JPGファイルを開こうとした時に突然、「画像が表示されない」「ファイルが破損しています」といったエラーメッセージが表示されて戸惑った経験はありませんか?
大切な思い出の写真や業務で使う画像ファイルなど、JPGファイルが開かなくなるトラブルは突然起こるものです。そして、JPGファイルが開かなくなった原因や対処法を誤ってしまうと、元のデータが完全に失われてしまうリスクもあるため注意が必要となります。
JPGファイルが開かない原因は、拡張子の誤り、対応していないアプリケーションでの表示、ファイルの転送不備、パソコンやHDD、SSD、USBメモリ、SDカードの故障など、様々なケースが考えられるものです。JPGファイルが開けなくなった時にはすぐにファイル自体の破損を疑うのではなく、まずは原因を丁寧に確認していくことが大切です。
また、開かなくなったJPGファイルを無理に開こうとして何度も操作を繰り返すと状態が悪化することも多いため、慎重な対応が求められます。JPGファイルが開かなくなった時には無理に開こうとせず、落ち着いて状況を把握することが結果的にデータを守る第一歩となります。
本記事では、JPGファイルが開けなくなる原因や、やってはいけない操作、安全にデータを復旧するための方法や注意点まで専門的な視点から丁寧に解説していきます。
JPGファイルが開けないときに見られる主な症状
JPGファイルが開けないトラブルは、症状の現れ方によって原因や対応の仕方が異なります。ここでは、よく見られる主な症状と考えられる背景について整理して紹介してきます。
- JPGファイルを開こうとしても無反応になる
- エラーメッセージが表示される
- 画像が一部だけ表示される・ノイズや乱れが出る
- 他の画像ファイルもすべて開けない
1.JPGファイルを開こうとしても無反応になる
クリックやタップをしてもJPGファイルが反応しない時には、ファイルそのものが破損しているか、対応するソフトの動作が不安定になっている事が推測される状況となります。特にJPGファイルのサムネイルは表示されるものの、実際には開けないというケースでは、JPGファイルのヘッダー情報や構造に異常が生じている事が推測されるものです。JPGファイルが開けない・無反応になる症状は保存状態や書き込みエラーによって引き起こされることもありえます。
2.エラーメッセージが表示される
「このファイルは開けません」「ファイルの種類がサポートされていないか、またはファイルが破損している可能性があります」「ファイルまたはディレクトリが壊れているため、読み取ることができません。」などのエラーメッセージが表示される場合には、開けないJPGファイル自体が破損している、対応ソフトが正しく動作していない事が考えられる状況となります。また、拡張子が「.jpg」でも内部構造がJPEG形式でない時にも、こうしたエラーメッセージが出ることがあります。拡張子だけではファイル形式が正しいとは限らないことも念頭に置いておく必要があるものです。
↓SDカードの損傷・破損が疑われる時にはこちらも参照ください。
3.画像が一部だけ表示される・ノイズや乱れが出る
画像の上半分だけが見える、カラフルな線が入る、色が崩れるなど、画像の一部に異常が出ることもあります。このような症状は、JPGファイルの保存中にトラブルが発生した・一部のデータ領域が破損していることが原因であることが多いものです。正常な画像であれば本来このような乱れは発生しないため、注意が必要となります。
4.他の画像ファイルもすべて開けない
特定のJPGだけでなく、保存してある他の画像ファイルすべてが開けない時には、ファイル自体ではなくストレージの故障や接続環境に異常が起きている事が考えられます。パソコンの故障やHDD、SSD、USBメモリ、SDカードなど機器側の損傷や読み込みエラー、NASやRAIDサーバーにネットワーク障害が生じていることもありえます。
JPGファイルが開けない時に「ファイルまたはディレクトリが壊れているため、読み取ることができません。」や「フォーマットする必要があります」等のエラーメッセージが表示される場合には、ファイルシステム(MFTやFAT)の破損やディスクに不良セクタが増殖している、内部部品が物理的・機械的に故障している事が原因となっている事も多く、データを失いたくない方は慎重な対応が求められるものです。
このような症状が出ている時には自力で修復を試みることで状況を重篤化させるリスクがあるため、早い段階でプロのデータ復旧業者の無料相談を利用した方が安全です。
JPGファイルが開けなくなる主な原因
JPGファイルが開けなくなる背景にはファイル自体の破損だけでなく、ソフトウェア環境や保存先のメディア、クラウド同期時のトラブルなど、様々な原因が考えられるものです。ここでは、JPGファイルが開けなくなった場合の主な原因を整理しました。
- 拡張子が誤っている・変更されている
- 画像ビューアやソフトが非対応・破損している
- OSやドライバの不具合による読み込みエラー
- ファイル保存時の中断・エラーによる破損
- HDDやSSD、USBメモリ、SDカードなど記録メディアの故障
- ファイルサイズが極端に大きい
- クラウド保存時の同期ミス・通信エラー
1.拡張子が誤っている・変更されている
JPGファイルの拡張子が「.jpg」や「.jpeg」以外に変更されていると、画像ビューアが正常に認識できず、ファイルが開けなくなることがあります。特に、他の拡張子(.pngや.bmpなど)に手動で変更した場合や保存時のトラブルによって拡張子情報が破損しているケースでは、エラーが表示されたり、ファイル認識ができなくなったりすることがあります。
2.画像ビューアやソフトが非対応・破損している
使用している画像表示ソフトやアプリ自体に不具合がある場合には、JPGファイル側が正常であっても開けないことがあります。バージョンが古かったり、対応形式が限られていたりするソフトを使っている際にもファイルを正しく表示できない原因になりえます。これは開けなくなったJPGファイルを別のビューアで開いてみることで原因の切り分けが可能です。
3.OSやドライバの不具合による読み込みエラー
外部機器(外付けHDD、SSD、USBメモリ、SDカード等)やNASやRAIDサーバーなど、ネットワーク上のファイルにアクセスする際にOSやドライバに問題があると、JPGファイル自体に異常がなくても「開けない」といった症状が発生することがあります。特に、ドライブレターの割り当てや読み込み処理の不具合によって、JPGファイルまで到達できないことも起こりえるものです。
4.ファイル保存時の中断・エラーによる破損
保存作業中にパソコンの電源が落ちた・アプリが強制終了するなどのトラブルが生じた時には、ファイルが正常に保存されず、JPGの構造が壊れてしまうことがあります。特に大きな画像や一眼レフカメラで撮影した高画質データに多く見られる現象となります。
5.HDDやSSD、USBメモリ、SDカードなど記録メディアの故障
HDDやSSD、USBメモリ、SDカードなどに保存されたJPGファイルが開けない場合には、記録メディア自体に論理的または物理的な問題が発生していることも多く、データを失いたくない方は慎重な対応が求められます。不良セクタの増殖やファイルシステムの破損など論理障害が発生している場合や記録メディア内の部品が機械的に故障している物理障害が発生していることが原因で、JPGファイルへのアクセスができなくなる・記録メディアが認識しなくなる・エラーメッセージが表示される等のトラブルが引き起こされることも多いものです。
記録メディアに問題が生じている時にアクセスや読み込みを繰り返す・電源の入り切りや再起動を行う・通電し続けるだけでも状態が重篤化するおそれもあるため、JPGファイルに限らず、記録メディア内のデータが大事・無くなったり取り出しができなくなったりしたら困ると少しでも考えた場合には手を止めてプロのデータ復旧業者の無料相談を利用することを検討しましょう。
↓外付けHDDが認識しない等のトラブルが発生した際にはこちらの記事もご確認下さい。
6.ファイルサイズが極端に大きい
JPEG形式は一般的に圧縮されているため軽量ですが、特殊な用途や高解像度の画像では数百MB〜数GBに及ぶこともあります。そうしたファイルは、端末のスペックやメモリ状況によっては正常に開けず、途中で止まる、アプリが落ちるなどの問題が発生することもありえます。
7.クラウド保存時の同期ミス・通信エラー
GoogleドライブやDropboxなどのクラウドに保存したJPGファイルが開けない時には、同期した際の通信エラーやファイルの一部欠損が原因となっていることがあります。特に画像のアップロード中に通信が切断された・同期エラーが発生していた時にはダウンロード後のファイルが破損状態になってしまうこともありえます。
開けなくなったJPGファイルに対して復旧方法を進める前に
JPGファイルが開けなくなった場合に修復したいデータが1つだけ・失敗しても良いから自分で復旧作業を行いたい場合には、まずは対象のファイルを複製することから始めましょう。万が一、修復作業中にファイルが破損したとしても、元のデータを損なうことなく作業を進めることが期待できるものです。しかしながら、複数のファイルが開かない場合には、機器の故障やストレージ上に問題が生じていることが多いため、ファイルのコピーや確認作業を進めることは避けるようにしましょう。機器が損傷したことが原因でJPGなどのファイルが開けなくなった場合にはファイルのコピーや移動、確認操作を行っただけでも状態が重篤化してしまうことが多いためです。
・ファイルの複製方法
【Windows】
該当ファイルを右クリックし、「コピー」を選択。その後、別の場所に「貼り付け」を行い、ファイルを複製します。
【Mac】
該当ファイルを右クリックし、「複製」を選択すると、同じフォルダ内にファイルが複製されます。
※複製したファイルで修復作業を進める場合には、必ず別の機器(外付けHDD、USBメモリ、クラウドストレージなど)に保存するようにしましょう。万が一、トラブルが発生したとしても元のファイルを保護することができます。
開けなくなったJPGファイルを復旧する方法
JPGファイルが開けない、破損しているような場合には、冷静に対応することが非常に重要です。JPGに限らず、ファイルが開けない・アクセスができない場合には、機器が物理的・機械的に故障している・ファイルシステムが損傷していることが原因で症状が引き起こされていることが多いものです。安易に修復操作を進めると状況が悪化し、最終的にはデータが完全に失われることもありえます。ここではJPGファイルが開けなくなった場合の復旧方法を紹介していきます。
- 別の画像ビューアやアプリで開く
- 拡張子を変更する
- バックアップ機能を使う
- OSやソフトの状態を確認する
- 画像のサイズを軽くする
- 復旧ソフトを使用する
- データ復旧業者に相談する
1.別の画像ビューアやアプリで開く
JPGファイルが特定の画像ビューアで開かない時には、別のビューアやアプリで開いてみる方法が自分で試せる復旧方法として挙げられます。特定のソフトやアプリケーションがJPG形式に対応していない場合には、別のアプリを使用することで正常に表示されることもありえるためです。しかしながら、使用するアプリケーションによっては、開けなくなったJPGファイルをさらに損傷させる・データが意図しない形で上書きされる事も多く起こりえる為、慎重な対応が求められます。
・画像ビューアアプリの変更方法
【Windowsの場合】
デフォルトで「フォト」アプリが設定されている場合がありますが、これを変更して他のアプリ(例えば、IrfanViewやXnView、FastStone Image Viewerなど)を使用して開く方法が試せます。これらのソフトは様々な画像形式に対応しています。
【Macの場合】
Macに標準でインストールされている「プレビュー」アプリ以外にも、PhotoshopやGIMP、GraphicConverterなどの画像編集ソフトを使用することで問題が解決することがあります。
・別のアプリケーションを試す前にチェックしたい事
【アプリの互換性】
JPGファイルが開かない際に使用しているアプリケーションがJPGファイルに正しく対応していない場合には、他のアプリに切り替えることで問題が解決することがあります。特に、古いバージョンのアプリケーションでは、最新のJPGファイルに対応できない事があるためです。
【画像の不具合】
アプリを変更してもJPGファイルが開けない問題が解決しない場合には、ファイル自体が破損している事が推測される状況となります。そのような時には、破損したファイルを修復するための他の方法(修復ツールを活用する方法やプロのデータ復旧業者へ相談する方法)を検討する必要が出てきます。
・注意点
【画像の破損が進行する可能性】
GIMPやPhotoshopなどの画像編集ソフトは、JPGファイルを開くために利用することができますが、安易に修復作業を行うとデータが損傷することが多いため、これらのソフトを使う際は十分に注意が必要となります。操作ミスや過度な編集がファイルをさらに破損させる原因となることもありえます。
【ビューアアプリによる誤操作】
GIMPやPhotoshopを使用する際に間違った操作を進めるとファイルがさらに損傷するリスクが高くなります。ファイルの表示だけを目的として修復や編集作業は避けるようにしましょう。もし修復が必要なら、プロのデータ復旧業者に頼ることを検討しましょう。
2.拡張子を変更する
JPGファイルの拡張子を誤って変更した時には、ファイルが開けないトラブルを引き起こすことがあります。拡張子が誤っていると画像ビューアがそのファイルを認識できなくなるため、エラーメッセージが表示される事もありえます。そんな時には拡張子(例: .jpg, .jpeg)が適切なものか確認し、正しい形式に戻すことで問題が解決することが期待できるものです。
・拡張子を変更する方法(Windowsの場合)
- 対象のファイルを右クリックして「名前の変更」を選択
- 拡張子(例: .jpegや .jpe)を「.jpg」に変更する
- 「Enter」を押して変更を確定する
- 新しい拡張子でファイルを開き、正常に表示されるかを確認して作業終了
・拡張子を変更する方法(Macの場合)
- 対象ファイルを選択して、右クリックし、「名前を変更」を選択
- 拡張子を「.jpg」に変更する
- 確認ダイアログが表示された時には、「使用」をクリックして変更を適用させる
- 変更後にファイルを開いて確認する
・拡張子変更時の注意点
【拡張子を変更するリスク】
拡張子を変更する際に元のファイル形式がJPG形式ではない場合には、ファイル自体がすでに物理的に破損していることが多いものです。そのような場合に拡張子を変更してもJPGファイルは開けないままになる事が大半である他、拡張子を変えることでファイルが取り返しのつかないくらい壊れてしまう・上書きされてしまうことも多く起こりえるものです。開けないJPGファイルを失いたくない方は無理に拡張子を変更することは止めておきましょう。
【適切な拡張子を選ぶ】
JPGファイルには「.jpg」や「.jpeg」といった異なる拡張子があるため、変更する際はそれらが正しい形式であることを確認する必要が出てきます。
・変換ツールを使用する方法
拡張子を変更してもJPGファイルが開けない場合やファイルの形式が想定と異なる画像形式である可能性がある時には画像変換ツールを使用して、JPG形式に変換する方法も自分で試せる復旧方法として挙げられます。その際には画像編集用のソフトやオンライン変換ツール(例: IrfanView、XnConvert、Convertio、Online Image Converterなど)を使って、他の形式(PNG、GIF、BMPなど)からJPG形式に変換する流れになります。
・拡張子変換時の注意点
データの損失を防ぐためには、開けなくなった元のJPGファイルをバックアップしてから変換を行うことが推奨されるものです。
変換中に画像品質が劣化する可能性があるため、変換前にオリジナルファイルの品質を確認してから操作を進めましょう。
3.バックアップ機能を使う
JPGファイルが突然開けなくなった時でもバックアップ機能を使う方法を試すことで復旧できる可能性が高まります。WindowsのパソコンやMacにはそれぞれ独自のバックアップ機能が搭載されていることから、「以前のバージョン」(Windows)や「Time Machine」(Mac)などから復旧できることが期待できるものです。
ただし、複数のJPGファイルが一度に開けなくなった時には、保存メディア自体が物理的・機械的に故障していることが大半です。そのような場合には、ファイルに対して操作や確認作業を行っただけでも症状が重篤化して復旧できなくなるおそれがあるため、操作を控えるようにしましょう。
【以前のバージョンを使ってファイルを復旧する手順(Windows)】
- 対象のJPGファイルを右クリックして「プロパティ」を選択する
- 「以前のバージョン」タブを開く
- 表示されたリストの中から日付を確認して正常に開けると思われるバージョンを選択する
- 「復元」または「コピー」を選択
- ファイルを元の場所または別の場所に保存する
※この復旧方法はシステムの復元ポイントやファイル履歴機能が有効になっている場合にのみ、利用が可能です。
【Time Machineを使ってファイルを復旧する手順(Mac)】
- Time Machineを起動する
- 対象フォルダを開いた状態で、画面右側のタイムラインを使って過去のバックアップに移動する
- 該当するJPGファイルを選択して「復元」ボタンをクリックする
※Time Machineを使ってデータを復旧するにはバックアップが定期的に実行されている必要があります。
・注意点
作業を進める際には復旧希望のファイルを上書きしないように、別名で保存するようにしましょう。
上書き保存してしまうとデータが失われてしまう事態に直結してしまいます。
ファイルのコピーや保存操作によって、他の大事なデータが意図しない形で上書きされることも多く起こりえるため、作業を進める際には慎重に判断する必要があります。
バックアップが見つからない場合や保存メディアの動作に不安がある・失敗したくない場合には、安易な操作は避け、できるだけ早めにプロのデータ復旧業者に相談することを優先しましょう。
4.OSやソフトの状態を確認する
JPGファイルが開けない原因がファイル側の破損ではなく、画像ビューアやOS側の不具合にある場合には、状態を確認する・環境を整えることで問題の改善ができることがあります。ここでは、具体的な対処方法と注意点を解説していきます。
・画像ビューアの不具合が疑われる場合の対処方法
使用中の画像ソフトに一時的な不具合が出ている時には以下の方法で改善することがあります。
【操作手順】
- 現在使用している画像ビューアを確認(例:Windowsフォト、Macプレビューなど)
- アプリを一度終了し、再起動する
・上記で改善しない場合の対処方法
- 画像ビューアを最新版にアップデートする
- アップデートで問題が改善出来ない場合には、画像ビューアを一度アンインストールして、再インストールを行う
・それでもJPGファイルが開けない場合は代替ソフトの使用を検討する
画像ビューアソフト例
IrfanView(軽量・高速)/XnView(多機能ビューア)/GIMP(無料の画像編集ソフト)/Photopea(ブラウザ上で使えるPhotoshop互換ツール)など |
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・注意点
他のビューアでも特定のJPGファイルが開けない時にはファイル自体が破損していると考えましょう。
複数のビューアでテストする前に開けなくなったJPGファイルをコピーしておくのが望ましいものです。
※1つだけでなく、複数のJPGファイルが同時に開けなくなった時にはJPGファイル側・画像ビューア側の問題ではなく、JPGファイルが保存されているデバイス(パソコン、HDD、SSD、USBメモリ、SDカードなど)の故障が疑われる状況となるため、データを失いたくない方は手を止めることを優先しましょう。確認作業やソフトのアップデートを行うだけでもデータが意図しない形で上書きされる・故障具合が悪化する・損傷箇所が増えるなど取り返しのつかない状況に陥ることも多く起こりえるためです。
・OSの不具合が疑われる場合の対処方法
OSに関連するシステムトラブルやドライバの不整合によって、画像ファイルが正常に開けないこともあります。そんな時にはOSのアップデートや再インストールを行う方法が選択肢に挙がってきます。
【具体的な操作手順】
- Windows UpdateやmacOSのソフトウェア・アップデートを確認する
- 未適用の更新があれば、まずアップデートを実施する
- それでも改善が見られない場合、OSの修復インストールや初期化を検討する
・重大な注意点
OSの再インストールは最終手段として考えましょう。
パソコンでOSを再インストールするとCドライブのデータが全て消去されることも多く起こりえるものです。
特に開けないJPGファイルがCドライブに保存されているような時には、OSの再インストールによって復旧自体が難しくなることもありえます。パソコン内でストレージ(HDDやSSD)に物理障害が発生している場合には操作を進めるだけで状態の悪化を招くため注意しましょう。
・複数のJPGファイルが開けない場合には
特定のJPGファイルだけでなく、複数の画像ファイルが同時に開けない場合には、OSやソフトの問題ではなく、パソコンや保存メディアが物理的・機械的に故障している、ファイルシステムが破損していることが疑われる状況となります。
このような場合にはOSへの操作は一切行わずに早めにプロのデータ復旧業者へ相談する方法を検討するようにしましょう。
※画像ビューアの再インストールやアップデートは比較的リスクが少ない方法として挙げられますが、OSの再インストールは深刻なデータ損失を招く可能性があるため、慎重な判断が求められます。
特に開けなくなったJPGファイル以外にも失いたくないデータが機器に入っているような場合には不用意な操作は避け、保存状態を変えないようにすることが最も重要となります。
5.画像のサイズを軽くする
JPGファイルが開けなくなる原因の一部として、画像サイズが極端に大きくなってしまった結果、一部のソフトで読み込みに失敗することもありえます。このような場合には、ファイルサイズを圧縮する方法が自分で試せる修復方法として挙げられます。
ただし、この方法は「ソフト側の読み込み制限」が関係している場合に利用が限られるものです。物理障害が発生している、ファイルシステムに損傷が起きているような状況では効果が期待できないため注意しましょう。
・注意点
複数のファイルが同時に開けない場合には機器側の故障が疑われるため、圧縮操作自体を行わない方が安全です。また、圧縮したファイルは必ず別名で保存しましょう。元のJPGファイルを上書きしてしまうと復旧自体が難しくなる事態に陥ることも多く起こりえるものです。オンライン圧縮ツールを使う際には、個人情報を含む画像をアップロードしないように注意が必要となります。
・圧縮方法例
- JPGファイルを別フォルダにコピーする
- オフラインツール(例:Windows標準の「ペイント」や「Photoshop」など)を使って画像を開く
- 画像の「サイズ」や「品質」を変更・調整して保存する
- 別名で保存する
※「画像を圧縮して軽くする」方法は、あくまで限定的な修復方法となります。対象ファイルが1つだけ、どうしても自力で開きたい場合にのみ使用を検討しましょう。複数のJPGファイルが開かない場合や機器に少しでも異常が見られる時には、何もしないでプロのデータ復旧業者のアドバイスを聞くようにした方が希望する結果に繋がります。
6.復旧ソフトを使用する
JPGファイルが開けなくなった際には「無料の復旧ソフトで直せるかもしれない」と考えてしまうかもしれません。しかしながら、復旧ソフトの機能を使うことでファイルの修復、データの復旧ができないばかりか状態が悪化して取り返しがつかなくなる事態に陥ることもありえます。ここでは、復旧ソフトを利用したい場合の判断軸と注意点、一般的なソフトの使用方法をまとめました。
・復旧ソフトを利用する前に確認したいこと
開けないJPGファイルは1つだけなのか、複数なのか |
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外部機器(HDD/SSD/USB/SDカードなど)は正常に認識されているか、パソコンは正常に起動できているか |
異音、発熱、動作が不安定などハード的な不具合はないか |
ファイルビューアやOSの不具合ではないか(他のファイルは開けるか) |
※JPGファイルに限らず、複数のファイルが開けない、HDDやSSDなどの外部機器が認識しない、パソコンが起動しない等、機器に異常がある場合には復旧ソフトの使用を避け、早めにプロのデータ復旧業者に相談することを優先しましょう。
↓パソコンが起動しない状況でお困りの場合にはこちらも参照ください。
・復旧ソフトを使用する際の主なリスク
開けないJPGファイルが入っているパソコンおよび外部機器に直接ソフトをインストールすると復旧したいファイル以外にもデータの上書きが起きます |
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復旧ソフトの機能、スキャンを進めることで状態が悪化する・意図しない上書きが生じることがあります |
ソフトの機能を試すことで復旧されたファイルが破損、別のデータになることもありえます |
デバイスが少しでも物理的・機械的に損傷している場面では復旧ソフトはそもそも使えません |
無料の復旧ソフトはスキャンのみで終了することもありえます |
・復旧ソフトの使用が適しているケース
開けないJPGファイルが1件のみで、その他は正常に開ける状態 |
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パソコンや外部機器に異常が見られない状況 |
万が一、復旧が失敗しても致命的でないファイルである(重要性が低い) |
あらかじめメディア全体のクローンが作成済みである |
・復旧ソフトの基本的な使用手順例
- 問題が出ていない別のパソコンに復旧ソフトをインストールする
- 開けないJPGファイルが入っているメディアをUSBやカードリーダー経由でPCに接続する
- 復旧ソフトを起動してスキャンしたいドライブを選択する
- 検出されたファイルの中からJPG画像を選択し、プレビューで内容を確認する
- 復旧された後、ファイルが正常に開けるか確認する
※データの復旧先は必ず別の保存先(別の外付けHDDやポータブルSSD、USBメモリなど)を指定しましょう。
復旧ソフトは一見便利なツールに見えがちですが、使い方によっては大切な写真や画像を失う原因にもなりかねません。特に複数のJPGファイルが開けない・パソコンや外部機器に異常があるなどのトラブルが生じている際には自己判断で操作を進めずにプロのデータ復旧業者に相談することを優先しましょう。相談してから作業を進めても遅くは無いものです。
↓写真や画像のファイルを復元したいと思った時にはこちらの記事もご確認ください。
7.データ復旧業者に相談する
JPGファイルが開けない・データが入っているHDD、SSD、USBメモリなどが認識しない、パソコンが起動しない、エラーメッセージが出る等のトラブルに遭遇した時には慌ててしまう事も多いものです。
復旧したいJPGファイルが大事・無くなったり取り出しができなくなったりしたら困ると少しでも考えた場合には手を止めてデータ復旧サービスを利用することが問題解決への近道になりえます。
JPGファイルが開けなくなった時にはファイル単体の不具合ではなく、パソコンや外部機器が物理的に故障している・ファイルシステムが破損していることも多く、慎重な対応が求められます。無理に開こうとする・コピーを行う・確認作業を進めることで、破損したファイルの上書きが進み、本来であれば復旧できたはずのデータまで取り出せなくなってしまうトラブルに発展することも多く起こりえます。
早く安く確実に開けなくなったJPGファイルを復元したい方は手を止めてデータ復旧の専門業者の無料相談を利用した方が希望する結果に繋がるものです。
・データ復旧業者の選び方
どこのデータ復旧業者を選べば良いのか悩んだ時には下記の様な項目をチェックしましょう。困らずに済みます。
- 高度な技術力を持っている(独自技術やAI技術の有無)
- 復旧作業のスピードや対応が早い
- 復旧料金プランや復旧費用例が公式サイトに明記されている
- クリーンルームなど専用環境下や専用ラボで復旧・修復対応を行っている
- 情報の守秘義務やセキュリティ管理が徹底されている
- データ復旧の実績や事例紹介が豊富である
データ復旧業者は数多く存在していますが、技術力やサービス内容には大きな差もあるものです。どこの復旧業者に相談しても同じように早い対応と費用を抑えたデータ復旧ができるわけではないため注意が必要です。
アドバンスデータ復旧は1から6の項目、全てを満たしているおすすめのデータ復旧業者です。独自技術やAI技術を持っており、高度な技術力で復旧・修復作業を行うことから、迅速な対応と低価格でのデータ復旧サービスを実現しています。パソコン、HDD、SSD、NASやRAIDサーバー、USBメモリ、SDカード、ビデオカメラ、ドライブレコーダーなど様々な機種に対してデータ復旧の実績も数多くあり、安心です。
JPGファイルが開けない時にやってはいけないこと
開けないJPGファイルに対して焦って操作を繰り返すと状況が重篤化し、最悪の場合には完全にデータが失われてしまうこともありえます。開けなくなったJPGファイルが大事・無くなったり取り出しができなくなったりしたら困ると少しでも考えた時には冷静に対処することが大切です。
- 開く操作を繰り返す
- 拡張子やファイル形式をやみくもに変更する
- 安易に復旧ソフトで修復を試みる
- HDD、SSD、USBやSDカードに対して書き込み・フォーマットを行う
- パソコンの電源の入り切りを繰り返す・通電し続ける
- 外付けデバイスの抜き差しを繰り返す
- JPGファイルが開けないままクラウド同期を続ける
1.開く操作を繰り返す
開けないJPGファイルを何度もクリックして開こうとするとファイルシステムが損傷する、意図しないデータの上書きが進むリスクが高まります。繰り返しダブルクリックしても、システムが新たな処理を加えるだけで、問題は解決しないことがほとんどです。JPGファイルに限らず、データが開けない・使えなくなった時には焦らず、状態を確認してから対処方法を選ぶようにしましょう。
2.拡張子やファイル形式をやみくもに変更する
JPGファイルが開けない原因を拡張子の問題と決めつけて、無理やり拡張子を「.jpg」や「.jpeg」などに変更する操作を繰り返すと、ビューア側でファイル形式が正しく判別できなくなる、データ自体が破損して取り返しのつかない状況に陥ってしまう事も起こりえます。また、元の拡張子が不明な状態で変更を試すと、データの復旧自体が難しくなることもありえるため、注意しましょう。
3.安易に復旧ソフトで修復を試みる
JPGファイルが開けないなどのトラブルが発生した際には市販の復旧ソフトを使えば簡単に直ると思われがちですが、復旧ソフトの機能は万能ではない他、復旧ソフトを使うことで逆効果になり、データが完全に失われる危険性も高まります。
そもそも、復旧ソフトで対応が可能なのは記録メディアに軽度の論理障害が発生している場合に限られます。JPGファイルが開けない等の問題が出た際には機器自体が物理的・機械的に故障している、壊れかかっている事が大半で、安易に復旧ソフトでスキャンを行うとデータが意図しない形で上書きされる・故障具合が悪化する・損傷箇所が増える・機器が全く認識されなくなるなど取り返しのつかない状況に陥ることが多いものです。
開かなくなったJPGファイルが大事なもの・早く安く確実に取り戻したいと少しでも考えた場合には手を止めてプロのデータ復旧業者の無料相談を利用することを優先しましょう。
4.HDD、SSD、USBやSDカードに対して書き込み・フォーマットを行う
開けなくなったJPGファイル等が入っている機器に対して新しいデータを保存したり、他のファイルに対して上書き対応を行ったり、フォーマットを行ったりすることは避けましょう。データの構造が失われる他、取り戻したいファイルが完全に消失する事態に直結することもありえます。万が一、間違えてフォーマットしてしまった時にはユーザー自身で対応することは難しい状態に陥るため、早めにデータ復旧業者の専門家にアドバイスを聞くようにしましょう。
↓HDDをフォーマットしてしまってお困りの方はこちらも参照ください。
5.パソコンの電源の入り切りを繰り返す・通電し続ける
電源のON/OFFを繰り返すことは、パソコン内でデータが入っているHDDやSSDなどのストレージに過度な負荷を与える原因になりえます。特に読み込みエラーや異音が出ている・エラーメッセージが表示されているような状況では、通電し続けるだけでも機器の劣化や損傷具合を悪化させてしまうリスクが高いため、データを失いたくない方はパソコンの電源を切ることを優先した方が良いものです。
6.外付けデバイスの抜き差しを繰り返す
外付けHDDやSSD、USBメモリ、SDカードなど外部機器に入っているJPGファイルが開けない状態になった時には機器の抜き差しを繰り返すと端子部分の接触不良や接続エラーが発生しやすくなります。また、機器を接続した際に電力が流れることによって、ファイルシステムのさらなる破損を招く・故障箇所が増える・データが意図しない形で上書きされることもあるため、トラブルが発生した際にはより慎重な取り扱いが求められるものです。
↓USBメモリからデータを取り出したい・復旧したいと考えた場合にはこちらの記事もご確認ください。
7.JPGファイルが開けないままクラウド同期を続ける
クラウドの同期がONになっていると、破損したJPGファイルがクラウド上でも上書きされてしまい、正常なバックアップが失われる恐れがあります。特定のファイルが開かない・アクセスができない等のトラブルが発生した時には一時的でも同期をオフにするなどの対応を行いましょう。
JPGとは
JPGは正式には「JPEG」(ジェイペグ)とも呼ばれる画像ファイルの拡張形式の一つで、主に写真やビットマップ画像の保存に使われるファイル形式のことを指します。例えば、スマートフォンで撮影した写真やデジカメで撮った画像、およびWeb上で使用される画像の多くがこのJPG形式で保存されているものです。
・JPGの特徴
画質の質を保ちながらファイルサイズを小さく押さえられる「情報排除型基本」の固有の圧縮方式 |
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ファイルの拡張形式は「.jpg」または「.jpeg」 |
Windows、Mac、スマートフォン、デジカメなど、多くの環境で対応 |
Webやメール送信などでも使われる便利な形式 |
・JPGと他の画像形式の違い
JPGは写真、画像表現に適した形式ですが、一方で作業編集を繰り返す際には情報損失が起きやすいという特徴も持っています。また、写真や画像ファイルを扱う上で選択される事の多い他のファイル形式は下記のようなものが挙げられます。
PNG:透明性が必要な場面に適している |
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TIFF:加工前の高精粒な画像を保存する場面に適している |
これらと比べても、採用シーンが広いJPGは最も一般的で利用率の高い形式の一つです。
・JPGが採用される主な製品例
製品カテゴリ | 採用例 | 備考 |
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スマートフォン | iPhone、Android各種モデル | 標準カメラで撮影される画像形式 |
デジタルカメラ | Canon、Nikon、SONY、FUJIFILMなど | RAWと並び、JPG形式でも保存される |
タブレット | iPad、Androidタブレット各種 | 撮影・編集アプリでの保存形式として一般的 |
パソコン(OS) | Windows、macOS | スクリーンショットや画像保存形式として対応 |
SNS・チャット | Instagram、Twitter、LINEなど | 投稿画像やプロフィール画像などに使用 |
写真印刷サービス | 家電量販店やネットプリント各社 | 画像や写真のアップロード形式としてJPGが基本 |
クラウドサービス | Googleフォト、iCloud、OneDriveなど | JPG形式で保存・管理される画像が多い |
ウェブブラウザ | Chrome、Safari、Edgeなど | Web上の画像の多くがJPGで表示される |
まとめ・JPGファイルが開けない時には、データを守るための冷静な判断が重要
JPGファイルが開けなくなった場合にそのデータが大切なものであればあるほど、状況を正確に把握してリスクのある操作を避けることが重要となります。
特に以下のようなケースでは、ファイルの損傷が進行している事も多いため、慎重な対応が求められます。
・複数のJPGファイルが一度に開けない
・同じ保存先の他のデータも開けない
・パソコン本体やHDD、SSD、USBメモリ、SDカードなどの機器にトラブルが発生している
このような状況で無理にJPGファイルを開こうとする・機器を使い続ける・復旧ソフトで復元を試みようとすると、状態が重篤化する危険性も高まります。
開けなくなったJPGファイルが大事・無くなったり取り出しができなくなったりしたら困ると少しでも考えた時には手を止めてプロのデータ復旧業者に相談することを優先しましょう。
アドバンスデータ復旧は様々な記録メディアやファイル形式に対して数多くの復旧実績もあり安心です。万が一、困った時には無料の相談から始めてはいかがでしょうか。