TeraStationやLinkStationを使用していると「E05」というエラーコードおよびエラーメッセージが突然現れることがあります。E05エラーは、TeraStationやLinkStationのシステム全体の停止を示す重大な問題であり、適切な対応をしなければ、データの損失やNASの機能停止に繋がる事もありえます。本記事では、TeraStationやLinkStationに表示されるE05エラーに関する詳しい情報を分かりやすく解説し、原因や症状を理解した上で対処方法についても紹介していきます。エラーが発生した際に慌てず冷静に対応できるよう、ぜひ参考にしてください。
TeraStationやLinkStationに表示されるE05エラーとは?
TeraStationやLinkStationに表示されるE05エラーは「WDT E05 SYSTEM Stopped」とも表示され、システムがハングアップして操作を受け付けなくなる状態を示しています。TeraStationやLinkStationにE05エラーが出た時には主にハードウェアやソフトウェアの異常が原因で発生するものです。ハードウェアの故障には基板や内部コンポーネントの不具合、メモリやストレージの障害が挙げられます。一方、ソフトウェアの異常ではファームウェアの破損、制御プログラムのエラー、またはアップデートの失敗が原因となります。さらに、過熱によるシステム保護や電源供給の不安定さがE05エラーを発生させるトリガーになる場合もあります。E05エラーはTeraStationやLinkStationの正常な動作を妨げる重大なトラブルになることもあるため、データの保護や復旧に向けた迅速な対応が求められるものです。
TeraStationやLinkStationにE05エラーが表示された時に生じる症状例
E05エラーが表示されると、TeraStationやLinkStationは正常に動作しなくなり、以下のような症状が生じることがあります。
- システムが完全に停止する
- データへアクセスができない
- LANポートやネットワークへの接続が無効される
- 異常なLEDランプの挙動が生じる
- 異音が鳴る、または動作音がしなくなる
- 起動プロセスが停止する
- USBデバイスや外部接続機器の反応不良が起きる
- バックアップスケジュールが停止する
- 管理者通知が機能しない
- 複数の接続クライアントで同時に障害が発生する
1.システムが完全に停止する
「E05」や「WDT E05 SYSTEM Stopped」のメッセージが表示された時にはTeraStationやLinkStationの動作が停止してしまいます。この状態では、管理画面、NAS Navigator2へのアクセスや操作が一切行えなくなることが大半で、システムが全く応答しない状態に陥ることもありえます。
※メール通知機能が有効化されている場合にはエラー内容が設定された管理者メールアドレスに送信されることはあります。
2.データへアクセスができない
TeraStationやLinkStationにE05エラーが出た時には、ネットワークドライブとしてマウントされていたフォルダやファイルへのアクセスが突然切断されます。ファイルサーバーとして利用している場合には、共有フォルダにアクセスしようとしてもエラーが表示され、接続が確立できない状態になってしまいます。
3.LANポートやネットワークへの接続が無効される
E05エラーが表示された時にはTeraStationやLinkStationがネットワークに接続されている場合でもLANポートのリンクランプが消灯、または点滅し続ける症状が出ることもあります。他のデバイスからTeraStationやLinkStationのIPアドレスをPingしても応答が返ってこない状態になることもありえます。
4.異常なLEDランプの挙動が生じる
TeraStationやLinkStationにE05エラーが出た時にはNAS前面に配置されているステータスLEDランプが通常とは異なる点灯や点滅を示すこともあります。
・ランプの点滅の仕方例
赤色のランプが点灯または高速点滅する。 |
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ディスクや電源のランプが消灯する。 |
5.異音が鳴る、または動作音がしなくなる
TeraStationやLinkStationにE05エラーが表示された際には内部のハードディスクドライブ(HDD)の回転音が急に止まる、または異常なカチカチ音やジーという音が発生することもありえます。冷却ファンの動作音が途絶える場合もあり、通常の稼働時とは明らかに異なる静音状態になることもあるものです。
6.起動プロセスが停止する
E05エラーが出た時にはTeraStationやLinkStationの電源を再投入しても、通常の起動プロセスが進まない状態になる他、起動画面が表示されないまま、すぐに「E05」エラーが表示されることもあります。
※一部の機種では「Booting System」画面で止まる場合もあります。
7.USBデバイスや外部接続機器の反応不良が起きる
E05エラーが出た時にはTeraStationやLinkStationに接続されているUSB機器(外付けHDDやプリンタなど)が動作しなくなります。また、接続機器が認識されなかった時にはエラーランプが点灯する場合もあります。
8.バックアップスケジュールが停止する
E05エラーが発生した時にはTeraStationやLinkStationで設定したバックアップスケジュールが完全に停止し、予定されたデータ保護が実施されなくなることもありえます。また、データの同期や転送が途中で中断された場合にはデータ破損のリスクが高まるため、注意が必要となります。
9.管理者通知が機能しない
一部のモデルではエラー通知機能が設定されている場合がありますが、TeraStationやLinkStationにE05エラーが表示された時にはシステム全体が停止しているため、管理者にメール通知やエラー報告が届かない事もありえます。
10.複数の接続クライアントで同時に障害が発生する
TeraStationやLinkStationを複数のデバイスで使用している環境でE05等のEから始まるエラーコードが表示された時にはすべてのクライアントデバイスで同時にアクセスエラーが発生することがあります。そのような場合にはファイル共有やネットワークサービスが停止し、業務や作業に大きな支障が出る事態に陥ることもありえます。
↓共有フォルダにアクセスができなくなった時にはこちらの記事もご確認ください。
TeraStationにE05エラーが表示される原因
TeraStationやLinkStationにE05エラーが表示される原因例を挙げていきます。
- ハードウェアの異常
- ソフトウェアの不具合
- RAID構成の問題
- 過熱や冷却機構の問題
- 電源供給の問題
- その他の要因
1.ハードウェアの異常
TeraStationやLinkStation内の重要な部品(CPU、メモリ、マザーボード、ストレージデバイスであるHDDやSSDなど)が正常に動作しない場合にはシステムが停止してE05エラーが表示されることがあります。
・メモリの異常
TeraStationやLinkStation内のRAMモジュールの接触不良が起きた、故障した場合にはシステムが必要な情報を処理できなくなり、E05等のエラーコードが出る事態に繋がることもあります。
・ストレージに障害が発生した
内蔵HDDやSSDが故障してTeraStationやLinkStation内でRAID構成が破損、崩壊することでシステムが起動できなくなった時にはE05エラーが表示されることもありえます。
・電源ユニットの不具合
電源供給が不安定になると、TeraStationやLinkStation全体が正常に動作できなくなり、E05エラーの発生に繋がることがあります。
2.ソフトウェアの不具合
TeraStationやLinkStation内部の制御プログラムやファームウェアが破損した、正常に動作しなくなった時にもE05エラーが発生してしまいます。
・制御プログラムのクラッシュ
システム内部で動作しているソフトウェアが停止し、ハードウェアとの連携が途切れることでTeraStationやLinkStationにE05エラーが発生することもあります。
・ファームウェアの破損
ファームウェア自体が破損した、ファームウェアのアップデート中に中断した、エラーが発生した、正常にファームウェアの更新が完了しなかった時にはTeraStationやLinkStationにアクセスができない、共有フォルダが開かないなどの症状が出る他、E05以外にもE04、E06などのエラーコードが表示される事態に陥ることもありえます。
↓TeraStationにアクセスができない状況でお困りの方はこちらも参照ください。
3.RAID構成の問題
TeraStationやLinkStationではRAIDを使用したデータ保護が標準的に行われていますが、RAID構成に異常が発生するとシステム全体に影響を与え、E05の他、E07、E13、E14、E23、E30などのエラーコードが表示され、バッファローのNASが正常に動作しなくなることもありえます。
・RAIDの再構築の失敗
HDDの交換や故障に伴うRAIDの再構築が完了しない場合には、E05エラーが出てTeraStationやLinkStationのシステムが停止することや全てのデータが失われるトラブルを引き起こすこともあり、注意が必要となります。
・RAIDコントローラの異常
RAIDを制御するハードウェアやソフトウェア、RAIDコントローラが故障するとデータのアクセスが遮断される他、データが消失する事態に直結することもありえます。
4.過熱や冷却機構の問題
TeraStationやLinkStation内部の冷却機構が正常に機能していない場合には過熱防止のためにシステムが自動的に停止する他、E05エラーの発生に繋がることもあります。
・ファンの故障
TeraStationやLinkStation内の冷却ファンが動作していない、または回転数が低下するとシステムが停止してE05などのエラーコードを表示させることがあります。
・ほこりや汚れの蓄積
TeraStationやLinkStation本体の通気口が詰まり、十分な冷却が行えない状態になるとシステムの稼働が止まり、E05エラーを引き起こすこともあります。
5.電源供給の問題
電力の不安定さが原因となり、TeraStationやLinkStationが正しく動作しない状態に陥ることもありえます。
・停電や雷の影響
突発的な停電や電圧変動が原因となって、TeraStationやLinkStation内のシステムが停止する他、内蔵HDDやSSD、基板が故障してE05以外にもE04、E06、E07、E13、E14、E15、E16、E17、E18、E19、E21、E22、E23、E30、EMなどのエラーコードが複数、表示されることがあります。
※停電の後にTeraStationやLinkStationが正常に動作しなくなった際には重篤な障害が発生している事が大半で、慎重な対応が求められるものです。電源の入り切りや再起動、ケーブルの抜き差しなど簡単にできることを行っただけでも機器に致命傷を与え、取り返しのつかない状況に陥ってしまうことも多く起こりえます。TeraStationやLinkStation内のデータが大事・無くなったり取り出しができなくなったりしたら困ると少しでも考えた場合には手を止めてプロのデータ復旧業者の無料相談を利用することを優先しましょう。
・電源コードや接続部の損傷
TeraStationやLinkStationの電源コードや本体の接続部分が損傷、故障したことが原因で、電力が正常に供給されず、E05などのエラーコードの発生に繋がることもありえます。
↓停電後、TeraStationにトラブルが発生した際にはこちらの記事もご確認ください。
6.その他の要因
TeraStationやLinkStationの外部機器の影響や高負荷がかかった場合もE05エラーが表示される原因になることがあります。
・外部デバイスの影響
TeraStationやLinkStationに接続されたUSBデバイスやネットワークの異常がシステムの安定性を損なう事があり、そのような場合にもE05などのエラーコードを生じさせる原因になりえます。
・過負荷状態
TeraStationやLinkStationに同時にアクセスが過剰に行われるとシステムがリソース不足に陥るため、システムの稼働が原因止まり、E05エラーの発生に繋がることがあります。
TeraStationやLinkStationにE05エラーが出た場合の対処方法
TeraStationやLinkStationにE05エラーが生じた際に試せる対処方法を紹介します。
- システムを再起動する
- 温度異常の確認を行う
- ディスクの状態を確認する
- RAID構成を確認する
- ファームウェアを更新する
- 電源周りや環境を確認する
- 復旧業者に相談する
1.システムを再起動する
・手順
- TeraStationやLinkStationの電源を完全に切ります。
- 電源ケーブルを抜き、5分程度待ってから再接続します。
- 再度電源を入れて、正常に起動するか確認します。
・目的
TeraStationやLinkStationに生じた一時的なエラーやソフトウェアの誤動作を解消するため。
※TeraStationやLinkStationにE05エラーが表示された際に内蔵HDDやSSD、重要基板に少しでも損傷がなければ試せる対処方法ではありますが、NASを再起動することで状態が重篤化する、データが消失する事態に直結することも多く、注意が必要となります。E05などのエラーコードが表示されて正常に動作しなくなったTeraStationやLinkStation内のデータが大事、無くなったり取り出しができなくなったりしたら困ると少しでも考えた場合には無理に試さないようにした方が良い対処方法としても挙げられます。
2.温度異常の確認を行う
・手順
- TeraStationやLinkStation本体の通気口や内部がホコリで詰まっていないか確認します。
- 必要に応じて、エアダスターなどで清掃を行います。
- TeraStationやLinkStationを直射日光や高温環境から遠ざけます。
・目的
過熱によるTeraStationやLinkStationの自動停止を防止する。
3.ディスクの状態を確認する
・手順
- TeraStationやLinkStationの筐体を開き、HDDやSSDがしっかり接続されているかを確認します。
- 別のNASやPCにHDDを接続して、認識されるかを確認します。
- エラーが出ているHDDやSSDを交換する場合にはRAID構成を再構築します。
※TeraStationやLinkStationにEから始まるエラーコードが表示され、正常に動作しなくなった場合にはデータが入っているHDDやSSDが物理的、機械的に故障していることがほとんどです。そんな時に筐体からディスクを取り外す、他のNASやパソコンに接続し直すだけで状態が悪化する、部品の損傷箇所が増える、ディスクの故障の具合が悪化する他、データが意図しない形で上書きされてしまうことも多く起こりえるものです。TeraStationやLinkStation内のデータを失いたくない方は無理にディスクの状態確認を行うことは避けて、専門家に相談することを優先しましょう。
4.RAID構成を確認する
・手順
- 管理画面、NAS Navigator2にアクセスできる場合にはRAIDの状態を確認します。
- RAIDの再構築が必要な場合は、指示に従って再構築を行います。
・目的
TeraStationやLinkStationに生じたRAID障害がE05エラーの原因である場合に対応するため。
※TeraStationやLinkStationにE05エラーが出た時には管理画面にも入れないことも多く、注意が必要となります。
※TeraStationやLinkStation内で特定のディスクが故障した際にRAIDの再構築を実施すると複数のディスクが取り返しのつかないくらい壊れてしまうことが大半です。TeraStationやLinkStation内のデータが大事、無くなったり取り出しができなくなったりしたら困ると少しでも考えた場合にはRAIDの再構築は実施しないようにした方が良いものです。
5.ファームウェアを更新する
・手順
- バッファローのホームページから最新のファームウェアをダウンロードします。
- 指示に従ってアップデートを実行します。
※TeraStationやLinkStationにE05など、Eから始まるエラーコードが表示された際にファームウェアのアップデートを行うと更新作業が途中で止まる、失敗することが多いものです。ファームウェアのアップデートが正常に完了しなかった時にはデータが消失する、意図しない形で上書きされることも多く、注意も必要となります。TeraStationやLinkStationにエラーコードが出て正常に動作しなくなった際にデータを失いたくない方は安易にファームウェアのアップデート操作は進めないようにした方が良いものです。
6.電源周りや環境を確認する
・電源周りを確認する方法
- 電源ケーブルを交換してみる。
- 他の電源コンセントに接続してみる。
・目的
TeraStationやLinkStationへの電力供給の不安定さが原因の場合に解決を図るため。
・ネットワーク環境を確認する方法
- TeraStationやLinkStationに接続しているLANケーブルやルーターを確認します。
- ケーブルの交換やポートの変更を試して、ネットワークが正常か確認します。
・目的
ネットワーク障害によってTeraStationやLinkStationのシステムが停止した可能性を排除するため。
7.復旧業者に相談する
TeraStationやLinkStationにE05などのエラーコードが出て、NASが正常に動作しなくなった場合に機器内のデータが大事・無くなったり取り出しができなくなったりしたら困ると少しでも考えた場合にはデータ復旧業者の無料相談を利用することが問題解決への近道となります。TeraStationやLinkStationにトラブルが生じた場合には障害の種類(論理障害・物理障害、もしくはその両方)や障害の程度(軽度・中度・重度)や故障箇所の特定を正しく行った上で適切に対応を行う必要があります。しかしながら、障害の種類や程度、故障箇所を特定するには深い専門知識や高度な技術力、経験値も必須となることから個人で判別することは難しいものです。TeraStationやLinkStationにE05などのエラーコードが表示されて、NASにアクセスができない・機器本体が起動しない・共有フォルダに繋がらない・筐体のランプが赤色で点灯、点滅するような症状が出た際に早く安く確実にTeraStationやLinkStationからデータを取り出したいと少しでも考えた場合にはデータ復旧業者に連絡することを優先しましょう。
・データ復旧業者の選び方
TeraStationやLinkStationにE05などのエラーコードやエラーメッセージが表示されて、NASが正常に動作しなくなった時には慌ててしまうことも多いものです。少しでも困ったり不安に感じたりした際にはデータ復旧業者の無料相談を利用しましょう。どこの復旧会社に相談したら良いのか悩んだ時には下記のような点を確認すると選択がスムーズになります。
- 高度な技術力を持っている(独自技術やAI技術の有無)
- 復旧、修理に要するスピードや対応が早い
- 料金プランや復旧費用例がホームページに記載されている
- クリーンルームなど専用環境下で修理・復旧作業を行っている
- 情報の守秘義務・セキュリティ管理が万全
- 復旧実績・復旧事例の有無
アドバンスデータ復旧は1から6の項目、全てを満たしているおすすめのデータ復旧業者です。独自技術やAI技術を持っており、高度な技術力で復旧・修理作業を行うことから、迅速な対応と低価格でのデータ復旧サービスを実現しています。TeraStationやLinkStationなどのNASやRAIDサーバー、外付けハードディスク、SSD、パソコン、USBメモリ、SDカード、ビデオカメラ、ドライブレコーダーなど様々な機種に対して復旧実績も多くあり、安心です。
E05エラーと同時に表示される事が多いエラーコードは
TeraStationやLinkStationにE05エラーが出た際には同時に下記のようなエラーコードが表示されることも多く、注意が必要となります。
- E07:ハードディスクエラー
- E11:ファン異常
- E12:温度異常
- E13:RAIDエラー
- E16:ハードディスク認識エラー
- E30:RAIDアレイからのHDD除外
- E04:システムエラー
- E22:ディスクマウントの失敗
1.E07:ハードディスクエラー
内容:HDDが正しく認識されていない、または物理的な障害が発生している場合に表示されます。
関連性:HDDの障害がRAID構成に影響し、システム全体の停止(E05)に至ることがあります。
2.E11:ファン異常
内容:冷却ファンが停止している、または回転数が異常な状態を示しています。
関連性:冷却不足により機器本体が過熱してTeraStationやLinkStationが停止した際にはE05エラーが発生することがあります。
3.E12:温度異常
内容:システム内部の温度が設定された許容範囲を超えています。
関連性:過熱が進むとTeraStationやLinkStation内のシステムが自動的に停止してE05エラーと共にE12が表示される場合があります。
4.E13:RAIDエラー
内容:RAID構成に障害が発生し、正常な動作が行えない状態です。
関連性:RAIDの問題がTeraStationやLinkStationのシステム停止を引き起こし、E05エラーに発展することがあります。
5.E16:ハードディスク認識エラー
内容:RAIDに含まれるべきHDDが認識されていない、または脱落しています。
関連性:RAIDアレイが不完全になり、TeraStationやLinkStationにE05と同時にE16が表示される場合があります。
6.E30:RAIDアレイからのHDD除外
内容:特定のHDDがエラーによりRAIDアレイから外されました。
関連性:TeraStationやLinkStationでRAIDアレイが不安定になり、システム停止(E05)が引き起こされることがあります。
7.E04:システムエラー
内容:ファームウェアやシステムにエラーが生じている。カーネル・ソフトウェアをロードできません。
関連性:プログラムのクラッシュやファームウェアの破損が生じた場合にはE05エラーに併せてE04が表示されることがあります。
8.E22:ディスクマウントの失敗
内容:特定のHDDが正しくマウントされない場合に表示されます。
関連性:TeraStationやLinkStationのシステム全体の動作に影響を与え、E05と同時にE22エラーが表示される場合があります。
※上記で紹介したエラーコード別の対処方法は下記からもご確認いただけます。
E07:ハードディスクエラー |
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E11:ファン異常 |
E12:温度異常 |
E13:RAIDエラー |
E16:ハードディスク認識エラー |
E30:RAIDアレイからのHDD除外 |
E04:システムエラー |
E22:ディスクマウントの失敗 |
TeraStationでのエラーコードの表示順について
TeraStationの液晶ディスプレイは複数のエラーが発生している場合にそれらを順番に見ることができる仕様になっています。DISPLAYボタンを押すことでエラーコードを手動で切り替えでき、すべてのエラーを確認することが可能となります。
※確認ポイント
・エラーコードを記録する
TeraStationのディスプレイに表示されるすべてのエラーコードをメモしておくことで、問題解決の手助けになります。
・優先度の高いエラーから確認する
複数のエラーコードが表示された場合、まずはハードウェア関連のエラー(例:E07、E13、E14、E15、E16、E17、E18、E19、E21、E22、E23、E30、EMなど)から確認することが推奨されます。
これらのエラーコードがE05エラーと同時に表示されることで、システム停止の原因を特定しやすくなるものです。
↓TeraStationやLinkStationにエラーコードやエラーメッセージが表示された場合にはこちらの記事もご確認ください。
TeraStationやLinkStationにE05エラーが出た時にやってはいけないこと
E05エラーはシステム停止を示す重大なエラーの1つです。対処を誤るとTeraStationやLinkStationからデータが損失する、機器の損傷に繋がる事もありえます。以下ではTeraStationやLinkStationにE05エラーが発生した際に避けるべき行動を詳しく解説していきます。
- 電源を何度もオンオフする
- 故障したHDDを取り外す
- ファームウェアの更新をすぐに行う
- 直接操作してデータの復旧を試みる
- デバイスを分解する
- 冷却問題を放置する
- 操作を続ける
- RAIDの再構築を急ぐ
- エラーの内容を確認せずに作業を進める
- 自己判断のみで解決しようとする
1.電源を何度もオンオフする
TeraStationやLinkStationにE05エラーが発生した際には慌てて電源を何度もオンオフして再起動を試みたくなるかもしれません。しかしながら、これらを繰り返すとハードディスクやRAID構成に大きな負荷がかかり、さらなる障害を引き起こす事も多く起こりえるものです。また、HDDが完全に停止していない状態で再起動を試みると、データが破損するリスクも高まります。特にRAIDアレイを使用している場合に各ディスクの状態が同期されていないまま再起動を行うと、RAID情報が壊れて全てのデータが失われる事態に直結することもありえます。
2.故障したHDDを取り外す
TeraStationやLinkStationにE05エラーが出てHDDが物理的に故障していると判断した場合でも、システムの停止中にHDDを無計画に取り外すのは危険な行為となります。TeraStationやLinkStationでは複数のディスクを使ってRAIDを構築していることが大半で、HDDを抜き差しするとRAIDアレイが再構築を開始し、不完全な状態でデータが保存される、意図しない形で上書きされることもありえます。また、HDDスロットや接続部に過度な物理的負荷がかかると、他の正常なディスクにも影響を与える事も多いものです。
3.ファームウェアの更新をすぐに行う
TeraStationやLinkStationにE05エラー出た際にトラブル発生の原因がソフトウェアの問題だと考え、ファームウェアを更新しようとすることもあるでしょう。しかしながら、TeraStationやLinkStationにEから始まるエラーコードが表示された時には内蔵HDDやSSD、重要基板が物理的、機械的に故障していることが大半で安易にファームウェアの更新を行うと、システムが完全に起動不能になるリスクが高まります。
4.直接操作してデータの復旧を試みる
E05などのエラーが出たNASからデータを直接コピーしたり、外部ソフトウェアを使用して復旧を試みたりする行為は非常に危険です。TeraStationやLinkStationは複数のディスクを使ってRAIDを構築していることが大半で、不適切な操作によりRAID情報が上書きされ、データの復元が不可能になる場合も多いものです。また、復旧ソフトウェアを使用することで、データの破損がさらに進行する事もありえます。
↓TeraStationからデータを取り出したい・復旧したいと考えた場合にはこちらも参照ください。
5.デバイスを分解する
E05エラーが発生した際に、自力で内部を確認しようとしてTeraStationやLinkStationおよび、内蔵HDDやSSDを分解することは避けましょう。分解作業はメーカー修理の保証対象外となる他、さらに故障箇所を悪化させるリスクが高まります。静電気によるダメージも考えられ、問題が深刻化することが多々あります。
※TeraStationやLinkStation、内蔵HDD、SSD、基板などは精密機器です。Eから始まるエラーコードが出てNASが正常に動作しなくなった際に早く安く確実にデータの取り出しや修理を行うにはクリーンルームなど専用環境下で、深い専門知識や高度な技術力、経験値を持った技術員が作業を実施する必要が出てきます。人間の手術を専門の手術室で専門の医師が行うのと同じイメージです。個人でTeraStationやLinkStation、内蔵ディスクを開封・分解する他、出張修理業者やクリーンルームが無い会社で修理・データ復旧作業を行うことは状態を悪化させるだけでなく、大事なデータが消失する危険性が急激に高まる行為となるため、やめた方が良いものです。
6.冷却問題を放置する
TeraStationやLinkStationに表示されるE05エラーの原因が過熱である場合に冷却問題を放置すると内部コンポーネントがさらに損傷することがあります。冷却ファンが正常に動作していない場合や通気口が詰まっている時には、システム内部の温度が許容範囲を超え、HDDや基板に致命傷を与えることもあるものです。
7.操作を続ける
TeraStationやLinkStationにE05エラーが発生した後も作業を続行することは、データ損失のリスクを大幅に高めます。E05エラーが発生しているということは、システムがすでに不安定な状態であることを示しているものです。この状態で新たなデータの読み書きを行おうとすると、既存のデータが破損したり、HDDにさらなる負荷がかかったり、データが意図しない形で上書きされてしまうこともありえます。
8.RAIDの再構築を急ぐ
TeraStationやLinkStationにE05などのエラーコードが出て、NASにアクセスができない、起動しないなどのトラブルが発生した際にRAIDアレイが損傷していると判断して、焦ってRAIDの再構築作業を始めるのは非常に危険な行為となります。不完全な状態でRAIDの再構築を行うと、正しいデータが全て失われる事態に直結することもありえます。特に、RAID情報が正常に保存されていない場合や複数のHDDに問題がある時には、再構築により復旧が不可能になることもあるため、TeraStationやLinkStation内のデータが大事、無くなったり取り出しができなくなったりしたら困ると少しでも考えた場合にはディスクの交換後、自動的に実施されるRAIDの再構築の他、自発的に再構築を行うことは止めた方が良いものです。
9.エラーの内容を確認せずに作業を進める
TeraStationやLinkStationにアクセスができない、NASが起動しない、共有フォルダに繋がらない、管理画面に入れないなどの症状が出た際にはE05以外のエラーが併発していることも多いものです。それらを見逃してしまうと問題が解決しないばかりか、さらに複雑化する恐れが出てきます。エラー内容をしっかり確認せずに次の操作を進めると、本来の原因を特定するのが困難になることもありえます。
10.自己判断のみで解決しようとする
TeraStationやLinkStationに表示されるE05エラーはシステム停止を示す重大なエラーの1つであり、原因が複数絡み合っている場合が多いものです。専門的な知識が不足したまま自己判断で操作を続けると、取り返しのつかない状況に陥ってしまうこともありえます。誤った操作がデータ損失を引き起こすことも多いため、TeraStationやLinkStation内のデータを失いたくない方は無理に作業や操作を進めて後悔する前にプロのデータ復旧業者の無料相談を利用することを優先しましょう。
まとめ・万が一、困った時には
TeraStationやLinkStationにE05エラーが表示された時には、誤った対応を避けることが重要となります。電源の入り切りや再起動、ケーブルの抜き差しなど簡単にできることを試しただけでも機器に致命傷を与え、後悔する結果に直結してしまうこともありえます。Eから始まるエラーコードがTeraStationやLinkStationに出て正常に動作しなくなった際にNAS内のデータが大事・無くなったり取り出しができなくなったりしたら困ると少しでも考えた場合には手を止めてプロのデータ復旧業者の無料相談を利用することを優先しましょう。アドバンスデータ復旧はTeraStationやLinkStationに生じる様々なトラブルに対して多くの復旧実績もあり、安心です。