカードを酷使する機器を使っている時には、こうした機能付きの機器を選ぶことも有効な対処方法の1つとして挙げられます。

3.エラーが出てからのチェックは要注意

SDカードに「エラーメッセージが出た」「読み書きが不安定」などの不具合が出てからツールで診断しても、すでに寿命を迎えていて正常な診断ができない事が大半で注意が必要となります。逆にツールによってSDカードの状態が悪化する・データが消失する事態に直結することもありえるため、不安定な症状が出ているときは、無理にチェックを試すことは止めて、まずはデータ保全を優先することが大切です。
SDカードに対して診断ソフトの機能を使う際には必ず正常に動作している段階で行うようにしましょう。SDカード内の重要データのバックアップを取ることも望ましいものです。
すでに、SDカードが認識しないなどの症状が出ている状態で診断ソフトを使うのは避けましょう。診断中の読み取り動作や書き込み操作によって、カード本体が取り返しのつかないくらい故障してしまうことも多く起こりえます。SDカードが認識しない・エラーメッセージが表示されている・ファイルやフォルダにアクセスができない・ファイルやフォルダが文字化けしている等のトラブルが発生している時にはSDカードの抜き差しや再接続を繰り返すことも危険な事が大半であるため、データを失いたくない・早く安く確実に問題を解決したいと少しでも考えた時には診断作業や確認操作は控えるのが賢明な判断になりえます。

SDカードの寿命に影響を与える主な要因は


SDカードは使い方や使用環境によって寿命が大きく左右されます。ここでは、SDカードの寿命に影響を与える主な要因をわかりやすく紹介していきます。

  1. 使用頻度と書き換え回数(フォーマットや自動同期も含む)
  2. 使用環境(温度・湿気・静電気・衝撃の影響)
  3. 製品の品質と内部構造(フラッシュメモリの種類)
  4. 使用される機器の種類と用途

1.使用頻度と書き換え回数(フォーマットや自動同期も含む)

・フォーマットの頻度にも注意

SDカードの寿命に影響を与える一つの要素として、フォーマットの頻度も挙げられます。頻繁なフォーマット(初期化)は無駄な書き換えを繰り返すことになるため、SDカードの書き換え耐久限界に早く達してしまう可能性があります。特にドライブレコーダーなどで定期的にフォーマットを行っている時には、その必要性を見極めて使用頻度を調整することが望ましいものです。

・自動バックアップや同期の設定を見直す

また、スマートフォンやクラウド連携型のカメラアプリなどでは、自動バックアップや同期機能によって知らないうちにSDカードに対して頻繁な書き込みが発生していることがあります。これもSDカードの寿命を縮める要因になりえるため、使用している機器の設定を一度見直してみるようにしましょう。

・フラッシュメモリの構造と書き換え限界

SDカードは「フラッシュメモリ」という半導体で構成されており、書き換え回数に限界があります。頻繁にデータを記録・削除するほど、その限界(寿命)に早く到達しやすくなります。

・連続書き込みを行う機器では寿命に注意

動画撮影や連写撮影、ドライブレコーダーや監視カメラのように連続でデータが書き込まれる機器でSDカードを使用した際には、書き換え回数が一気に増えるため寿命が短くなりやすい傾向にあります。

2.使用環境(温度・湿気・静電気・衝撃の影響)

SDカードは精密な電子部品のため、周囲の環境に影響を受けてしまいます。

・高温、多湿な場所に長時間置くと、SDカードの内部回路の劣化や金属端子の腐食が進む
・乾燥した環境では静電気が発生しやすく、回路が破損されることがある
・強い衝撃を受けるとSDカードの内部基板にダメージが蓄積されて徐々に読み書きエラーが増える

※これらの影響を防ぐためにも、SDカードを持ち運ぶ際はケースに入れる、直射日光を避ける、などの基本的な対策が重要となるものです。

3.製品の品質と内部構造(フラッシュメモリの種類)

SDカードの耐久性は、内部に使われているフラッシュメモリの構造によって大きく異なります。主に以下の3種類があり、それぞれ書き換え耐久回数や用途が異なるものです。

種類 書き換え耐久回数の目安 特徴
SLC(Single Level Cell) 約5万〜10万回 高耐久・高価格・主に産業用
MLC(Multi Level Cell) 約3,000〜10,000回 バランス型・業務用途にも多い
TLC(Triple Level Cell) 約1,000回 安価・一般家庭用に多い

高耐久を求める場合は、MLCまたはSLCを採用したモデルを選ぶと安心できます。ただし、一般的に市販されているSDカードの多くはTLCで構成されているものです。
※本内容は「書き換え回数と使用頻度」の章でも触れていますが、ここでは内部構造の視点から整理しています。

4.使用される機器の種類と用途

SDカードが使用される機器によって書き込み頻度や保存形式が異なる他、寿命に影響が出るものです。

ドライブレコーダー・監視カメラ:常時録画により書き換えが多く、SDカードの寿命が短くなりやすい
デジタル一眼レフカメラ・ミラーレスカメラ:高解像度画像や連写でSDカードに対して高頻度の書き込みが発生する
GoProやアクションカメラ:高画質・高フレーム動画を連続で撮影するため、非常に高い書き込み負荷がかかる
ドローン:飛行中の4K録画などで継続的にデータが書き込まれる
ICレコーダー・ボイスレコーダー:長時間録音によりSDカードに書き込みが継続するケースが多い
スマートフォン:アプリキャッシュや写真・動画保存で長期的に使用されるものの、読み書き頻度は中程度
ゲーム機・音楽プレイヤー:一定の範囲で使用されることが多く、SDカードに対して書き換え頻度は低め
ラズパイ(Raspberry Pi)などの組み込み機器:OSやログの書き込みが頻繁でSDカードの寿命に影響しやすい

SDカードは用途によってあらかじめ高耐久モデルを選ぶ、もしくは定期的に交換することを検討した方が良い記録メディアの1つでもあります。
※SDカードの寿命を延ばすためには、「使い方」「環境」「製品の選び方」の3点を意識するようにしましょう。

↓スマホのデータを取り出したい・救出したい場合にはこちらも参照ください。

↓デジカメのデータを復元したいと思った時にはこちらの記事もご確認ください。

寿命が来たSDカードはどうする?安全な対処と注意点

SDカードに寿命が近づくと、認識されない・データが開けない・エラーが出るなど、さまざまな不具合が発生します。ここでは、寿命の兆候が出てしまったSDカードに対してどのように対応した方が良いか、注意点を交えて詳しく解説していきます。

  1. 慌ててバックアップしようとしない
  2. 診断ソフトや復旧ソフトの使用は慎重に
  3. 一時的に認識しても使い続けてはいけない
  4. データ復旧の専門業者に相談する
  5. 替え時だと割り切る

1.慌ててバックアップしようとしない

寿命が近い、または不具合が出始めたSDカードは、状態が非常に不安定になっている可能性があります。そのため、慌ててバックアップの作業や操作を進めないようにした方が良いものです。
【理由】

・無理にSDカードのコピーしようとするとエラーが増える
・無理にバックアップを取ろうとするとSDカードのファイル構造が壊れて、残っているデータまで見えなくなる
・書き込み・読み出し動作そのものがSDカードの状態を重篤化させる

このように、SDカード内のデータを慌ててバックアップしようとする行為が逆効果になることもあるため、何かしら症状が出た時には手を止めることが重要となります。

2.診断ソフトや復旧ソフトの使用は慎重に

不具合が出ている・寿命の兆候があるSDカードに対して、インターネットで紹介されている診断ツールや復元ソフトをすぐに試すのは避けた方が良いものです。
【理由】

・読み取り動作がダメージを広げることがある
・ソフトによって強制的にデータの書き換えが発生するケースがある
・一度でもスキャンを実行すると復旧率が下がることも多く起こりえる

※一般向けの診断ソフトや復旧ソフトはSDカードなどの記録メディアに軽度の論理障害だけが発生している場合に試せるものであり、寿命による劣化・物理障害には対応ができない他、ソフトの機能を使うことでSDカードに致命傷を与える・全てのデータが消失する事態に直結することも多く起こりえます。

3.一時的に認識しても使い続けてはいけない

SDカードが一度認識されたとしても、それは「たまたま動いた」だけの可能性があります。認識不良が起きている時には手を止めることが重要となります。
【理由】

・SDカードの状態がさらに悪化して、二度と認識しなくなる恐れが出てくる
・中途半端に読み込んだファイルが壊れてしまうことも
・SDカードに対して読み書きを繰り返すことでチップ自体が完全に故障する危険性も高まる

「動くうちにコピーしよう」という気持ちが、逆にデータを完全に失う結果に繋がることもあるため、安易な操作は避けましょう。

4.データ復旧の専門業者に相談する

SDカードが寿命を迎えて、認識しない・エラーメッセージが表示される・ファイルやフォルダが開かない等のトラブルが発生した際に機器内のデータが大事・無くなったり取り出しができなくなったりしたら困ると少しでも考えた場合には手を止めてデータ復旧の専門業者に相談することを検討しましょう。SDカードが使えなくなった時には、すでにカード自体が物理的・機械的に故障していることが多く、個人では対応ができない状態に陥っている事が大半です。自分でどうにかしようとSDカードの抜き差しやデバイスの電源の入り切りや再起動を行うなど簡単にできることを試しただけでも取り返しのつかない状況に陥ってしまうことも多く起こりえます。不具合が生じた・寿命が疑われるSDカードから早く安く確実にデータを取り出したい・復旧したいと考えた場合には専門業者の無料相談を利用することを優先しましょう。

・データ復旧業者の選び方

SDカードにトラブルが生じて寿命の疑いがある場合に少しでも困ったり悩んだりした時にはデータ復旧の専門業者に連絡した方がすぐに問題が解決され、費用も抑えられるものです。どこの復旧業者を選べば良いのか悩んだ時には下記の様な項目をチェックしましょう。困らずに済みます。

  1. 高度な技術力を持っている(独自技術やAI技術の有無)
  2. 復旧・修理に要するスピードや対応が早い
  3. 復旧料金プランや費用例がホームページに記載されている
  4. クリーンルームなど専用環境下で復旧・修理作業を行っている
  5. 情報の守秘義務・セキュリティ管理が万全
  6. 復旧実績・事例の有無

アドバンスデータ復旧は1から6の項目、全てを満たしているおすすめのデータ復旧の専門業者です。独自技術やAI技術を持っており、高度な技術力で復旧・修理作業を行うことから、迅速な対応と低価格でのデータ復旧サービスを実現しています。パソコン、外付けハードディスク、SSD、SDカード、CFカード、NASやRAIDサーバー、USBメモリ、ドライブレコーダー、ICレコーダー、タブレットなど、様々な機種に対して復旧実績も多くあり、安心です。

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5.替え時だと割り切る

SDカードに寿命の兆候が出た際に消えても問題のないデータしか入っていない場合やすでに代替カードを用意している時には

・新しいSDカードに切り替える
・同様の使い方をしていた時には、今後は高耐久モデルや予備の準備を検討する

等の前向きな対処方法も選択肢に挙がってきます。

※症状の重さに関わらず、SDカードに不安定な挙動や違和感がある・寿命が疑われる時には、早めに使用を中止することが重要となります。一見、軽いトラブルのように見えても内部では寿命や劣化が進行していることも多いものです。そんな時には自己判断せず、慎重に対応するようにしましょう。
SDカードに不具合が出た場合に最も大切なことは「焦って触らないこと」です。誤った対応によって、大切なデータが完全に失われてしまうケースは発生頻度としても珍しくないものです。
不安な場合は自分で判断せず、できるだけ早い段階でデータ復旧の専門業者の無料相談を利用することを優先しましょう。

SDカードの寿命に関するよくある質問(FAQ)

ここでは、SDカードに関して多くの人が疑問に思うポイントをQ&A形式で解説していきます。

Q1:SDカードの寿命はどれくらいですか?

一般的には2年〜5年程度が目安とされています。
※あくまで「参考値」であり、保存状態や個体差により前後する事があります。また、使用頻度や保存環境、SDカードの種類(TLC・MLCなど)によって寿命は大きく変わるものです。ドライブレコーダーなどで毎日書き込みを行う場合には、もっと早く寿命を迎えることもあります。

Q2:使用年数では問題がなくても、急に使えなくなることはありますか?

はい、あります。
SDカードは徐々に劣化していくというよりも、あるタイミングで突然、アクセスできなくなるケースが大半で注意が必要となります。寿命が近づいている場合や衝撃、静電気などの外的要因が加わった時には、突然のトラブルが起こりやすくなる傾向にあります。

Q3:長持ちするSDカードの選び方はありますか?

はい、あります。
以下のようなポイントを意識すると良いでしょう。

・フラッシュメモリの種類は「MLC」または「SLC」タイプを選ぶ
・「高耐久」や「監視カメラ用」「ドライブレコーダー用」などの表記があるモデルを選択する
・耐温度・耐衝撃・防水性能が明記されている製品を選ぶ

特に書き込み頻度が高い機器でSDカードを使用する際には、安価なSDカードよりも信頼性重視で選ぶようにした方が良いものです。

Q4:同じように使っていたのに、SDカードによって寿命に差が出るのはなぜ?

これは主に内部構造(TLC/MLCなど)や製品の品質差によるものです。また、同じメーカーでも型番によってSDカードの耐久性・寿命は異なるため、使用目的に合った製品を選ぶことが大切です。

Q5:SDカードの寿命はパソコンやスマホで確認できますか?

一部のメーカーでは、SDカードの状態を診断できる無料ツールを用意しており、診断ソフトを使うことである程度、寿命の目安を確認できることがあります。
しかしながら、診断ソフトで「寿命が◯%残っている」と正確に測れるわけではなく、参考情報として捉えるようにしましょう。
また、診断ツールで「異常なし」と表示されていても、実際には劣化が進んでいる事もあるため、体感的な違和感やエラー表示がある際には過信しないよう、注意が必要となります。
その他、ドライブレコーダーなど一部の機器では「SDカードの寿命通知機能(交換推奨表示)」が搭載されている製品もあります。

Q6:寿命が来たSDカードは復旧できますか?

症状や状態によりますが、可能なケースが多いものです。誤った操作をしてしまうと復旧できなくなる恐れもあるため、不具合が出た時点で操作を止めてデータ復旧の専門業者に相談する事が最善な対処方法になりえます。
※市販の復元ソフトで対応できるのは、機器に軽度の論理障害が発生した場合に限られます。書き換え限界を超えた寿命による劣化や物理障害が生じた場面では、個人での対応は難しいのが現実です。

Q7:どのタイミングでSDカードを交換した方が良いですか?

以下のいずれかに当てはまる場合は、早めの交換をおすすめします:

・使用開始から2年以上経過している(高頻度用途では1年でも交換を検討)
・デバイスで読み込みに時間がかかるようになった
・書き込みエラーがたまに発生する
・エクスプローラー上でSDカードの名前が正しく表示されない

不具合が起きる前に交換するのが理想です。大切なデータを守るためにも「なんとなく不安」と思った時点での交換が安全です。

Q8:フォーマットを繰り返すと寿命は縮まりますか?

はい。フォーマットは書き換え操作を伴うため、頻繁に行うと寿命が早まる可能性があります。特に毎日のようにフォーマットしている際には注意が必要となります。

↓SDカードを間違えてフォーマットしてしまった時にはこちらも参照ください。

Q9:SDカードの保管や扱いで気をつけることはありますか?

高温多湿な場所に放置しない、直射日光や強い衝撃を避ける、水濡れや静電気を防ぐなどの対策が寿命を延ばす鍵になります。未使用の状態でも定期的に通電させることも効果的な対処方法になりえます。

主要メーカー別|代表的なSDカード型番と対応機器


主要なSDカードメーカーごとに、市場で使用されることの多い代表的な型番と対応機器の一例をまとめました。

メーカー 型番例 使用されることが多い機器例
SanDisk High Endurance microSD、Extreme Pro microSDXC UHS-I ドライブレコーダー、監視カメラ、アクションカメラ、一眼レフ、GoPro
SanDisk Industrial microSD、MAX ENDURANCE microSD Raspberry Pi、産業機器、ドローン
Panasonic RP-SDZA16GJK、RP-SDUC64GJK デジタル一眼レフ、業務用カメラ、4Kビデオ撮影
Samsung PRO Endurance、EVO Plus microSDXC ドローン、監視カメラ、GoPro、スマートフォン
Transcend TS32GUSDHC10V、TS64GUSD300S ボイスレコーダー、ドライブレコーダー、スマートフォン、カメラ全般
Lexar Professional 1066x microSD、High-Performance 633x microSD GoPro、アクションカメラ、高速連写対応カメラ、ドローン
KIOXIA(旧東芝) EXCERIA Basic、EXCERIA High Endurance スマートフォン、ドライブレコーダー、監視カメラ
Kingston Canvas Select Plus、Canvas Go! Plus ゲーム機、スマートフォン、アクションカメラ、ドローン
ADATA Premier Pro microSDXC UHS-I U3、XPG microSDXC アクションカメラ、スマートフォン、タブレット、ゲーミング用途
Silicon Power Superior Pro microSDXC UHS-I U3、High Endurance microSD ドライブレコーダー、スマホ、カメラ、監視カメラ
Buffalo RSDC-032GU1SA、RMSD-032GU1SA デジカメ、ノートPC、ICレコーダー、車載機器
IODATA SD-32G/EX、SD-64G/EX2 ドライブレコーダー、ICレコーダー、監視機器
エレコム MF-FSDU10G、MF-FS064GSVR デジカメ、携帯電話、ドラレコ、高耐久モデルもあり
グリーンハウス GH-SDCUA16G、GH-SDMRHC32G デジカメ、音楽プレイヤー、スマホ、録音機器
SONY SF-M64T、SF-G64T(TOUGHシリーズ) ミラーレスカメラ、業務用ビデオカメラ、GoPro、高速撮影機器

・その他のSDカードメーカー例

SPD、HI-DISC、リーダーメディアテクノ、ESSENCORE、AGI、セルスター、OWC、Gigastone、ARCHISS、HAMAKEN WORKS、PQI、CANON、KINGMAX、PNY、アクシス、ユピテル、ローランド、ダダンドール、カーメイト、サンマックス、富士フイルム、ADTEC、パイオニア、radius、HP、Verbatim、TEAM、Apacer、TDK など

※上記は一例になります。アドバンスデータ復旧ではSDカードのメーカー・型番を問わず、データ復旧対応が可能です。

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まとめ|SDカードの寿命と正しい向き合い方

SDカードには寿命があることは意外と見落とされがちですが、書き換え回数には限界があり、どれほど丁寧に使っていてもいつかは使えなくなるものです。
日頃から寿命を意識した使い方を心がけることで、トラブルの発生を未然に防ぐことが期待できます。バックアップ作業を習慣化する、高耐久モデルを用途に合わせて選ぶ、そしてフォーマットや不要な書き換えを避けるといった対策が、SDカードを長く使うためのポイントになります。
一方で、SDカードに寿命の兆候が現れた場合には、むやみに操作や作業を進めることは避けましょう。認識されない症状、エラーメッセージの表示などが確認された時点で、すぐにSDカードの使用を中止して状態の悪化を防ぐことが重要となります。診断ソフトや復元ソフトの使用についても、状況に応じて慎重に判断することが求められます。ソフトの機能によってデータが完全に失われる危険性も高まるためです。
万が一、SDカードにトラブルが生じた・機器の寿命が疑われる場合には、自己判断で安易に操作や作業を進めて後悔する前に、できるだけ早くデータ復旧の専門業者の無料相談を利用することを優先しましょう。アドバンスデータ復旧はSDカードに生じる様々な症状に対して数多くの復旧実績もあり、安心です。少しでも困ったり悩んだりした時には相談してみてはいかがでしょうか。

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