土日を挟んで出社したらTeraStationから異音が鳴っていてアクセスができない・昨日までは問題なく使えていたTeraStationから異音が聴こえて起動しない等、突然、機器のトラブルが発生してしまうことがあります。異音が発生している時には機器や部品に重大な障害が起きてしまっていることも多く、よくわからないまま操作や作業を続けてしまうと危険なことも多いものです。ここではTeraStationから異音が聴こえる場合の症状や原因とともに対処方法についても紹介していきます。
TeraStationから異音が鳴っている時に生じるトラブルや症状とは
TeraStationから異音が聴こえる場合に生じるトラブルや症状には下記のようなものがあります。
- キュルキュル音、カタカタ音などの異音が鳴っている・連続的に異音が発生している・起動中にカタンッカタンッなどの音や一定間隔でカッタンカッタンと乾いた音が発生する
- TeraStationが起動しない・電源が入らない
- TeraStation本体のランプが点かない
- 赤ランプが点滅している・赤ランプが点灯している
- ピーポーやピーピー音などブザー音やビープ音が止まらない
- エラーのメッセージが表示される
- 電源を入れるとカラカラと異音が鳴る・HDDの回転音とは違う音が聞こえる
- アクセスができない・接続ができない・中のデータが見られない・認識しない
- ステータスがdegraded表示になる
- Operating system not foundと表示される
- 液晶画面にE04と表示される
- ファームウェアが破損した
- システムログにエラーが出る
- HDDが故障している・壊れた・ハードディスクから異音が発生している
- EMモード・スタンバイモードになる
- 何もしていないのにスリープと起動を繰り返す
↓TeraStation にエラーコードが表示された時にはこちらも参照ください。
TeraStationから異音が鳴る原因
TeraStationから異音が聴こえるようになる原因は様々です。保存しているデータが大事なもの・無くなると困るものの場合には電源を切って状態が悪化しないように努めることが最優先となります。
- TeraStationに内蔵されているHDDが物理的に損傷している・物理障害が発生している
- OSの破損
- RAID崩壊などRAIDの情報の異常が起きている
- リビルド(再構築)によるシステム異常や破損、初期化に注意
- ファイルシステムの不具合や異常の発生
1.TeraStationに内蔵されているHDDが物理的に損傷している・物理障害が発生している
TeraStationから異音が聞こえる場合に内蔵されているHDDから音が発生している時には注意が必要となります。HDDからカチカチ・カタカタ・キュルキュル音などが聴こえた時にはすぐにTeraStationの電源を切りましょう。HDDが物理的に故障してしまっていることが推測されるものです。HDDの中にはデータを記録している円盤(プラッタ)とデータを読み取る針のような部品(磁気ヘッド)があり、磁気ヘッドがプラッタに接触してしまうと傷がついてしまいデータが取り出せなくなる事やデータが保存されている部分自体がえぐれてしまう事にも繋がりかねません。通常、磁気ヘッドはプラッタとギリギリ接触せずにデータを読み取る仕組みになっており、接触してしまうとカチカチなど普段聞かないような異音が出る様になってしまいます。
2.OSの破損
TeraStationにはHDDが1台から8台内蔵されており、内蔵HDDはそれぞれパーティション(記録メディア内のデータ上で分割された領域)で区切られています。パーティションにはOS部とデータ部などが存在しています。TeraStationはOS部でデータ領域を制御しているため、このOS部分が壊れてしまうとデータにアクセスできないといったトラブルに繋がります。TeraStationのOS部分は誤作動や誤動作による障害の発生が多い部分です。エラーが発生した時の対処方法としてOSのアップデートを行ったものの、そのアップデートが原因で複数の障害が発生してしまったり、停電や落雷の影響や工事や点検時にブレーカーが落ちた等、予期せぬシャットダウンによってRAID構成上に障害が発生したりデータが上書きされてしまったりといった不具合が生じることもあります。TeraStationに内蔵されているHDDの1台のOS部に障害が発生した時には他のHDDも同様に障害が発生してしまう・データが上書きされてしまうことも少なくありません。
↓停電後、TeraStationにトラブルが発生した際にはこちらの記事もご確認ください。
3.RAID崩壊などRAIDの情報の異常が起きている
TeraStationの中ではOS部分とは別の部分にHDDの順番やRAIDの種類(RAID0やRAID1、RAID5・6などのレベル)、パリティの並びなどのRAID情報を保存しています。RAIDを構築しているHDDに何かしらの障害が生じた時にリビルド(再構築)が行われてしまいRAID情報が損傷してしまったり書き換えられてしまったりするケースもあります。RAIDアレイがマウントできなくなったり、データへのアクセスができなくなったりした際にはRAID崩壊が起こってしまっていることも推測されるものです。「E04」や「E14」などのエラーメッセージが表示された時は注意が必要です。RAIDが壊れてしまうとHDDが認識できなくなってしまいます。
↓RAID崩壊が起きる時はどんな時?
4.リビルド(再構築)によるシステム異常や破損、初期化に注意
TeraStationなどのNASを複数のHDDでRAIDを構築した際、1台でもHDDを抜いたり入れ替えたりすると自動的にリビルド(再構築)がかかります。リビルド(再構築)は行ってしまうとデータが消えてしまう危険性があるため、データが無くなると困る方・大事なデータの場合にはリビルドを行わないように注意しましょう。リビルドを行ってしまうとHDDやRAIDの情報が誤って初期化されてしまったり上書きされてしまったりして大事なデータが消失してしまう事があります。また、TeraStationに内蔵されている複数のHDDは同時期に製造されたものがほとんどの為、1台壊れてしまうと同じように他のHDDも壊れてしまう事も少なくありません。HDDが1台壊れた・エラーが出た等で交換した際に意図せずにリビルドがかかり、そのせいで他のHDDも故障してしまったり新たな障害やエラーが発生してしまったり、リビルドが止まらなくなったりするケースもあるため、交換が必要だと思った時には一旦、手を止めてプロのデータ復旧業者に相談してから作業を進めた方が失敗せずに済みます。
↓RAIDのリビルドとは?下記では、失敗例や危険性について詳しく解説しています。
5.ファイルシステムの不具合や異常の発生
HDDのファイルシステムに不具合や異常が発生してしまうことがあります。HDDは意識して操作やデータの保存を行っていない時でもデータの読み込みや起動情報などの状況把握や何かしらのデータを常に書き込みを行っているものです。TeraStationからブザー音が鳴ったりエラーが表示されたりした際にはハードディスクのシステムに異常が発生していることも少なくありません。停電や落雷の影響で意図しないシャットダウンが起きてしまった時や誤った手順でシャットダウンしてしまった場合にはデータの書き込みが正常に行われず遮断されて終了してしまう為、データの整合性が乱れてしまったりファイルシステムの不具合や異常が発生してしまったりすることにも繋がります。停電が起きてしまった際やシャットダウンの後に何かしらのトラブルが発生した時にはそのまま使い続けずに電源を切ってプロのデータ復旧業者に相談することを検討しましょう。
↓停電の後、TeraStationなどのNASに繋がらない状態でお困りの方はこちら
TeraStationから異音が鳴っている時にやってはいけないこと
TeraStationから異音が聴こえる時にはやってはいけないことがあります。データが大事な方・無くなると困る方は特に行わないように注意しましょう。
- 電源のオン・オフを繰り返す
- 再起動を繰り返し行う
- 通電を続ける
- TeraStationからHDDを取り出してパソコンに直接繋いでみる
- HDDの入れ替えを行う
- HDDの抜き差しを行う
- ハードディスクを分解する
- TeraStationを叩くなど衝撃を与える
- 操作を続ける
1.電源のオン・オフを繰り返す2.再起動を繰り返し行う3.通電を続ける
TeraStationから異音が生じている時には状態を悪化させないことが最重要となります。電源の入り切りや再起動はとても機器に負担のかかる行為です。通電を続けることで復旧ができなくなるほど状態が悪化してしまうケースもありえます。作業や操作を続ける事は止めて電源を切ることを優先しましょう。
4.TeraStationからHDDを取り出してパソコンに直接繋いでみる5.HDDの入れ替えを行う6.HDDの抜き差しを行う
上記でも記載したようにTeraStationからHDDを取り出してパソコンに繋いでもファイル形式が違う為、中身を見る事はできません。それだけでなく、TeraStationからHDDを取り出してしまって戻そうとするとリビルドがかかってしまいます。TeraStationから異音が聞こえる等、すでに症状が出ている時にリビルドを行うことは大変危険です。データが消えてしまう危険性が高い行為となります。HDDの入れ替えや抜き差しも同様です。困った時にはプロのデータ復旧業者に相談することを優先しましょう。
7.ハードディスクを分解する
クリーンルームなど専用環境では無いところでハードディスクは分解してはいけません。塵やホコリが付くことで状態はすぐに重篤化してしまいます。
8.TeraStationを叩くなど衝撃を与える
テラステーションやハードディスクは精密機器です。異音など不具合が出ている時にさらに衝撃が加わってしまうと致命傷になりかねません。叩いたり揺らしたりする事は絶対に避けましょう。
9.操作を続ける
動作が遅いけれども使えるからそのまま使い続けた・動く時と動かない時があって動く時にバックアップが取れるかもと思って操作してみた等の行為は大変危険です。異音が生じている時点で重大な損傷が発生してしまっていることが多く、使い続けることで復旧可能だったものが復旧不可能な状態に悪化してしまうこともありえます。保存しているデータが大事な方、取り出したい方は一旦手を止めてデータ復旧の専門業者に相談することを優先しましょう。
TeraStationから異音が聴こえる時の対処方法
TeraStationから異音が聴こえた時には、①電源を切る②他の機器やパソコンと接続しない事が最優先となります。上記の「やってはいけないこと」でも紹介しましたが、通電を続けたり、何かしら操作を行ってしまったりすると状況を悪化させてしまうだけで悲しい結果に繋がることが多いものです。同じ症状が出ていたとしてもその原因は違う事も少なくありません。ご自身の判断でバックアップを取ろうとしたり電源の入り切りを繰り返して状況が変わらないか試したりすることは大変危険です。テラステーションや内蔵されているハードディスクに負荷がかかってしまうと復旧したいと思ったデータが取り出せなくなってしまう事にも繋がりかねません。テラステーションから普段聞き慣れない異音が聴こえてくる時には慌ててしまうものです。データが大事な方・無くなると困る方はプロのデータ復旧業者に相談するようにしましょう。不安も解消され、早く相談した方が費用もぐっと抑えられることも多いものです。
TeraStationから異音が鳴っている時のデータ復旧業者の選び方
テラステーションから異音が聴こえる時には余計なことをせずにデータ復旧サービスを行っている専門業者に相談することを優先しましょう。復旧料金を抑えたい・早くトラブルを解決したい・保存しているデータを無くしたくない方はプロに任せてしまった方が不安もすぐに解消され料金も安く済むことが多いものです。どこの業者に連絡したら良いか困った場合には下記のようなポイントもチェックして相談することを検討しましょう。
- AI技術や独自技術を持っており、技術力の高い会社か
- 復旧作業にかかるスピードはどのくらいか
- 復旧料金のプランなどの記載があるか
- クリーンルームなど専用の環境を持っているか
- 復旧実績の有無
- セキュリティの管理体制や情報の守秘義務は徹底しているか
まとめ・TeraStationから異音が鳴って困った時には
TeraStationから異音が鳴っている時には複数の障害が発生してしまっていることも少なくありません。テラステーションに保存しているデータが大事な方・無くなると困ると少しでも思った場合には電源を切る事をまず優先しましょう。状態の悪化させないことが大切です。よくわからないまま通電を続ける・電源のオン、オフを繰り返す・操作を続けることは大変危険です。取り返しのつかないところまで状態が悪化してしまうケースにも繋がりかねません。異音が聴こえる場合には機器に重大な損傷が生じてしまっていることが多いため、早めに専門のデータ復旧業者に相談するべき事態です。少しでも悩んだり困ったりした時には専門家のアドバイスを聞くことが問題解決への近道となります。どこのデータ復旧業者に連絡したら良いか迷った時にはAI技術や独自技術を持っているかを確認しましょう。高い技術力を持っているかがわかる指針となります。技術力の高い復旧会社でないと異音が鳴っているTeraStationなどの機器の対応は難しかったり費用を抑えることが難しかったりするため、会社選びは慎重に行う必要があります。アドバンスデータ復旧はAI技術や独自技術を持っており、TeraStationなど多くの機種の復旧に実績があるため安心です。