USBメモリが水没したら要注意|乾燥より先に知ってほしい安全な対処方法を解説

USBメモリが水没したら要注意|乾燥より先に知ってほしい安全な対処方法を解説 USBメモリが水没したら要注意|乾燥より先に知ってほしい安全な対処方法を解説

USBメモリは、小型で手軽に大容量のデータを持ち運べる便利な記録メディアの1つです。USBメモリは仕事でもプライベートでも使う機会が多い反面、「うっかりポケットに入れたまま洗濯してしまった」「コーヒーやお茶をこぼしてUSBメモリの中に水分が入ってしまった」「突然の雨でバッグの中が濡れてしまった」など、水没してしまうトラブルが起きることも少なくありません。
水没したUSBメモリを前にすると、多くの方は「とにかく早く乾かして確認したい」と焦ってしまいがちです。しかしながら、乾燥や抜き差しを試みるとUSBメモリ内部の基板がショートしたり、腐食が進行してしまったりして、かえって状況を悪化させてしまうことも多く起こりえます。特にUSBメモリは精密な電子部品が非常に高密度に実装されており、安易に作業を進めると機器に致命的を与えてしまう危険性が高い機器でもあります。
本記事では、USBメモリが水没してしまった時にやってはいけない行動や自己判断での対応が危険になる理由を丁寧に解説していきます。その上で、水没してしまったUSBメモリからデータを復旧する可能性を少しでも高めるための正しい考え方と安全にデータを守るための方法についても整理していきます。
水没直後の対応がその後の復旧可否を大きく左右するものです。USBメモリが水没してしまって困っている方に役に立つ記事になれば幸いです。

目次

USBメモリが水没する主な原因は

USBメモリが水没する原因は、日常の中に意外と多く潜んでいます。どれも「気をつけていれば防げたかもしれない」というケースも多いため、改めて主なパターンを整理しておきます。

  1. USBメモリを洗濯機で洗ってしまった
  2. 飲み物をこぼして濡れてしまった
  3. 雨で濡れてしまった
  4. 災害による浸水や水害
  5. 建物内での漏水事故
  6. エアコンからの水漏れ
  7. ペットによる嘔吐や粗相
  8. その他の液体トラブル

1.USBメモリを洗濯機で洗ってしまった

最も多いトラブルの一つが、USBメモリをポケットに入れたまま洗濯してしまうケースです。USBメモリは小型で軽いため、入れた場所を忘れてしまうことも多く、衣類と一緒に誤って洗ってしまうことがあります。しかも洗濯機内では水だけでなく洗剤や柔軟剤、漂白剤など複数の薬品が使われるため、単なる水没よりもUSBメモリ内部の基板の腐食や汚染が進行しやすくなる傾向があるものです。

2.飲み物をこぼして濡れてしまった

パソコンでの作業中にコーヒーやお茶、ジュースなどの飲み物をこぼしてUSBメモリや外付けHDDにかかってしまう水没トラブルも頻繁に発生します。これらの飲料には糖分や酸性成分が含まれているため、水よりもはるかに腐食性が高く、回路を劣化させる原因になりえます。

↓パソコンが水没・水濡れしてお困りの方はこちらの記事もご確認ください。

3.雨で濡れてしまった

持ち運び中にカバンの中でUSBメモリやパソコンが雨に濡れてしまうケースもあります。雨水は見た目以上に様々な不純物や酸性物質を含んでいるため、乾燥できたつもりでも内部に汚れが残り、腐食や導電性異常を招くリスクがあります。

↓外付けHDDが水没した時にはこちらも参照下さい。

4.災害による浸水や水害

大雨や洪水、津波などの災害によってUSBメモリ、パソコン、HDD、NASなどの精密機器が水没することもありえます。このような場合には水に含まれる泥、土砂、塩分、微生物など複合的な汚染要素が加わるため、復旧作業の難易度がさらに高まるものです。

5.建物内での漏水事故

集合住宅やオフィスビル、学校などで上階に漏水事故が発生した際には下の階の部屋が浸水するケースもありえます。配管破損や給排水トラブルによって広範囲に水が広がり、家電だけでなくUSBメモリやパソコンの周辺機器が被害を受ける事故が発生することも少なくありません。

6.エアコンからの水漏れ

ドレン詰まりや結露水の排出不良によってエアコン下部に水滴が落下してパソコンやUSBメモリが直接濡れてしまう事例も確認されています。特に夏場に起こりやすいため注意が必要です。

7.ペットによる嘔吐や粗相

室内で飼っている猫や犬がUSBメモリやパソコン周辺に嘔吐したり、粗相をしてしまったりすることで水没トラブルが起きることもあります。尿や嘔吐物にはさまざまな有機成分や腐食性物質が含まれており、通常の水よりもはるかに基板に与えるダメージが深刻です。

8.その他の液体トラブル

アルコール類(お酒など)、カップラーメンやスープなどの汁物、海水やプールの水…これらの液体も塩分・糖分・油分・不純物を多く含んでいるため、パソコンやUSBメモリにかかった場合には腐食やショートを引き起こすリスクが非常に高くなります。

※水没させた液体の種類によって、USBメモリの内部に与えるダメージの深刻度は大きく異なります。特に水以外の成分が混ざった液体がUSBメモリにかかった状況では、自力での乾燥や抜き差しを試みる前に、できるだけ早くプロのデータ復旧業者に相談することが最善の対処方法にもなりえます。

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水没したUSBメモリに生じる主な症状とトラブル例


USBメモリが水没した場合には乾燥の成否や水没状況によって様々な症状が現れます。ここでは、実際によく発生する主なトラブル例を紹介していきます。

  1. USBメモリをパソコンに挿しても認識されない
  2. 「フォーマットしてください」と表示される
  3. 一部のファイルが文字化け・破損している
  4. エラーメッセージが出る
  5. ランプが点滅し続ける
  6. 挿しても完全に無反応になる(電源すら入らない)

1.USBメモリをパソコンに挿しても認識されない


USBメモリが水没した後にはパソコンに接続しても認識しないトラブルが発生することがあります。内部回路のショートや腐食、接点不良などが原因となり、パソコンでUSBメモリが全く反応を示さなくなるケースです。重篤な物理障害が生じていることもありえます。

2.「フォーマットしてください」と表示される

USBメモリが水没した際にはファイルシステムが破損する他、機器が物理的に故障することによってパソコン側がデータ領域を読み取れずに初期化(フォーマット)を促すことがあります。この状態でもデータ復旧の可能性は残っていますが、安易に操作を進めると状態が重篤化する他、データが取り出せなくなる危険性が高まります。万が一、間違ってフォーマットしてしまった場合には自力で復旧することは難しい状態に陥ってしまうため、早めにプロのデータ復旧業者に相談することを優先しましょう。

3.一部のファイルが文字化け・破損している

水没によるデータ領域の軽微な損傷や部分的な腐食により、USBメモリに保存している特定ファイルのみが開けない・異常が表示される・ファイル名やフォルダ名が文字化けして開かないなどの症状が出ることがあります。早期に対処すれば復旧できる可能性が高まりますが、自力での修復は難しい為、USBメモリ内のデータが大事・早く安く確実にデータを取り出したいと少しでも考えた場合には復旧業者の無料相談を利用した方が希望する結果に繋がります。

↓USBメモリ内のファイルが文字化けしてお困りの方はこちら

4.エラーメッセージが出る

CRCエラー(巡回冗長検査エラー)や読み取り不能エラーなど、データを読み出す際やUSBメモリをパソコンに接続した場合にエラーメッセージが表示されることもありえます。これは、USBメモリの内部基板やメモリ素子に劣化・障害が出始めている・すでに故障しているサインであることが多いものです。

・WindowsのパソコンでUSBメモリが認識しない時に表示されるエラーメッセージ例

場所が利用できません。
フォーマットする必要があります。フォーマットしますか。
アクセスが拒否されました。
巡回冗長検査(CRC)エラー
I/O デバイスエラー
USBデバイスが認識されません。
このボリュームは認識可能なファイルシステムではありません。
ファイルまたはディレクトリが壊れているため読み取ることができません。
パラメータが間違っています。
存在しないデバイスを指定しました。
指定されたファイルが見つかりません。

・MacでUSBメモリが認識しない際に表示されるエラーメッセージ例

セットしたディスクは、このコンピュータで読み取れないディスクでした。
ディスクでロック解除を妨げる問題が検出されました。

↑エラーメッセージが表示され、USBメモリが認識しない状況でお困りの方は各メッセージ内容をクリックしてください。エラーメッセージ別の対処方法もそれぞれ紹介しています。

※USBメモリをパソコンに接続した際に上記のようなエラーメッセージが表示された場合には機器自体が物理的・機械的に故障していることが大半で、慎重な対応が求められます。データが消失する危険性が高まっているサインでもあるため、認識しなくなったUSBメモリ内のデータが大事・無くなったり取り出しができなくなったりしたら困ると少しでも考えた場合には手を止めることから始めましょう。パソコンの電源の入り切りやUSBメモリの抜き差しなど簡単にできることを試しただけでも機器に致命傷を与えてしまうことも多く起こりえるものです。

↓MacでUSBメモリが認識しない状況でお困りの方はこちらの記事もご確認下さい。

5.ランプが点滅し続ける

一部のUSBメモリではパソコンに接続した時にランプが点灯・点滅するものがありますが、異常な動作として延々と点滅が続く場合があります。その際には制御回路が正常に動作していない・機器が物理的に故障していることが多く、注意が必要となります。

6.挿しても完全に無反応になる(電源すら入らない)

USBメモリを水没させた後にパソコンに接続しても全く反応が無い時には基板全体がショート、断線している・完全に動作不能になっている・重篤な物理障害が発生していることが多いものです。水没後にパソコンに接続した結果、深刻な回路焼損が生じている事も推測される状況となります。

※これらの症状は「USBメモリが水没した」場合だけでなく、経年劣化や振動や衝撃、外的要因によって「USBメモリが認識しない」「ファイルが文字化けする」など、他のトラブル発生時にも共通する部分があります。USBメモリが水没した直後に抜き差しやパソコンの電源の入り切りなどすぐに思いつく方法を試すことで、これらの症状が急速に重篤化することも非常に多いため、USBメモリ内のデータが大事・無くなったり取り出しができなくなったりしたら困ると少しでも考えた場合には、症状が出た時点で早めにプロのデータ復旧業者に相談することが問題解決への近道になりえます。

【重要】水没でも「水」と「水以外」でリスクが大きく違う

USBメモリが水没してしまった場合には、内部に入り込んだ液体の種類によって障害の深刻度は大きく異なります。ここでは「水」と「水以外」に分けてその違いを解説していきます。

  1. 真水だけでUSBメモリが水没したケース
  2. 洗剤や飲料など「水以外」でUSBメモリが水没したケース

1.真水だけでUSBメモリが水没したケース

純粋な水道水や真水だけがUSBメモリに短時間付着したケースであれば、乾燥する方法を試すことでデータが復旧できる可能性が高くなります。水分が完全に抜けきる前に通電を試みることは非常に危険な行為になりますが、完全に乾燥ができれば比較的軽度の損傷で済むこともあります。
ただし、真水であってもUSBメモリ内部の細かい隙間に入り込んだ水分を完全に抜くのは意外と難しく、少しでも水分が残留していればショートや腐食が始まるリスクは常に伴うものです。そのため、自己判断での乾燥は慎重に行う必要が出てきます。

2.洗剤や飲料など「水以外」でUSBメモリが水没したケース

水以外の成分が含まれた液体でUSBメモリが濡れた場合には、データが失われる危険性が一気に高まります。洗濯時の洗剤や柔軟剤、飲み物に含まれる糖分・酸性成分、塩分・油分などはすべて、USBメモリ内部の電子基板にとって強力な腐食源となります。以下のような液体がUSBメモリにかかった時には特に注意が必要となります。

液体例 主なリスク
洗濯機の水(洗剤入り) 界面活性剤・漂白成分による腐食・絶縁劣化が進む
コーヒー・紅茶 糖分・タンニンによる導電性上昇・腐食が発生
ジュース・炭酸飲料 糖分・酸による腐食促進
アルコール類 不純物による回路汚染・腐食が生じる
カップラーメンの汁 塩分・油分による電解腐食促進
雨水・泥水 酸性物質・不純物による腐食が発生
海水 高濃度の塩分により即時での腐食が進行

ペットの粗相・嘔吐 尿酸・有機物・塩分による強い腐食・導電性異常が生じる

上記のような液体は、時間をおいて乾燥できたように見えてもUSBメモリ内部に水分だけでなく成分が残りやすく、通電時に一気にショートや腐食を引き起こすことがあります。乾燥だけでは解決できない場合が多いため、自己流での対応は非常に危険です。

※水以外の液体で濡れてしまったUSBメモリは、乾燥処置そのものが非常に難しく、一般的な対処方法での復旧はほとんど望めないものです。USBメモリ内のデータが大事・無くなったり取り出しができなくなったりしたら困ると少しでも考えた場合にはできるだけ早い段階でプロのデータ復旧業者に相談することを優先しましょう。

↓USBメモリからデータを取り出したい・復旧したいと考えた場合にはこちらも参照ください。

USBメモリが水没した際にやってはいけないNG行動|悪化の典型例


USBメモリが水没したときには、多くの方が焦りから思わず取ってしまいやすい行動があります。しかし、今から紹介する対応はデータ復旧の可能性を大きく下げ、最悪の場合は完全に復旧不能な状態を招くリスクがあるものです。ここでは、特に避けたい典型的なNG行動を整理していきます。

  1. 濡れたまま通電、パソコンに接続する
  2. 抜き差し及び、確認を繰り返す
  3. ドライヤーやヒーターで乾かそうとする
  4. 振る・叩く・強く揺らす
  5. 自力で分解を試みる
  6. 長期間放置する

1.濡れたまま通電、パソコンに接続する


間違った対処方法として一番多く行われるのは水没したUSBメモリを水分が残った状態でパソコンに接続してしまう対応が挙げられます。USBメモリ内部の回路にわずかな水分が残っているだけでも、通電と同時にショートを引き起こし、基板の焼損や回路断線が発生してしまいます。また、一度ショートすると、以後の復旧作業が困難な状態に陥る為、注意が必要となります。

2.抜き差し及び、確認を繰り返す

一度パソコンに接続してUSBメモリが認識しなかった際に抜き差しを繰り返して状態を確認するのも非常に危険な行為になりえます。パソコンに接続するたびに回路へ負荷が加わるため、ショートや断線、腐食の進行が加速してしまいます。結果として、復旧できたはずのデータが完全に失われる危険性も高まるものです。

3.ドライヤーやヒーターで乾かそうとする

水没したUSBメモリを早く乾燥させようとしてドライヤーの温風やストーブなどを使うことも非常に危険な対処方法として挙げられます。高温が加わることで基板が熱で変形する、半田部分が膨張・収縮を繰り返して回路損傷を招く恐れもあります。乾燥のために機器を加熱することは止めておきましょう。
※ドライヤーの冷風でもUSBメモリ内部の損傷が進むことがあるため、ドライヤーを使う方法は選択肢から外した方が良いものです。

4.振る・叩く・強く揺らす

USBメモリが水没した際に内部の水分を外に出そうと振ったり叩いたりする行為も大変危険です。USBメモリ内部の基板は非常に繊細で、わずかな衝撃でも半田クラックや接触不良を引き起こすことがあります。

5.自力で分解を試みる


カバーを外して自分で乾燥させようと水没したUSBメモリを分解することも避けましょう。USBメモリの基板は静電気や微小な物理的負荷に弱く、素手で触れることでかえって深刻な損傷が生じることがあります。

6.長期間放置する

USBメモリが水没した後に乾燥せず放置すれば腐食は確実に進行してしまいます。特に飲料や洗剤など水以外の成分が含まれる液体でUSBメモリが水没した時には腐食速度が早く、時間が経つほど復旧作業の難易度が上がるものです。データを失いたくない方は余計な操作や作業を進めて後悔する前にデータ復旧業者の無料相談を利用することを優先しましょう。

※USBメモリが水没・濡れてしまった時には「慌てて確認」したくなる心理が働きますが、こうした行動の積み重ねによってデータ復旧の可能性を狭める事態に陥ってしまうことも多く起こりえます。USBメモリの状態を悪化させないためにはまずは、手を止めて速やかにプロのデータ復旧業者のアドバイスを聞くことが大切です。

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初期対応として行われる乾燥方法の選択肢

USBメモリが水没した際に試せる乾燥方法は複数ありますが、慎重に選択する必要があります。USBメモリが水没した場合には自力での復旧が難しい障害が発生していることが大半で、乾燥することで状態が悪化することも多く起こりえます。そのため、USBメモリ内のデータを失いたくない方は作業を進める前にプロのデータ復旧業者に相談することも検討した方が良いものです。

  1. 自然に乾燥させる
  2. 乾燥剤を使用する
  3. 無水アルコールに浸して乾燥させる
  4. 冷蔵庫で乾燥させる

1.自然に乾燥させる

USBメモリが純粋な水道水や真水だけで水没・短時間だけ付着した状況であれば、風通しの良い場所で放置する・自然乾燥する方法が比較的安全に試せる方法として挙げられます。しかしながら、完全に乾燥させるまでには数日から1週間程度の十分な時間が必要となります。短期間で乾いたように見えてもUSBメモリ内部に水分が残っていることがほとんどで、慌ててパソコンに接続することは避けましょう。USBメモリを乾燥する際には直射日光は避け、風通しの良い日陰で行う必要があります。
※少しでもUSBメモリに水分が残っているような場合にパソコンに接続して通電が行われるとそれだけで取り返しのつかない状態に陥ってしまいます。
※水以外の液体がUSBメモリにかかった・水没したような時には乾燥させる方法は使えません。乾燥させるとかえって状況が重篤化するため、専門家に相談することを優先しましょう。

2.乾燥剤を使用する

水道水や真水によってUSBメモリが水没した場合には密閉容器に乾燥剤と一緒に入れて水分を吸収させる方法も選択肢に挙がってきます。ただし、自然乾燥を試す方法よりも乾燥が早まりやすい一方で、内部の細かな隙間まで完全に乾燥できる保証は無いものです。乾燥剤に頼り切るのは危険で、十分な乾燥期間を取る必要があります。

3.無水アルコールに浸して乾燥させる

無水アルコールは水分と置換反応を起こしやすいため、USBメモリなどの機器が水没した際に一部では乾燥を促進する方法として紹介されています。ただし完全に安全とは言い難く、残留アルコール成分や不適切な処理による二次汚染のリスクも伴うものです。密封容器での慎重な管理が必要である他、失敗することも多いため、USBメモリ内のデータが失われると困る方は安易に試さないようにした方が良い対処方法としても挙げられます。

4.冷蔵庫で乾燥させる

一部で紹介されている対処方法ですが、水によってUSBメモリが濡れた時には冷蔵庫内の低湿度を利用して乾燥を促す方法もあります。野菜室は湿度が高いため避ける必要がありますが、そもそも冷蔵庫で乾燥させても内部残留水分のリスクは完全には排除できない他、かえって状態が悪化することの方が多く、注意が必要となります。

※水道水や真水によってUSBメモリが水没した際に乾燥しないままでパソコンへの接続を行った結果、障害の状態を悪化させてしまうケースが実際には多く発生しています。水没後は不用意な自己対応を避け、できる限り早い段階でプロのデータ復旧業者に相談することがデータを守る確実な対処方法として挙げられるものです。

水没後に自己判断で通電を繰り返す危険性

USBメモリが水没した直後には、多くの人が「とりあえず認識するか確認してみよう」と考え、パソコンへの接続を試してしまうことがあります。さらに、USBメモリが認識しなかった時には何度も抜き差しを繰り返してしまう行動も確認されています。しかしながら、このような対応は状況を一気に悪化させる非常に危険な行為になりえるものです。

  1. 一度の通電でUSBメモリ内部の回路がショートするリスク
  2. 繰り返し通電することで腐食と障害が進行する
  3. データが完全に消失する危険性も
  4. 「たった一度の操作」が命取りになるケースも多い

1.一度の通電でUSBメモリ内部の回路がショートするリスク

USBメモリ内部の回路やコネクタ部分にわずかな水分が残っている状況では、パソコンへの接続時に電流が流れてショートしてしまいます。基板上の微細な回路やメモリチップは高電圧・高電流に非常に弱いため、ショートすると即座に回路が断線・半導体の破損・基板の焼損を招く危険性が高まります。

2.繰り返し通電することで腐食と障害が進行する

一度パソコンに接続して反応が無かった場合には繰り返しUSBメモリを挿し直してしまう人もいます。しかしながら、これは非常に危険な対応として挙げられるものです。パソコンに接続して電気が流れるたびに、USBメモリ内部に残った水分や不純物による電気化学反応が進行して、腐食や導電性異常が加速度的に悪化します。そのため、USBメモリが水没した直後は軽度の障害で済んでいたものが、抜き差しを繰り返すことで取り返しのつかない重度障害が生じることも少なくありません。

3.データが完全に消失する危険性も

USBメモリ内で回路がショートや断線を繰り返すと制御チップ自体が動作不能となり、メモリチップから直接データを取り出す方法以外の選択肢が残らなくなってしまいます。こうなると復旧作業は非常に高難度となり、最悪の場合には復旧自体が難しくなるケースも存在するものです。

4.「たった一度の操作」が命取りになるケースも多い

実際の復旧現場でも、USBメモリが水没直後に不用意な通電を行ったことで本来なら早く安くデータを復旧できたはずの状態が重篤化して、作業の難易度が高くなってしまっているケースも頻発しています。自己判断での確認作業はわずかな希望を抱いての行動として実施される方もいますが、その代償は極めて大きくなる危険性があるものです。

※USBメモリが水没した後は「まず電源を入れてみる」「認識するか確認してみる」気持ちが自然に働きがちですが、自己判断での対応が復旧の可否を左右する大きな分かれ道になります。そのため、USBメモリが水没した・内部に水分が残っていると推測される時には、できる限り早くプロのデータ復旧業者に相談することがデータを安全に守る上で最も重要なポイントとして挙げられます。

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乾燥後の通電確認にもリスクが残る理由


多くの方は「十分に乾燥させたから大丈夫だろう」と考え、自己判断で水没したUSBメモリの動作確認を行ってしまいがちです。しかしながら、実際には乾燥が完了したように見えてもUSBメモリの内部には依然として水分や水以外の成分が付着していてデータが失われるリスクが残っているケースが少なくありません。ここでは、その理由を詳しく解説していきます。

  1. 乾燥したつもりでも微細な残留水分が残りやすい
  2. 乾燥後、初回の通電で一気に障害の状態が悪化することが多い
  3. 自己判断で進めた作業が復旧不能の分岐点になることも

1.乾燥したつもりでも微細な残留水分が残りやすい

USBメモリ内部は非常に狭く複雑な構造をしていることから、内部基板の細かな隙間や部品裏側などに水分がわずかに残ってしまうことが多々あります。表面上は乾燥できていても、内部の見えない部分に残留水分が残っているままパソコンに接続すれば、わずかな水分でもショートや腐食の原因になりえます。

・汚染物質は乾燥しても基板に残留する

USBメモリが水没した際に水以外の成分(洗剤・飲料・塩分・糖分・尿・油分など)が混入していた場合には、乾燥させてもこれらの不純物は基板上に固着・沈着したまま残ります。そのような状況でPCに接続するとこれらが導電性の異常や電気化学反応を引き起こし、腐食や回路の異常を急速に進行させる危険性が高まります。

2.乾燥後、初回の通電で一気に障害の状態が悪化することが多い

「乾いたと思って通電→一瞬、USBメモリが認識する→次に全く反応しなくなる」といった事例は多く起こりえるものです。これは、乾燥後の初回通電の段階でUSBメモリ内の基板がダメージを受けた結果、以降の復旧が難しくなる典型的なパターンとして挙げられます。

3.自己判断で進めた作業が復旧不能の分岐点になることも

乾燥まで自力で頑張った後に、一度の確認作業でUSBメモリの故障具合が重篤化してしまう事例が少なくありません。本来なら早く安く復旧が可能だった軽度の障害を重度障害へ悪化させてしまうのは非常に残念なケースとなります。

※乾燥できたように見えても、USBメモリ内部では水分や水以外の成分が残留していてデータが消失するリスクが完全には消えていないことが多々あるものです。自己判断の確認作業は非常に危険であるため、データを守るためには、乾燥させた後でもできる限り早くプロのデータ復旧業者に相談した方が賢明です。

水没後は「状態が悪化する前に」復旧業者への相談が問題解決への近道

USBメモリが水没してしまった場合には、どのタイミングで復旧業者に相談するかは非常に重要なポイントになってきます。多くの方は自己対応で乾燥や確認作業を行ってから相談される傾向がありますが、実は「悪化する前の初期段階」で相談する方が、安全かつ問題解決へ近道になるものです。

  1. 自己対応の繰り返しが復旧作業の難易度を上げてしまう
  2. 初動の正しい判断が復旧可否を大きく左右する
  3. データ復旧業者なら安全な処置と正確な診断が可能
  4. 重度障害になってからの復旧は費用も時間も膨らみやすい

1.自己対応の繰り返しが復旧作業の難易度を上げてしまう

USBメモリが水没した直後に安易に動作確認を行う、乾燥後に抜き差しを繰り返すなどの対処方法を進めることで内部基板の腐食・ショート・断線を急速に進行させることがあります。本来なら軽度障害で済んでいたケースも自己判断で操作や作業を繰り返すことで状態が悪化して、復旧作業の難易度が跳ね上がることもありえます。

2.初動の正しい判断が復旧可否を大きく左右する

USBメモリは非常に精密な構造をしており、一度でも誤った対応を行うと内部回路に致命傷が残ることがあります。そのため、安易に自力で対処方法を進めるよりも状態が悪化する前の初動段階でプロのデータ復旧業者に相談することが希望する結果に繋がるものです。

3.データ復旧業者なら安全な処置と正確な診断が可能

プロのデータ復旧業者は、USBメモリなどの精密機器が水没・損傷を受けた場合でもクリーンルームを備えた専用ラボで分解・洗浄・顕微鏡検査・診断などを安全に実施できる技術を備えています。自己対応では見えない内部状況を正確に把握した上で、障害の進行を最小限に抑えた安全な復旧作業が可能となります。

・データ復旧業者の選び方

USBメモリが水没した際に早く安く確実にデータを取り出したいと思った時には復旧業者選びが重要となります。どこのデータ復旧業者を選べば良いのか悩んだ場合には下記の様な項目をチェックしましょう。困らずに済みます。

  1. 高度な技術力を持っている(独自技術やAI技術の有無)
  2. 復旧作業のスピードや対応が早い
  3. 料金プランや復旧費用例が公式サイトに明記されている
  4. クリーンルームなど専用環境下や専用のラボで復旧・修理対応を行っている
  5. 情報の守秘義務やセキュリティ管理が徹底されている
  6. データ復旧の実績や事例紹介が豊富である

データ復旧業者は数多く存在していますが、復旧技術やデータ復旧サービス内容には大きな差もあるものです。どこの復旧業者に出しても同じように早い対応と費用を抑えたデータ復旧ができるわけではないため注意しましょう。アドバンスデータ復旧は1から6の項目、全てを満たしているおすすめのデータ復旧業者です。独自技術やAI技術を持っており、高度な技術力で復旧・修理作業を行うことから、迅速な対応と低価格でのデータ復旧サービスを実現しています。パソコン、外付けハードディスク、SSD、USBメモリ、NASやRAIDサーバー、SDカード、ビデオカメラ、ドライブレコーダーなど、様々な機種に対して復旧・修理実績も多くあり、安心です。

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4.重度障害になってからの復旧は費用も時間も膨らみやすい

USBメモリが水没したなどのトラブルが発生した場合に障害の状態が進行して、制御チップ損傷・基板焼損・メモリ直結読取が必要になると、復旧費用も作業期間も膨らむことがあります。USBメモリに生じた障害が軽度な段階であれば、作業負担やコストも抑えやすくなるものです。

※水没したUSBメモリは「乾燥させれば何とかなる」と考えがちですが、実際には乾燥させる方法は安全な対処方法ではありません。自己対応によって状況を悪化させてしまうことが多く、大切なデータを守るためには安易に一般的な対処方法などを進めずに手を止めて、できる限り早い段階でプロのデータ復旧業者へ相談した方が問題解決への近道となります。

まとめ|水没しても焦らずに適切な対応を

USBメモリの水没は突然起こり、多くの方が慌てて乾燥するなどの方法を試してしまいがちです。しかしながら、水没直後の抜き差しや乾燥などを行うことで、USBメモリ内部の腐食が進む・基板の状態が重篤化するなど、復旧作業の難易度が上がってしまう大きな原因になることも多いものです。
USBメモリが水没した後は「乾かせば何とかなる」と考えたくなりますが、内部にはわずかな残留水分や水以外の不純物が残っていることがほとんどで、一般的な乾燥方法などを試すことによって取り返しのつかない状態に陥るリスクは非常に高くなります。さらに、抜き差しや長時間の通電が状況を悪化させる典型例となることもありえます。
こうした二次障害を防ぐためには、できるだけ早期の段階でプロのデータ復旧業者に相談することが最も安全な選択肢として挙げられます。アドバンスデータ復旧はUSBメモリに生じる様々なトラブルおよび水没した精密機器に対して数多くの復旧実績もあり安心です。万が一困った時には無料の相談から始めてはいかがでしょうか。

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