RAID6はTeraStationやLANDISK、QNAPやSynologyのNASなど、多くのメーカーのNASで採用されているRAIDのレベルの1つです。RAIDのレベルの中でも特にデータの安全性が高いと言われているRAID6ですが、内蔵HDDが複数台、故障したり、基盤などの回路が壊れたりするとファイルが読み取れない・共有フォルダにアクセスができないといったトラブル発生に繋がることがあります。また、RAID6はディスクアレイ全てのHDDに同じデータを随時、共有していることから必要なファイルやフォルダを間違って削除したり上書きしてしまったりすると全てのディスクで同じ動作が行われてしまう為、大事なデータが失われてしまう事態に陥ってしまうことも起こりえるものです。ここでは、RAID6のデータ復旧が必要となる障害や原因とともに復旧方法と注意点を紹介していきます。
RAID6とは
RAID6とはHDDを最低4台以上使用して構築するRAIDのレベルのことを言います。RAID6とRAID5は同様の技術を用いてRAIDを構築していますが、RAID6とRAID5の違いはパリティの使い方にあります。RAID5はHDD、1つ分の容量のパリティを常に保存しており、RAIDを構成しているHDDが故障して消失した部分のデータをパリティから復旧する事が可能となります。RAID6の場合はこのパリティを二重に作成し、異なるHDDに記録を行うことが大きな特徴となります。RADI6はRAID5よりも障害や症状が発生した場合のリスク回避が見込める・高い耐障害性が期待できるものです。
※パリティとは、HDDに障害が生じた際にデータの記録・受渡し・受取の際に誤りが発生するとすぐに感知して訂正を行うための符号の事を指します。パリティはデータ復旧で使用される冗長コードとして自動的に生成されるものです。
※耐障害性とは、使用している機器のシステムの動作が停止したり、運用している製品の一部が故障したりしたとしても予備の部品や系統に切り替える事で機器の使用を止めずに稼働し続けることができる仕組みや状態の事を指します。
RAID6とRAID5の違い
RAID5でTeraStationやLANDISKなどのNASを運用している際に、内蔵HDDが2台故障してしまった際にはデータの復旧が難しくなる事がありますが、RAID6でNASを運用した場合にはパリティが二重で作成されることからHDDが2台故障したとしてもシステムの稼働が止まらず、RAIDのリビルド(再構築)を行うことでデータの復旧が可能となるものです。RAID5ではパリティを1つ作成するのに対し、RAID6はパリティが2つ作成されるため、RAID6ではパリティを保存するための容量が多く必要となります。そのため、RAID5 と同じ台数のHDDを用いてRAID6を構成した場合には、使用できる容量はRAID5よりも少なくなるものです。
※RAIDのリビルドとは、RAID1・RAID5・RAID6を構成した複数のHDDのうち、1台もしくは2台が故障した際に故障していない他のHDD内のパリティから消失したデータを演算して壊れたHDDに保存されていたデータを復旧・再構築する作業の事を指します。
RAID6のデータ復旧の難易度
RAID6はRAID5よりも安全なRAIDのレベルではありますが、RAID6装置で障害が発生した際には自力でデータ復旧を行うには難しい事が多いため注意しましょう。
・RAID6のデータ復旧を自分で行う事が難しい理由
- RAID6のNASに何かしら不具合が出た時にはHDDに物理的な障害が起きていることが多い
- HDDが物理的に故障した際には高度な技術力・深い専門知識・互換性のある部品の調達・クリーンルームなど専用環境下での作業に加え、経験値や判断力も必須となる
- RAID6を構成しているデータが損傷した場合は特殊なパリティの解析をする必要があり、分析には深い専門知識や経験値が必要となる
- HDDに論理的な障害のみが生じていたとしてもRAID6に対応しているデータ復旧ソフトの数は少ない
- 安易にデータ復旧ソフトを使ってしまうと状態が重篤化するばかりか取り返しのつかない状況に陥ってしまう事が多い
大事なデータをRAID6装置に保存している際に何かしら不具合や症状が出た場合には障害の種類(物理なのか論理なのか)・障害の程度(軽度、中度、高度)・損傷箇所の特定を行った上で適切な対応が必要となります。無闇に作業や操作を進めてしまうと復旧の難易度を上げるばかりか復旧不可能な状況に陥ってしまうことも多く起こりえるため、失敗したくない・早く安く問題を解決したいと思った時にはプロのデータ復旧業者の無料相談を利用することから始めましょう。
・RAID6機器に論理障害が起きた時には
論理障害とはRAID6を構成しているHDD自体は物理的に損傷していないものの、共有フォルダのデータを間違って削除した・重要なデータを誤って上書きした、フォーマットした等のヒューマンエラーやファイルシステムの異常や損傷・ウィルス感染などによって引き起こされる障害の事を指します。システムに不具合が生じた結果、ファイルの拡張子が破損する・ファイルやフォルダが文字化けするといった症状も論理障害が起きた時のトラブルとなります。RAID6を構成しているHDDに保存されるデータ形式は複雑であることに加え、パリティが二重になっていることからRAID6機器に論理障害が起きてデータ復旧が必要になった際には深い専門知識と経験値、判断力を持った上での解析作業が必要となります。復旧ソフトは軽度な論理障害のみ・データ形式もシンプルな形式のみ対応しており、RAID6で論理障害が発生した際には自分で対応することは困難である事がほとんどで、早い段階でプロのデータ復旧業者に連絡することを優先した方が良いものです。安易に判断して復旧ソフトを試してしまったり電源の入り切りや再起動など簡単にできることを繰り返してしまったりするだけでも状態を重篤化させてしまいます。
・RAID6装置からファイルやフォルダを間違って消してしまった場合には
RAID6はNASに搭載されている全てのHDDに同じファイルやフォルダ、OSなどのデータを常時、共有しているものです。そのため、間違って大事なファイルやフォルダを削除してしまったり、上書き保存を行ってしまったりすると全てのディスクに対して同じ動作が行われてしまうため注意しましょう。誤ってデータを消した・上書きした場合には、RAID6装置の使用を止めることが重要となります。そのまま使い続けてしまうと、状態が悪化して復旧可能だったものが復元不可能な状況に陥ってしまうことも起こりえます。
RAID6のメリットとデメリット
RAID6はRAID5と比べてメリットがあるように見えますが、デメリットもあるため注意しましょう。
- RAID6のメリット
- RAID6のデメリット
1.RAID6のメリット
RAID6のメリットは下記のようなものが挙げられます。
- HDDが2台故障したとしてもシステムを稼働し続けることが可能
- RAID5よりも耐障害性が高い
- HDDの台数が増えるほど、高速になる
- HDD、2台分の容量のみパリティの保存に使われるため、HDDの台数を増やせば増やすほどデータを保存する容量は増やす事ができる
2.RAID6のデメリット
RAID6のデメリットは下記のようなものが挙げられます。
- RAID6はパリティを二重に作成することからRAID5よりも書き込み処理に時間がかかる
- RAID6はパリティを保存するためのHDDが2台分必要となることからRAID5よりも使える容量が少ない
- HDDが2台故障しても運用が可能で障害が発生したとしても気付きにくい・致命的な損傷が起きやすい
- HDDが3台以上故障するとデータの復旧が難しくなる
- RAIDを構成するHDDが最低4台必要となるため、導入コストが高くなる
RAID6のデータ復旧が必要となる障害や原因は
耐障害性が高いRAID6ですが、データが消失する・データ復旧が必要となる障害が発生することがあります。
・RAID6のNASやサーバーからデータが消失する原因例
- NASの基盤がショート・故障した
- HDDの寿命
- HDDの故障
- リビルドの失敗
- 管理画面での操作ミス
- HDDを取り外した際の失敗
1.NASの基盤がショート・故障した
停電や落雷が起きた後には、NAS内の基盤などの部品がショートしたり故障してしまったりすることも起こりえるものです。RAID6のTeraStationやLANDISK等が起動しない・共有フォルダにアクセスができない等のトラブルが発生した時には内蔵HDDが故障していることが多いものの、HDD以外の基盤などの部品が損傷することによって症状発生に繋がることもあるため注意しましょう。
※突然の停電が起きた場合の他、計画停電の後だったとしても電力が回復してからNASやRAIDサーバーに不具合が起きることは多いものです。何かしら症状が出ている時には電源の入り切りや再起動を繰り返すことは避けましょう。状態が重篤化してしまいます。
2.HDDの寿命
RAID6で運用しているNASに搭載されているHDDの寿命は3年から5年と言われています。特にNASはパソコンや外付けHDDと違って24時間止まらずに稼働し続けているため、その分、内蔵HDDには負荷がかかってしまうものです。NASに内蔵されているHDDは同時期に製造されたものがほとんどで、寿命を迎える時期も同時期であることが多く注意が必要となります。RAID6は耐障害性やデータの冗長性が高いRAIDのレベルではありますが、複数台のHDDが故障した際には大事なデータを消失してしまう事も多く起こりえるものです。エラーコードが表示される・ランプが赤点灯や赤点滅になった等の症状が出ている時にはHDDが寿命を迎えて壊れてしまっていることが多いため、本体の電源を切り、少しでも早くプロのデータ復旧業者に相談することを優先すべき事態となります。
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3.HDDの故障
RAID6を構成しているHDDは経年劣化や振動、高温環境などによって故障してしまうことがあります。特に夏場の冷房が効いていない室内でNASが稼働し続けると中のHDDが故障し、様々な不具合を引き起こすことがあるため注意しましょう。また、RAID製品は部屋の隅に設置することが多い・一度設置したら移動させることが少ない・数年単位で使用することが多いなど、ホコリや塵が溜まりやすいものです。ホコリや塵が溜まると排熱環境が悪化して壊れやすい他、内部部品にホコリや塵が付着するとそれだけで部品は故障してしまいます。TeraStationやQNAPのNASなどが起動しない・NASにアクセスができない等の症状が出た時には余計な操作をせず、プロのデータ復旧業者の無料相談を利用することを優先しましょう。
↓TeraStationにアクセスができなくなった場合にはこちらの復旧方法もお試しください。
4.リビルドの失敗
RAID6装置からデータ復旧が必要になるケースはリビルドの失敗によって引き起こされていることが多いものです。RAID6を構成しているHDDが1台もしくは2台故障した際にリビルドを行ったら他のHDDが故障してリビルドが途中で止まった・リビルドが失敗した等の不具合が出て困ってしまう事態に陥ってしまうことも多く起こりえます。これはRAID装置に搭載されているHDDが同時期に製造されるものがほとんどであることから、1台もしくは2台のHDDが故障した際には他のHDDも壊れかけていることが多く、リビルドをかけることで負荷がかかり、故障本数が増えてリビルドが止まる・リビルドが失敗しデータが消失してしまう事態に繋がることが多いため、注意が必要となります。RAID6装置に保存しているデータを別のNASなどでバックアップと取っていない際に内蔵HDDが故障したり、故障を示すエラーコードやエラーメッセージが表示されたり、赤ランプ等が点灯した場合にはデータ復旧業者に相談した方が良いものです。
5.管理画面での操作ミス
RAIDの管理画面上での操作ミスもデータ消失に繋がることがあるため注意しましょう。RAID6で設定したと思っていたらRAID5やRAID1になっていた・誤ってRAIDのレベルを変更してしまった・間違ってHDDをフォーマットしてしまった・筐体のリセットボタンを間違って押した等、ヒューマンエラーによってデータ消失に繋がるトラブルが発生してしまうことも起こりえるものです。
6.HDDを取り外した際の失敗
RAID6を構成しているHDDは本数も多く、故障したHDDを新しいHDDに入れ替える際に場所を間違えるとデータの法則性が崩れたままデータの上書きが進み、取り返しのつかない状況に陥ってしまうこともあるため注意しましょう。その他、HDDを取り外してから同じ場所に取り外したHDDを戻した際にそのHDDが壊れかけていたり、すでに故障してしまっていたりした際には自動的にリビルドがかかるため、意図せずファイスシステムの損傷やデータの上書きを進めてしまうこともありえます。
RAID6の復旧・データ復元方法を紹介
RAID6で運用している機器からデータの復旧を行いたい場合には、データ復旧ソフトを使う方法、もしくはデータ復旧業者へ相談する方法を選択することになります。
- データ復旧ソフトを使う方法
- データ復旧業者に相談する方法
1.データ復旧ソフトを使う方法
下記はRAID6機器に症状が出た時に自分で試せるデータ復旧方法です。
・データ復旧ソフトを使ってRAID6の復旧を行う方法
- RAIDのレベル・HDDの本数を確認する
- RAID6に対応した復旧ソフトを購入する
- NASからHDDを2台取り出してPCに繋ぐ
- ソフトの画面に従って操作する
- データの確認と転送手続きを進める
- 作業完了
RAID6を構成しているHDD4台のうち、故障は2台だけで残りのHDDは壊れかけていない・故障していないと断言できる状況で共有フォルダにアクセスができない・RAID6装置から共有ファイルやフォルダを誤って削除してしまった等のトラブルが起きた際にはデータ復旧ソフトを使ってRAID6の復旧が可能になることがあります。
※RAID6の復旧をデータ復旧ソフトで行いたい場合には無料のソフトはありません。有料のソフトを使ったとしてもRAID6の復旧ができないばかりか状態が悪化して取り返しのつかない状況に陥ってしまうことも起こりえるため注意しましょう。
※RAID6の復旧をデータ復旧ソフトで行いたい時にはNASに搭載されたHDDを2台、同時にパソコンに繋ぐ必要が出てきます。データ復旧ソフトを使ってRAID6の復旧を行う際にはHDDを2台同時に接続可能なUSB接続スタンド、もしくはSATA-USB変換ケーブルを2本用意して内蔵HDDをパソコンに繋ぎましょう。しかしながら、RAIDを構築しているHDDを直接パソコンに繋ぐ行為自体がデータを消失させるリスクの高い行為でもあり、USB接続スタンドやSATA-USB変換ケーブルを持っていない場合や作業に少しでも不安を感じた場合には無理に進めることは避けた方が良いものです。
※データ復旧ソフトを使ったRAID6の復旧方法を試す場合には、NAS以外にも取り出したデータを保存するための別のディスクも必要となります。
※TeraStationやLANDISKなどの暗号化機能を使っている場合、暗号化されたデータの復旧を行うためには深い専門知識・高度な技術力・経験値・判断力も必須となるものです。暗号化に対応しているソフトもありますが、有料のソフトしかない・ソフトを使っても復旧が難しいことの方が多く、安易に試してしまうと状態を重篤化させてしまいます。データを失いたくない方はソフトの利用は避けてプロのデータ復旧業者に相談することを優先しましょう。
※復旧ソフトで復元が可能なのは軽度な論理障害のみが発生している・物理障害は生じていない時に限られます。ソフトのスキャンをかけることで壊れかけていたディスクが完全に故障してしまうことも多く起こりえるものです。ソフトを使わなければ早く安く確実に復旧できたものが復元不可能な状況に陥ってしまうことも多いため、どうしても復旧ソフトを使いたいと思った時には試す前にプロのデータ復旧業者の無料相談を利用しましょう。
・データ復旧業者に相談する方法
RAID6で運用しているNASやサーバーに保存しているデータが大事なもの・早く安く確実にデータを取り出したい場合にはプロのデータ復旧業者に相談する方法を選択することが問題解決への近道となります。RAID装置に生じる症状やトラブルは様々で、個人で安易に作業や操作を進めてしまうと取り返しのつかないところまで状態が悪化してしまうことも多く起こりえるものです。データ復旧業者に相談した場合には高度な技術力や深い専門知識を持って症状が発生した原因や障害の種類・損傷箇所の特定ができ、論理障害・物理障害、もしくはその両方が同時に発生したとしても対応が可能となります。しかしながら、データ復旧業者は数多く存在しており、どこの会社を選べば良いのか悩んでしまうかもしれません。そんな時には復旧業者が「独自技術」や「AI技術」を持った会社であるかを確認しましょう。技術力の高い会社を選ぶ判断基準となります。RAID6の復旧を行いたい時にどこの会社でも同じように復旧ができるわけではありません。データ復旧会社によって技術力やサービス内容には大きな差もあります。万が一、技術力の無い・低い業者に出してしまった場合には復旧が難しいと返却される他、状態が悪化された状態で機器が戻ってくることも起こりえます。高度な技術力を持った会社が復旧作業を行って初めて早い対応と費用を抑えたRAID6のデータ復旧が可能となるものです。
・データ復旧業者の選び方
RAID6で運用しているNASに症状や不具合が生じてしまうと慌ててしまうことも多いものです。少しでも困ったり悩んだりした際にはプロのデータ復旧業者の無料相談を利用することから始めましょう。業者選びは下記のような点を確認すると選択がスムーズになります。
- 独自技術やAI技術を有しており、高度な技術力を持って復旧作業を行っている
- 復旧スピードや対応が早い
- 復旧費用や料金プラン例がホームページに記載されている
- クリーンルームなど専用の環境下で作業を行っている
- 情報の守秘義務・セキュリティ管理が徹底されている
- 復旧実績や復旧事例の紹介がある
RAID6機器に保存しているデータが大事なもの・取り出せなくなったり、無くなったりしたら困る・業務への支障を最小限に留めたい。失敗したくない・問題を早く解決したい。費用を抑えたいなど1つでも当てはまる場合には技術力の高いデータ復旧業者を選ぶことが重要です。アドバンスデータ復旧は1から6の項目、全てを満たしているおすすめのデータ復旧会社です。独自技術やAI技術を持っており、高度な技術力を持って復旧作業を行うからこそ、早い対応と費用を抑えたデータ復旧を可能としています。TeraStationやLinkStation 、LANDISK、ReadyNAS、Synology、QNAP、DELLなど様々なメーカーのNASやサーバー、RAID1・RAID0・RAID5・RAID6・RAID10・RAID01など、全てのRAIDのレベルに多くの復旧実績もあり安心です。
RAID6からデータを復旧したい時に注意したい事
RAID6で運用している機器に何かしらの症状や不具合が出た時には下記のような点を行わない様に注意しましょう。
- RAIDのリビルド(再構築)を行う
- RAID6を構成しているHDDを単体でパソコンに繋ぐ
- HDDの順番を入れ替える
- HDDを交換する
- 電源の入り切りや再起動を繰り返す
- 通電し続ける
- RAIDカードの交換を行う
1.RAIDのリビルド(再構築)を行う
RAID6を構成しているHDDは、ほとんどの場合、同時期に製造されたものが機器に搭載されているものです。そのため、1台もしくは2台のHDDが故障した際には他のHDDも壊れかけているか、すでに故障していることが多く、そんな時にRAIDのリビルド(再構築)を行うと複数のHDDが取り返しのつかないくらい損傷する・リビルドが失敗してデータ消失に繋がることも多いため注意が必要となります。リビルドをどうしても行ってみたいと思った時には、一旦手を止めてプロのデータ復旧業者に相談した上で進めましょう。
2.RAID6を構成しているHDDを単体でパソコンに繋ぐ
TeraStationやLANDISK、QNAPのNASやSynologyのNASなどRAID6で運用している機器にトラブルが起きた際に内蔵HDDを取り出して直接パソコンに繋ぐことは避けておきましょう。RAIDを構築しているHDDを外付けHDDのようにパソコンに接続しても中のデータにアクセスができない・中身を見る事はできないばかりか、直接パソコンに繋いだせいで状態が重篤化する・データの上書きが進むことの方が多いものです。HDDをNASから取り出してパソコンに接続した後、筐体に戻したらRAID構成が壊れてしまい、取り返しのつかない状況に陥ってしまうことも多く起こりえます。また、パソコンに繋いだ際には「フォーマットする必要があります。フォーマットしますか。」といったエラーメッセージが表示されることがあり、慌てて「はい」を押してしまうと保存されていたデータは全て消えてしまいます。RAID6を構成しているHDDをパソコンに繋ぐことはリスクしかない行為となるため避けておきましょう。
↓QNAPのNASからデータ復旧を行いたいと思った時にはこちらも参照下さい。
3.HDDの順番を入れ替える・4.HDDを交換する
複数台のHDDを使ってRAID6を構築する際にはそれぞれのHDDにデータが分割・規則的に保存されるものです。しかしながら、NASに搭載されているHDDを取り出した後、元々配置された場所以外にHDDを挿してしまうとデータの規則性が乱れた状態でデータが上書きされる他、データの破損が起きることが多いため注意しましょう。また、HDDが壊れかけている時に順番を入れ替える・交換を行うと自動的にリビルドがかかり、データが消失することも起こりえます。
5.電源の入り切りや再起動を繰り返す
RAID6で運用しているTeraStationやLANDISK、QNAPのNASやSynologyのNASに何かしらの不具合が出た時には電源の入り切りを1回だけ試すことで状態が改善されることもあるものの、電源の入り切りや再起動を繰り返すことは避けておきましょう。RAID装置に症状が出た際にはHDDが故障したことが原因で症状発生に繋がっている事が多く、電源の入り切りや再起動を繰り返してしまうとその都度、HDDに大きな負荷がかかるため、取り返しのつかない状況に陥ってしまうことも多く起こりえるものです。HDDが壊れてかけている・すでに故障している時に電源の入り切りや再起動を行うとデータが保存されているプラッタと呼ばれる部品に傷や溝を作り、最悪の場合はデータが保存されている場所、そのものをえぐり取ってしまうこともありえます。早く安くRAID6のデータを復旧したい時にはトラブルが発生した後は機器の電源は切ってしまった方が良いものです。
↓SynologyのNASからデータ復旧を行いたいと思った時にはこちらも参照ください。
6.通電し続ける
RAID6装置に不具合や症状が起きた時には電源を切ることが重要です。トラブルが発生した時に通電し続けてしまうと状態が悪化するばかりかHDDの損傷やデータの上書きを進めるなどデメリットが目立つものです。復旧費用を抑えたい・早く安く問題を解決したい・データを消失させたくない場合には電源を切り、電源コードも抜くようにしましょう。
7.RAIDカードの交換を行う
RAID6装置に症状が発生した際にRAIDカードが故障した場合には、無理に交換することは避けた方が良いものです。RAIDカードは特殊なものが多い・互換性の無いRAIDカードに交換を行ってしまうとデータの読み取りができなくなる他、HDDの状態を悪化させる・データが間違った状態で上書きされるなど取り返しのつかない状況に陥ってしまうことも起こりえます。RAID6装置に何かしら不具合が出た時にはRAIDカードではなく、HDDの障害によって引き起こされていることがほとんどで、交換したいRAIDカードが一致していたとしてもHDDに障害が発生していた場合には問題は解決できません。どうしてもRAIDカードを交換したいと思った時には試す前にプロに相談することを優先しましょう。失敗や余計な出費に繋がる事態になることを防げます。
RAID6のHDDが故障した時に修理を希望する場合には
RAID6で運用しているTeraStationやLANDISK、QNAPやSynologyのNASに内蔵されているHDDは永遠に使えるものではなく、いつかは必ず故障してしまう機器でもあります。経年劣化や過電流の他、停電や台風・大雪・落雷・地震などの自然災害、浸水や水没、配置換えや引っ越しの際に衝撃や振動が加わった・装置の転倒や落下による損傷、室内が高温になった後にはRAIDを構成しているHDDが故障して様々な症状を引き起こすことがあります。NASが起動しない・共有フォルダにアクセスができない・エラーメッセージが表示される・ランプが赤や橙で点灯、点滅するような事態になったら機器の電源を切ってプロのデータ復旧業者に連絡することを優先しましょう。RAID6で運用している機器の中のデータは不要でHDDや本体の修理のみ希望される方はメーカー修理に出す選択肢も挙げられます。しかしながら、RAID装置をメーカー修理に出した場合には保存されているデータは消去・初期化されて戻ってくる他、修理が完了するまでには数週間から数か月単位と長期間かかる事が多いなど注意が必要となります。RAID6のHDDが故障した際に修理を行いたいと思った時には機器が手元に戻ってくるまで長期間を要しても良い・データが無くなっても良い場合に限定して考えておいた方が良いものです。RAID装置の中のデータを取り出したい・消えたり無くなったりしたら困る・早く問題を解決したい時にはデータ復旧業者に連絡することから始めましょう。
↓LANDISKの修理が必要かもと思った時にはこちらも参照ください。
まとめ・万が一困った時には
RAID6はデータ保存形式が複雑・パリティが二重になっている・トラブルが発生した時には複数台のHDDが同時に壊れていることが多いなど、データ復旧・復元作業が必要となった場合には1.高度な技術力2.深い専門知識3.互換性のある部品の調達と交換4.クリーンルームなど専用環境下での作業に加え、経験値と判断力も必須となるものです。RAID6はRAIDのレベルの中でも耐障害性に優れており、安全性の高いシステムではありますが、HDDは消耗品でもあるため、何かしら症状やトラブルが生じた時には機器の電源を切ることから始めた方が良いものです。HDDが複数故障している・壊れかかっている時にRAIDのリビルドをかけてしまうとデータが復旧できないばかりかデータ消失に繋がることもありえます。RAID6を構成しているHDDが故障した時には個人で対応することは難しく、電源の入り切りや再起動など簡単にできることを行うだけでも状態が重篤化してしまうことも多く起こりえるものです。早く安く確実にRAID6の復旧を行いたい・機器を使えるようにしたいと思った時には早い段階でプロのデータ復旧業者の無料相談を利用することが問題解決への近道となります。アドバンスデータ復旧はRAIDのトラブルやNASやサーバーのデータ復旧に対して多くの実績があり安心です。高度な技術力を持って作業を行うからこそ、早い対応と費用を抑えたデータ復旧も可能としています。万が一、困った時には無料相談を利用してみてはいかがでしょうか。