NASの熱暴走対策|暑さによるトラブル発生時の対処方法も紹介!

NASの熱暴走対策|暑さによるトラブル発生時の対処方法も紹介! NASの熱暴走対策|暑さによるトラブル発生時の対処方法も紹介!

NAS(Network Attached Storage)は、家庭や企業でデータの保存やバックアップのために重要な役割を果たしている精密機器の1つです。しかしながら、NASは長時間稼働し続けることがほとんどであるため、温度管理が非常に重要となります。特に夏場や高温環境では、NASが熱暴走を起こすリスクが高まるため注意が必要です。ひとたびNASに熱暴走が発生すると、データの損失や機器の故障など、深刻なトラブルに繋がることも多く起こりえます。本記事では、NASの熱暴走を防ぐための予防策や熱によるトラブルがすでに発生している場合の対処方法についても詳しく解説していきます。

NASの熱暴走とは?原因と影響を徹底解説


熱暴走とは機器が過剰に熱を持ち、その結果、正常に動作しなくなる現象を指します。特に、NASは高温の環境で稼働すると、データの損失やHDDやSSD、筐体などハードウェアの故障のリスクが高まるものです。ここでは、NASの熱暴走の定義と熱暴走が生じる原因について説明していきます。

  1. NASで熱暴走が起きる原因
  2. なぜ、暑さがNASに影響を与えるのか
  3. 暑さがNAS内部に与える影響

1.NASで熱暴走が起きる原因

・内部温度の上昇

NASの内部にあるHDDや他の部品は、稼働中に熱を発生します。冷却が不十分だと、内部温度が上昇して熱暴走が生じる原因に繋がることがあります。

・高温環境での稼働

特に夏場など高温の環境になると、外部の温度がNAS内部に悪影響を与え、熱暴走を引き起こしやすくなります。

・冷却性能の低下

ファンや通気口にホコリがたまり、冷却効果が低下すると、NASの温度が急激に上昇することもありえます。

2.なぜ、暑さがNASに影響を与えるのか

高温環境がNASに与える影響は深刻です。特に、NAS内部に搭載されているHDDは、回転するディスクが熱にさらされることで、劣化・損傷することがあります。HDDが故障した場合には、データの読み書きができない・共有フォルダに入れない・NASが起動しない等のトラブルを引き起こすことが多く、データを失いたくない方は慎重な対応が求められます。

↓共有フォルダにアクセスができない状況でお困りの方はこちらも参照ください。

3.暑さがNAS内部に与える影響

・HDDの摩耗と損傷

高温状態が続くと、HDDの内部部品(ヘッドやプラッター)が損傷し、データが失われる事態に直結することがあります。

・冷却性能の低下

NAS内部の温度が上昇すると、冷却機能(ファンやヒートシンク)の効果が薄れ、さらに温度が上がる悪循環に陥ることも多く起こりえるものです。その結果、NASの動作が遅くなる・ファイルやフォルダにアクセスができたりできなくなったりする等の不具合が出る他、状態が悪化してNASが完全に使えなくなるトラブルを引き起こすこともありえます。

NASの熱暴走を予防するための効果的な対策


NASの熱暴走を防ぐためには、設置環境の整備と冷却対策が最も重要です。NASは24時間稼働し続けることがほとんどであるため、温度管理が適切でないと、内部の機器が過熱して熱暴走が発生しやすくなります。NASに熱暴走が生じた時にはデータの損失やHDDの故障に繋がることが多いため、機器内に熱が籠りすぎないように予防することが大切です。ここでは、NASの熱暴走を予防するための具体的な方法を紹介していきます。

  1. 最適な設置環境を整える
  2. 冷却効果を高める方法
  3. 定期的なメンテナンスと掃除の重要性
  4. ソフトウェア面での対応

1.最適な設置環境を整える

NASを適切に設置することは、熱暴走を予防するために最も重要なポイントとして挙げられます。以下の内容を確認して温度管理を徹底しましょう。

・直射日光を避ける

NASは直射日光が当たる場所に設置しないようにすることが大切です。直射日光が当たると、筐体の温度が上昇し、内部温度も急激に上がる原因になります。その結果、HDDの故障を引き起こし、データが失われる事態に直結することがあるため、NASは日陰やエアコンの効いた室内に設置することがおすすめです。

・通気口を確保する

NASを設置する際には、通気口が十分に開かれているか確認しておきましょう。壁際や家具に近づけすぎると、冷却効果が下がり、NAS内に熱がこもる原因になりえます。通気を妨げないように、NASの設置場所は余裕を持たせることが大切です。

・適切な室温の維持

室温が高すぎると、NAS内部の温度が上昇してしまいます。エアコンやサーキュレーターを使用して、温度を管理することも重要となります。室温が30℃を超えないように維持し、NASが快適に稼働できる環境を整えましょう。

2.冷却効果を高める方法

NASの冷却効果を高めるためには、専用の機械をNASに設置することも大切です。冷却ファンやサーキュレーターを使用することがNASを冷却する為に効果的な対処方法としても挙げられるものです。内部温度を下げ、熱暴走のリスクを減らすためには以下の方法を試してみましょう。

・外付けの冷却ファンを使用する

外付けの冷却ファンを使用することで、NAS内部の温度を効率よく下げることが期待できます。特に、NASに搭載されている冷却ファンでは冷却機能に不足を感じている場合やファンの冷却性能が低い時に効果的な対処方法になりえます。また、冷却ファンは通気口に取り付け、冷気を効果的に流すようにすることがおすすめです。

・サーキュレーターの活用

部屋全体の温度が高い場合には、サーキュレーターを使用してNASの周囲に冷気を送ることも有効な対処方法になりえます。エアコンが届きにくい場所にNASを設置している時には、サーキュレーターを使うことで冷却効果がアップします。

・冷却シートの取り付け

NAS本体に冷却シートを貼ることで、熱を効率よく放出させることが期待できます。冷却シートは薄くて軽量なため、簡単に取り付けられる・冷却効果を高める方法として手軽に試せます。

3.定期的なメンテナンスと掃除の重要性

NASの冷却性能を維持して熱を溜めないようにするためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。特にホコリや汚れが冷却ファンや通気口にたまると、冷却効果が低下してしまいます。ホコリや塵は内蔵HDDにも大敵であるため、定期的な掃除を行い、NASの冷却性能を最大限に保ちましょう。

・ホコリを取り除く

冷却ファンや通気口にホコリがたまると、空気の流れが悪くなり、NASの内部温度が上昇します。エアダスターを使ってファンや通気口のホコリを取り除きましょう。また、定期的にNASの筐体内部の清掃も行うこともおすすめです。
※しかしながら、NAS内のHDDが熱によって物理的・機械的に故障することも多く、注意が必要となります。HDDが故障した際にはNASにアクセスができない・エラーメッセージが表示される・筐体のランプが赤や橙色で点滅する・NASが起動しないなど、様々な症状が出ることがあり、トラブルが発生した後に安易に掃除を行うと状態を重篤化させてしまうことも起こりえるものです。NAS内のデータが大事・無くなったり取り出しができなくなったりしたら困ると少しでも考えた場合には手を止めてプロのデータ復旧業者の無料相談を利用することを優先しましょう。

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・フィルターの清掃

一部のNASにはフィルターが搭載されている場合があります。フィルターにホコリが詰まると冷却効率が低下するため、定期的にフィルターを取り外し、掃除を行う方法も選択肢に挙がってきます。フィルターの清掃を行うことでファンの負担が減り、冷却効果を向上させることが期待できるものです。

4.ソフトウェア面での対応

ソフトウェアを使用してNASの温度管理や自動シャットダウン機能を有効にする方法も、熱暴走を未然に防ぐ効果的な対処方法になりえます。以下ではソフトウェア面で行える方法を紹介していきます。

・温度監視機能の活用

ほとんどのNASには温度監視ソフトが搭載されています。温度監視ソフトの機能を有効にすることで、温度が設定温度を超えると警告を受け取ることができ、冷却が必要なタイミングを把握することが可能となります。

・自動シャットダウン設定を行う

多くのNASには、温度が一定以上に達した際に自動でシャットダウンする設定機能があります。この機能を有効にしておくことで、過熱によるHDDなどの故障を防ぐことが期待できます。

・定期的なソフトウェアのアップデート

NASのメーカーは、ファームウェアや管理ソフトのアップデートを推奨しています。これらのアップデートには、温度管理の改善や熱暴走を防ぐための新しい機能が追加されていることがあります。定期的にアップデートを実施して、最新の状態を保ちましょう。

NASに熱暴走が発生した時に見られる症状とその影響


NASが熱暴走を起こすと、様々なトラブルが発生します。過熱が原因でNASが正常に動作しなくなる他、データが消失する前兆になることも多く起こりえるものです。そのため、NASに症状が出た時には適切な対処を行うことが非常に重要となります。以下では、NASに熱暴走が起きた際に現れる主な症状について詳しく紹介していきます。

  1. 警告ランプの点灯
  2. パフォーマンスの低下やアクセス不能
  3. システムのシャットダウンや再起動を繰り返す
  4. エラーメッセージの表示
  5. NASが起動しない
  6. 異音が鳴る

1.警告ランプの点灯

NAS本体の警告ランプが赤や橙色で点灯するような場合には熱暴走が発生しているサインであることも多いものです。通常、NASは正常に動作している時には青色や緑色で点灯していますが、異常が発生すると警告ランプとして赤や橙色で点灯、点滅します。警告ランプが点灯した場合にはNASに重篤な障害が発生している・データが失われるサインであることも多いため、直ちにNASの稼働を停止して冷却処置を行う必要が出てきます。
※NASが通常と比べて熱くなっていない場合や冷ましても警告ランプが点灯・点滅しているような時にはユーザー自身で対処が難しい物理障害がNASに生じていることがほとんどです。このような状態で電源の入り切りや再起動など簡単にできることを試しただけでも機器に致命傷を与えてしまうことが多く注意が必要となります。データを失いたくない方は手を止めてプロのデータ復旧業者に相談することを優先しましょう。

2.パフォーマンスの低下やアクセス不能

熱暴走が発生すると、NASのパフォーマンスが著しく低下することがあります。データの読み書きが遅くなったり、NASにアクセスできなくなったりする時には、内部温度が過剰に上昇していることも多く、注意が必要となります。この状態が続くと、データの損失やシステムの不安定化を引き起こす危険性が高まるため、早期に対処することを検討しましょう。
※NASにアクセスができない・共有フォルダに入れない・コピーや移動ができない等の異常が生じている時には、すでにNAS内のHDDが物理的・機械的に故障していることが推測される状況となります。通電し続けるだけでも状態の重篤化を招くため、NASの電源を切ることから始めましょう。熱によってHDDが故障した後には電源を入れ直すだけでも取り返しのつかないくらい状態が悪化するため、データを失いたくない方は電源を切ったまま専門家のアドバイスを聞くようにした方が良いものです。

↓NASからデータを取り出したいと考えた時にはこちらの記事もご確認ください。

3.システムのシャットダウンや再起動を繰り返す

熱暴走によってNASが自動的にシャットダウンする、再起動を繰り返す状態に陥ることもありえます。これは、NASの内部温度が危険なレベルに達した際に機器本体が自己防衛のために自動的に停止する事があるためです。NASが再起動を繰り返す時には、冷却を行うか、NASを一時的に停止して温度を下げる必要が出てきます。
※IODATAのNAS、LANDISKでは熱暴走が発生した後にシステムログに「装置温度高温警告」が表示されることがあります。その際にもNASが自動的にシャットダウンすることがありますが、これはNAS内の温度が過剰に上昇していることを示している重要なサインとなりますので、機器の電源を切ることを優先しましょう。

4.エラーメッセージの表示

熱暴走が原因となり、NASにエラーメッセージが表示されることもありえます。以下のようなメーカー特有のエラーメッセージが表示された時には注意が必要です。

メーカーと(製品名) エラーの補足
バッファロー製NAS(TeraStation・LinkStation) 「E」や「I」から始まるエラーコードやインフォメーションコード、およびエラーメッセージが管理画面、NAS Navigator2や筐体の液晶画面に表示されることがあります。
IODATA製NAS(LANDISK) 「温度異常」と表示される場合、内部温度が高すぎることを警告していることが大半です。また、システムログに「装置温度高温警告」が出ることもありえます。
QNAP製NAS 「SYSTEM BOOTING」の表示から進まないなどのトラブルを引き起こすことも多く起こりえるものです。
Synology製NAS 「Critical Error」や「Temperature of the Synology NAS is too high」などの温度関連の警告が表示されることがあります。
NETGEAR製NAS(ReadyNAS) 「Overheating Detected」などのメッセージが表示されることもありえます。

NASにエラーが出た時にはNAS内部の温度が危険なレベルに達している他、データが消失するサインであることも多く、慎重な対応が求められます。NAS内のデータが大事・無くなったり取り出しができなくなったりしたら困ると少しでも考えた場合にはエラー内容をメモに取る・写真に撮るなどをして、早めにプロのデータ復旧業者に相談することを検討しましょう。

↓QNAPのNASが「SYSTEM BOOTING」表示で止まる・進まない時にはこちらも参照ください。

5.NASが起動しない

熱暴走が発生すると、NASが起動しなくなることも起こりえます。これは、内部温度が過剰に上昇してNASの起動システムが異常状態に陥っている・HDDが物理的に故障した結果、トラブルが生じることが多いものです。NASが全く反応しない、または電源ボタンを押しても起動しない時には、熱暴走が原因でHDDなどの内部部品が故障していることが推測される状況となります。NASに搭載されているHDDが故障した後には冷却処置を行っても問題は解決しないため、データを失いたくない方は早めに復旧会社に相談することを優先しましょう。

6.異音が鳴る

NASが熱暴走を起こすと、冷却ファンやHDDから異音が鳴ることがあります。通常、ファンやHDDは静かに動作していますが、異常が出ている際には、カリカリ音やガリガリ音が聞こえることもありえます。これは、熱によってファンに異常が出ているか、HDDの内部に重篤な物理障害が生じている兆候であることがほとんどです。異音を聞いた時には早急にNASの動作を停止する必要があります。そのまま使い続けようとする・電源の入り切りや再起動を行うようなことも避けましょう。取り返しのつかない状況に陥ってしまいます。

暑さでNASにトラブルが発生した場合の最適な対処方法


暑さが原因でNASにトラブルが生じた時には、早期に適切な対応を行うことが重要です。NASの内部温度が急激に上昇すると、熱暴走が発生してデータの損失や機器の故障を引き起こすことも多く起こりえるものです。ここでは、熱暴走によってNASにトラブルが生じた場合の初期対応と症状別の対処方法を詳しく紹介していきます。

  1. 熱暴走が発生した時の初期対応
  2. 症状別の対処方法例
  3. 復旧業者に相談する

1.熱暴走が発生した時の初期対応

NASに熱暴走が生じた場合に、最初に行いたい対応は機器の停止と冷却が挙げられます。具体的には以下のような手順を心がけましょう。

・通電を避ける

熱暴走が発生した際にNASが動作している状態で放置すると温度がさらに上昇して、HDDなどの内部部品が取り返しのつかないくらい故障してしまうことも多く起こりえるものです。NASが熱くなり、共有フォルダにアクセスができない・NASが起動しない・エラーメッセージが表示される・ランプが赤や橙色で点灯、点滅しているような場合(LANDISKは緑色で点滅も含む)には機器のNASの電源を切り、通電を避けることで深刻な故障の発生を防ぐことができます。

・冷却を行う際の注意点

冷却方法としては、サーキュレーターや冷却ファンを使用してNASの周囲の温度を下げましょう。しかしながら、急激な温度変化はNAS内に結露を発生させ、逆に損傷を招くことがあるため、徐々に冷却することが大切です。

・冷却後の確認

冷却が完了した後にはNASを再起動して正常に動作するか確認してみましょう。動作に異常が見られる・症状が改善しない・NASが正常に動作しない時には、冷却だけでは対応できないトラブルが生じている事が大半であるため、プロのデータ復旧業者の無料相談を利用することを優先しましょう。

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2.症状別の対処方法例


NASに熱暴走が生じた時には様々な症状が出るものです。ここでは、症状別の簡易的な対処方法を紹介していきます。なお、状態が酷くなる前に適切な対応を行うことが推奨されるため、各症状別の詳しい対処方法は別記事もご確認ください。

  1. 異音や警告ランプが点灯している場合の対処方法
  2. パフォーマンスの低下やアクセス不能に陥った場合の対処方法
  3. システムのシャットダウンや再起動が行われる場合の対処方法
  4. エラーメッセージや警告が表示された場合の対処方法
  5. NASが起動しない場合の対処方法

1.異音や警告ランプが点灯している場合の対処方法

症状: NASに熱暴走が生じた結果、NAS本体から異音が鳴る・警告ランプが点灯することがあります。

・簡易的な対処方法

異音がする場合:冷却ファンやHDDの異常が考えられるため、冷却ファンの状態を確認し、異常があれば修理や部品の交換を検討しましょう。しかしながら、異音が鳴っている時点でユーザーが対応できない重篤な問題が生じていることが大半です。NAS内のデータを失いたくない方はメーカーや修理の専門会社、出張業者に相談するよりも先にデータ復旧業者に連絡することを優先しましょう。

※メーカーや修理の専門会社でNASの修理対応を行うとデータが入っているHDDやSSDなどのストレージは交換された上で修理作業が行われます。データは保証されずに手元に戻ってくるため注意が必要です。また、NASなどの精密機器はクリーンルームなどの専用環境下での対応が必須となります。出張業者では家やオフィスなど普通の環境下で作業を行う為、状態を悪化させてしまうリスクが伴うものです。早く安く確実にデータを取り出したいと思った時にはプロのデータ復旧業者に相談することを優先しましょう。人間の手術を専用の手術室で行うのと同様のイメージです。

↓NASの修理を行いたいと思った時にはこちらの記事もご確認ください。

警告ランプが点灯した場合:NAS本体のランプが赤や橙色で点灯もしくは点滅している場合には使用を直ちに止めて内部温度が下がるのを待ちましょう。しかしながら、ランプが赤や橙色で点灯、点滅した時点で内部部品が物理的・機械的に故障しているサインであることが多く、冷却するだけではトラブルの解決が見込めない事がほとんどです。データを失いたくない場合にはNASの動作を停止した後、早めにプロのデータ復旧業者の無料相談を利用することがおすすめです。

↓NASのランプが赤く点滅する状態に陥った時にはこちらも参照ください。

2.パフォーマンスの低下やアクセス不能に陥った場合の対処方法

症状: 熱暴走が原因で、NASの動作が遅い・アクセスできなくなることも起こりえます。

・簡易的な対処方法

NASにアクセスできない場合:NASの使用を停止して冷却を行い、その後、再起動を試みましょう。それでも改善しない場合には、復旧会社に相談した上で内部機器の診断を受けることが推奨されます。
パフォーマンスが低下した場合:NASの内部温度を確認・冷却を行った後、パフォーマンスが改善するかチェックしましょう。冷却後も動作に改善が見られない場合には、機器に物理的な故障が生じていることが推測されるため、早めに専門家に連絡することを検討した方が良いものです。

↓NASにアクセスができない状況でお困りの方はこちらの対処法もお試しください。

3.システムのシャットダウンや再起動が行われる場合の対処方法

症状:熱暴走によってNASが自動的にシャットダウンする他、再起動を繰り返すこともありえます。

・簡易的な対処方法

再起動を繰り返す場合:まずはNASの動作を停止させて冷却を行いましょう。その後、再度起動してトラブルが解消されているか確認することが大切です。
シャットダウンが続く場合:システムに深刻な問題が生じていることが推測されるため、データを失いたくない方は早めに専門家に相談の上、点検を受けることが推奨されます。

4.エラーメッセージや警告が表示された場合の対処方法

症状:熱暴走が起きた後にはNASにエラーメッセージやエラーコードが表示され、正常に動作しなくなることがあります。

・簡易的な対処方法

エラーメッセージが表示された場合:各メーカー特有のエラーメッセージに応じて冷却処置を行いましょう。熱や温度以外の警告を示すエラーメッセージやエラーコードが表示されることも多く、冷却しても問題が解決できない場合には早めにプロのデータ復旧業者に連絡した方が希望する結果に繋がります。

↓TeraStationやLinkStationにエラーが出た時にはこちらの記事もご確認ください。

5.NASが起動しない場合の対処方法

症状:熱暴走が発生した際にはNASが起動しなくなることがあります。

・簡易的な対処方法

NASが起動しない場合:まず、冷却を行った後に再度電源を入れてみましょう。それでも起動しない場合には、内部部品が故障している事が推測されるため、専門家に相談し、復旧作業を依頼することが必要です。

↓NASが起動しない場合の詳細な対処法については、下記をご覧ください。

3.復旧業者に相談する

NASに熱暴走が発生すると、共有フォルダにアクセスができない・NASが起動しない・エラーメッセージが表示されて正常に動作しなくなる、データが消失する事態に陥るなど、深刻なトラブルを引き起こすことも多く、注意が必要となります。NASに熱暴走が生じて何かしらの症状が出た際に少しでも悩んだり困ったりした際にはプロのデータ復旧業者の無料相談を利用することが問題解決への近道となります。
熱によってトラブルが生じたNAS内のデータが不要・消えても良い方はメーカーや修理の専門会社に機器本体を修理に出す方法も選択肢に挙がってきますが、メーカーや修理の専門会社にNASを修理に出した場合にはデータや設定情報、RAID構成などが保存されているHDDやSSDなどのストレージは初期化される、もしくは新しいHDDやSSDに交換された上での修理対応となるため、NAS本体は動作可能に戻ることが期待できるものの、NAS内のデータは全て消された上で返却されてきます。NASの中に入っているデータが無くなったり取り出せなくなったりしたら困ると少しでも考えた場合には手を止めてデータ復旧業者に相談することを優先しましょう。

・データ復旧業者の選び方

NASに熱暴走が生じた際に早く安く確実にデータを復旧したい・取り出したいと思った時には復旧業者選びが重要となります。どこの復旧業者を選べば良いのか悩んだ時には下記の様な項目を確認してしましょう。困らずに済みます。

  1. 高度な技術力を持っている(独自技術やAI技術の有無)
  2. 復旧作業のスピードや対応が早い
  3. 復旧料金プランや復旧費用例が公式サイトに明記されている
  4. クリーンルームなど専用の環境下や専用ラボで復旧・修理対応を行っている
  5. 情報の守秘義務やセキュリティ管理が徹底されている
  6. データ復旧の実績や事例紹介が豊富である

復旧業者は数多く存在していますが、技術力や復旧サービスの内容には大きな差もあるものです。どこの復旧業者に出しても同じように早い対応と費用を抑えたデータ復旧ができるわけではないため注意しましょう。アドバンスデータ復旧は1から6の項目、全てを満たしているおすすめのデータ復旧業者です。独自技術やAI技術を持っており、高度な技術力で復旧・修理作業を行うことから、迅速な対応と低価格でのデータ復旧サービスを実現しています。NASやRAIDサーバー、外付け・内蔵HDD、SSD、パソコン(Windows・Mac・自作)、SDカード、USBメモリ、ビデオカメラ、ドライブレコーダーなど、様々な機種に対して復旧・修理実績も多くあり、安心です。

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NASの熱暴走を予防するために重要な対策と習慣


NASの熱暴走による不具合やデータが失われるトラブルを防ぐためには、最適な環境の維持と適切なバックアップ体制を事前に準備しておくことが非常に重要です。これらを守ることで、問題の発生を最小限に抑えられる他、NASの故障やデータの損失を防ぐことが期待できます。

  1. 常に最適な環境を維持するための習慣作り
  2. 定期的なバックアップの必要性

1.常に最適な環境を維持するための習慣作り

NASの最適な動作環境を維持するためには、日々のケアが欠かせません。特に、夏季や長期連休の前には予防策を実施することが重要です。以下では環境管理のポイントを紹介していきます。

・エアコンや冷却ファンを常に適切に活用する

NASが動作している部屋の温度を常に20〜25℃に保つことを心掛け、エアコンや冷却ファンを使用して室温を管理しましょう。特に夏季や連休中はエアコンが停止することが多く、その結果、熱暴走を引き起こすことが多いものです。NASは直射日光を受けない場所に設置することが重要です。

・通気口やファンの清掃を定期的に行う

ホコリが溜まると通気性が悪化し、内部温度が上昇しやすくなります。NAS本体や冷却ファンを定期的に掃除して、空気の流れを確保しましょう。夏前や連休前にチェックを行うことで、故障のリスクを減らすことが期待できます。

・設置場所の最適化

NASを壁際や物の近くに設置すると、冷却効果が弱まり、熱がこもりやすくなります。NASなどの精密機器は通気口を確保できる場所に設置し、周囲に遮蔽物を置かないことが大切です。

2.定期的なバックアップの必要性

熱暴走によるNASの故障を防ぐためには、データのバックアップ体制を事前に整備しておくことが重要となります。万が一、熱暴走が発生してNASからデータが損失する事態に備えるためにも、以下のようなバックアップ対策を行っておきましょう。

・バックアップの頻度を高める

NAS内のデータは定期的にバックアップを取るようすることが推奨されるものです。特に、長期連休や夏季などの機器が動作しない期間にこそ、バックアップを行っておくことで、データが失われるリスクを最小限に抑えることが期待できます。

・複数のバックアップ先を用意する

バックアップは、NAS→外付けHDDや別のNAS、クラウドなど、複数のメディアに保存することがおすすめです。3-2-1バックアップルールを意識して1つのバックアップ先だけでなく、複数の場所にデータを保管するようにしましょう。

・バックアップの自動化

バックアップソフトやNAS内の自動バックアップ機能を利用して、定期的にバックアップを自動で行うように設定することも有効な対処方法になりえます。結果、手動でのバックアップ忘れを防げる他、常に最新のデータを保持することができます。

※しかしながら、バックアップを取っていなかった・バックアップが途中までしか取れていない時に限ってNASが故障する・熱暴走によって正常に動作しなくなる等のトラブルが生じる事の方が多いものです。熱によってデータが保存されているバックアップ先の外付けHDDや複数のNASが同時に故障することもありえます。記録メディアに熱暴走が起きた時にはユーザー自身では対応が難しい重篤な障害が発生していることも多く、慎重な対応が求められます。早く安く確実に問題を解決したいと少しでも考えた時には手を止めてデータ復旧業者の無料相談を利用することを検討しましょう。

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NASの熱暴走対策の総まとめ|効果的な予防法と緊急時の対応

NASの熱暴走を防ぐためには、最適な設置環境の維持と冷却対策の徹底が最も重要です。まず、NASは適切な場所に設置して直射日光を避け、通気口を確保することが基本となります。さらに、冷却機器(サーキュレーターや冷却ファン)を使い、周囲の温度管理を行うことで、内部温度の上昇を抑えることが期待できるものです。
しかしながら、NASなどの精密機器は熱に弱く、熱暴走などが生じた後にはNASにアクセスができない・共有フォルダに入れない・エラーメッセージが表示される・本体のランプが赤や橙色で点滅する・NASが起動しない等、さまざまな症状を引き起こす他、データが消失する事態に直結することも多く、慎重な対応が求められます。
熱によってNASにトラブルが生じた際に早く安く問題を解決したい・確実にデータを取り出したいと少しでも考えた場合には手を止めてプロのデータ復旧業者の無料相談を利用することを優先しましょう。アドバンスデータ復旧はNASに生じる様々なトラブルに対して数多くの復旧実績もあり、安心です。もちろん、相談も無料です。

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