外付けハードディスクの文字化けを解決!すぐにできる対処法

外付けハードディスクの文字化けを解決!すぐにできる対処法 外付けハードディスクの文字化けを解決!すぐにできる対処法

外付けハードディスク(HDD)をパソコンに接続した際に、ファイル名やフォルダ名が意味不明な記号や文字に変わってしまうことがあります。このように文字化けが発生すると、データにアクセスできなくなったり、フォルダの中身が見えなくなったりして、HDDに保存しているデータが使用できない状態に陥ることが多く、慌ててしまうことも多いものです。
文字化けは、OS間の互換性の問題、ファイルシステムの破損、HDDの物理的な故障など、さまざまな要因によって発生することがありますが、HDDに文字化けが生じた場合でも適切な診断を行い、正しい方法で対処することでデータを復旧できる可能性が高まります。本記事では、外付けハードディスクの文字化けを解決するための方法を詳しく解説していきます。

HDDに保存しているファイルやフォルダが文字化けするとどうなる?


外付けハードディスクに保存しているファイルやフォルダの名前が、意図しない記号や異常な文字列に変わってしまう現象が発生することがあります。
ハードディスク内のデータが文字化けすると、以下のような症状がよく見られます。

・HDD内のデータが文字化けした時に出る主な症状例

ファイル名やフォルダ名が「ーーEH」のような記号に変わる
ファイル名やフォルダ名が「????」や「!@#」のように表示される
ファイルが開けず、「破損しています」などのエラーメッセージが表示される
フォルダやファイルが開けない、データにアクセスできない
フォルダの中身が見えなくなり、HDD内のデータが使用できない

上記のような問題が発生しても、適切な方法で対処すれば改善できる・データを復旧できる可能性があります。
しかしながら、フォルダやファイルが開けない場合には、ファイルシステムが破損しているか、HDD自体が物理的・機械的に故障している可能性が高いため、慎重な対応が求められるものです。

↓外付けHDDなどの外部デバイスをPCで使用中にエラーメッセージが表示された時にはこちらも参照ください。エラーの詳細やエラーが出た時の注意点も紹介しています。

外付けHDDの文字化けを解決する7つの方法


HDDに保存しているファイルやフォルダ名が文字化けした場合に試せる効果的な7つの方法を詳しく解説していきます。

  1. 文字コードを変更する
  2. 別のパソコンやOSで開く
  3. エラーチェックを実行する
  4. データ復旧ソフトを試す
  5. 文字化けしたデータを別の場所にコピーする
  6. 文字化けしたファイル名を手動で修正する
  7. データ復旧業者に相談する

1.文字コードを変更する

HDD内で文字化けが発生しているファイルの文字コードが、使用しているOSと異なる場合、適切なエンコーディングを選択して開くことで、元の状態に戻すことができる可能性があります。

  1. Windowsで文字コードを変更してHDDの文字化けトラブルを解消する方法
  2. Macで文字コードを変更してHDDの文字化けトラブルを解消する方法

1.Windowsで文字コードを変更してHDDの文字化けトラブルを解消する方法

・メモ帳(Notepad)を使用する方法

  1. 文字化けしたファイルを右クリックし、「プログラムから開く」を選択
  2. メモ帳(Notepad)を選択
  3. 「ファイル」→「名前を付けて保存」をクリック
  4. 「エンコード」の項目を「UTF-8」や「Shift-JIS」に変更して保存
  5. 再度開いて文字化けが解消されているか確認する

・Notepad++を使用する方法

  1. Notepad++を開く
  2. 「エンコーディング」メニューから「UTF-8」「Shift-JIS」などを切り替えて表示を確認する

2.Macで文字コードを変更してHDDの文字化けトラブルを解消する方法

・TextEditを使用する方法

  1. 文字化けしたファイルを開く
  2. 「フォーマット」→「エンコーディングを変更」を選択
  3. 「UTF-8」「Shift-JIS」などを選び、変更を適用

※外付けHDD内で1つのファイルやフォルダが文字化けしているような時には上記の方法を試すことで問題が解決できることもありますが、複数のファイルやフォルダが文字化けしている時にはHDD自体が物理的・機械的に故障していることが大半で慎重な対応が求められます。HDDに対して、操作を行う・データのコピーや移動、ファイルやフォルダの新規作成などを行うだけでも故障具合が悪化する、ファイルシステムの損傷が進む、データが意図しない形で上書きされるなど、取り返しのつかない状況に陥ってしまうことも多く起こりえるものです。HDDで文字化けしたデータが大事・無くなったり取り出しができなくなったりしたら困ると少しでも考えた場合には手を止めてプロのデータ復旧業者の無料相談を利用することを優先しましょう。相談してから作業を進めても遅くはないものです。

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2.別のパソコンやOSで開く

HDDに保存したデータはWindowsで開くと文字化けするものの、Macでは正常に表示される、またはその逆のケースが発生することもありえます。1つの外付けHDDを違う環境(WindowsとMac)で使用することがあれば、別のOSのパソコンを使用してファイルを開くと、正常に表示される可能性があります。

・別のOSのパソコンを使って外付けHDDの文字化けを解消する方法

  1. Windows→Macに接続し直す
  2. Mac→Windows に接続し直す
  3. Linuxを使用して開く(Linuxは文字コードの扱いが柔軟)

※普段から、1つのOS(Windowsもしくは、Mac)でしか外付けHDDを使っていない場合には上記方法を実施しても問題は解決できないものです。
※また、複数のパソコンに外付けHDDを接続し直す事で状態が悪化する・データが意図しない形で上書きされる・故障具合が重篤化することもありえます。文字化けトラブルが発生した際にHDDからデータを失いたくない方は無理に複数のパソコンに接続することは避けた方が良いものです。

3.エラーチェックを実行する

ファイルシステムのエラーが原因でHDDに文字化けが生じている場合には、ディスクチェックツールを使って修復を試みる方法も自分で試せる対処方法として挙げられます。

・Windowsのパソコンでエラーチェックを実行し、HDDの文字化けを修復する手順

  1. エクスプローラーでHDDを右クリックし、「プロパティ」を開く
  2. 「ツール」タブを開き、「エラーチェック」を選択
  3. 「チェック」を実行し、エラーが見つかった場合は修復を実行

※項目3では、コマンドプロンプトで以下のコマンドを実行する方法も試せます。
chkdsk X: /f /r
(Xは対象のドライブレターになります。)

・Macでエラーチェックを実行し、HDDの文字化けを解消する手順

  1. ディスクユーティリティを開く
  2. 問題のある外付けHDDを選択
  3. 「First Aid」を実行し、修復を試みる

※しかしながら、Windows、Macを問わず、エラーチェックを実施するとHDDに多大な負荷がかかり、ファイルシステムの修復やデータの復旧ができないばかりか状態が重篤化する、取り返しのつかないくらいHDDが故障してしまうことも多く起こりえるものです。文字化けしたデータを失いたくない方は無理に作業を進めることは止めておきましょう。

4.データ復旧ソフトを試す

HDD内のファイルやフォルダが文字化けした際にデータが消えても良い・失敗しても構わない場合にはデータ復旧ソフトを使う方法も選択肢の1つに挙がってきます。

・データ復旧ソフトの機能でHDDの文字化けを修復する方法例

  1. HDDに対応したデータ復旧ソフトを探す
  2. データ復旧ソフトをパソコンにインストールする
  3. 外付けHDDをパソコンに接続する
  4. データ復旧ソフトの画面指示に従ってスキャンを行う
  5. 復旧したいファイルが出れば選択し、復旧ボタンを押す
  6. 復旧作業完了

・文字化けが起きたHDDに対してデータ復旧ソフトを使う際の注意点

HDD内のデータが文字化けした時点で機器が物理的・機械的に故障していることが大半で、データ復旧ソフトの機能自体が使えない事が多い。
文字化けが生じたHDDに対してデータ復旧ソフトの機能、スキャンをかけることで状況が重篤化する・データが意図しない形で上書きされることも多く起こりえる。
データ復旧ソフトはHDDに軽度の論理障害が発生している時にしか使えない。
データ復旧ソフトの機能を試すことでデータの復旧やエラーの修復作業の難易度が上がることも多い。

※HDD内のファイルやフォルダが文字化けした際に機器に保存しているデータを失いたくない方はデータ復旧ソフトを使った対処方法は選択肢から外した方が良いものです。どうしてもデータ復旧ソフトを使いたくなった場合にはプロの復旧業者の無料相談を利用してから作業を進めても遅くはありません。

5.文字化けしたデータを別の場所にコピーする

外付けHDDのフォルダ構造が破損している場合には、データを別の場所にコピーすることで読み取り可能に戻ることがあります。しかしながら、複数のファイルやフォルダが同時に文字化けしている時には、下記のような簡単な方法で問題が解決できることは少ないため、データを失いたくない方は他の方法を検討した方が良いものです。

・別の場所にコピーして文字化けしたデータを読み直す方法

  1. 別の外付けHDDまたはUSBメモリに文字化けしたファイルやフォルダをコピーしてみる
  2. 内蔵ストレージに移動させて読み直しを行う
  3. 別のフォルダに移動させてファイル名の表示を確認する

6.文字化けしたファイル名を手動で修正する

ファイル名の情報が破損したことでHDDに文字化けが生じている場合には、手動で修正することでアクセスできるようになることがあります。

・Windowsのパソコンで文字化けしたファイルのエラーを手動で修復する方法

  1. 「コマンドプロンプト(cmd)」を開く
  2. コマンド(dir X:\ /x)を入力して対象のファイルをリストアップする
  3. 文字化けしているファイルの短縮名を確認し、コマンド(ren “短縮名” “新しいファイル名”)でリネームする

※コマンドプロンプトを使ったエラーの修復方法は管理者権限が必須となります。
※コマンドプロンプトを使ったエラーの修復方法はHDDが少しでも物理的・機械的に故障している場合に試すと、状態が重篤化する・部品の故障具合が悪化する・ファイルシステムの損傷箇所が増える・データが意図しない形で上書きされるなど取り返しのつかない状況に陥ってしまうことも多く起こりえるものです。失敗したくない・HDDで文字化けしたデータを失いたくない場合には無理に試さない様に注意しましょう。

7.データ復旧業者に相談する

HDD内のフォルダやファイルが文字化けした・データにアクセスができない・コピーや移動ができない・エラーメッセージが表示されるなどのトラブルが発生した際には、慌ててしまうことも多いものです。少しでも悩んだり困ったりした際にはプロのデータ復旧業者の無料相談を利用することを優先しましょう。
データ復旧の専門業者に相談した場合には深い専門知識と高度な技術力、経験値を持って、外付けHDDに生じた障害の種類(物理障害や論理障害、もしくは、その両方の障害)・障害の程度(軽度、中度、重度)・損傷箇所の特定を行った上で適切な対応が可能となります。
HDDは消耗品の1つでもあり、ある日突然、壊れてしまったり文字化けなどの不具合が起きてしまったりする事が多い機種でもあります。そのまま使い続けようとする・電源の入り切りや再起動を試す、自分でどうにかできないかと操作や作業を安易に進める・パソコンへ抜き差しを繰り返すだけでも復旧作業の難易度が上がり、後悔する結果に直結することも多く起こりえるものです。
HDDに保存しているデータが大事・無くなったり取り出しができなくなったりしたら困ると少しでも考えた場合には、手を止めてプロの復旧業者に相談することから始めましょう。

・データ復旧業者の選び方

HDDのファイルやフォルダが文字化けする等の症状が出た際に早く安く確実にデータを取り出したいと考えた時にはデータ復旧業者選びが重要となります。どこのデータ復旧業者を選べば良いのか悩んだ時には下記の様な項目をチェックしましょう。困らずに済みます。

  1. 高度な技術力を持っている(独自技術やAI技術の有無)
  2. 復旧、修復に要するスピードや対応が早い
  3. 料金プランや復旧費用例がホームページに記載されている
  4. クリーンルームなど専用環境下で復旧・修理作業を行っている
  5. 情報の守秘義務・セキュリティ管理が万全
  6. 復旧実績・復旧事例の有無

アドバンスデータ復旧は1から6の項目、全てを満たしているおすすめのデータ復旧業者です。独自技術やAI技術を持っており、高度な技術力で復旧・修復作業を行う事から、迅速な対応と低価格でのデータ復旧サービスを実現しています。HDDやSSD、パソコン、NAS、RAIDサーバー、USBメモリ、SDカード、CFカード、ビデオカメラ、ドライブレコーダーなど様々な機種に対して復旧実績も多くあり、安心です。

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外付けHDDでファイルやフォルダが文字化けする理由


HDDでデータが文字化けしてしまう原因は下記のようなものが挙げられます。

  1. 文字コードの違いによる影響
  2. ファイルシステムの破損
  3. HDDの経年劣化

1.文字コードの違いによる影響

外付けHDDの文字化けトラブルは、WindowsとMacの文字コードの違いによって引き起こされることがあります。

OS 文字コード例
Windows 「Shift-JIS」「UTF-16」などの文字コードが使用されることが多い
MacやLinux 「UTF-8」が一般的

例えば、Macで作成したファイルをWindowsで開いた時には、文字コードの違いによって文字化けが発生することがあります。また、Windowsで作成したファイルをMacで開くような場合にも、同様の問題が生じることがあります。
このように異なるOS間でHDDを使用する際に文字化けトラブルを回避するには、可能な限り統一された文字コード(UTF-8など)を使用する・エンコーディングの設定を確認することが重要となります。また、ZIP圧縮してからデータを移動することで、文字化けを防ぐことができることも期待できるものです。特に、MacからWindowsへデータを移動する際は、ZIP形式を利用することで文字コードの変換ミスを減らせます。

2.ファイルシステムの破損

外付けHDDは、不適切な取り外しや突然の電源断などによって、ファイルシステムが破損することがあります。これにより、ファイルの管理情報が壊れ、ファイル名やフォルダ名が文字化けすることも多く起こりえるものです。

・ファイルシステムが破損する主な状況

外付けHDDを使用中に突然、パソコンの電源が切れた
「ハードウェアの安全な取り外し」をせずに抜いた
不良セクタが発生し、ファイルシステムが壊れた

ファイルシステムが破損すると、外付けHDD内のファイルやフォルダにアクセスできなくなる・認識しない状態に陥るだけでなく、データそのものが失われる事態に陥ることもありえます。ファイルシステムが損傷した際には修復する必要が出てきますが、安易にエラーチェックや修復ツールを利用すると状態が重篤化することも多く、注意が必要となります。

↓外付けHDDが認識しない状況でお困りの方はこちらも参照ください。

3.HDDの経年劣化


長期間使用した外付けHDDは、不良セクタの増殖やデータの読み書きエラーが発生しやすくなります。これらが原因となり、ファイル情報が破損して、文字化けが生じることも多いものです。

・経年劣化(自然故障)の影響

ディスクの磁気劣化により、データの一部が破損する、失われる
HDDの回転部品やコントローラーの劣化による不具合が出る
アクセス速度が遅くなり、データの読み取りエラーが増加する
HDDが突然、認識しなくなる

HDDの寿命は約3〜5年と言われていますが、使用頻度や使用環境によって1年未満であってもある日突然、HDDが認識しない・文字化けする等のトラブルが発生してしまうことは多く起こりえるものです。

↓HDDの寿命が疑われる時にはこちらの記事もご確認ください。

HDDで文字化けトラブルが発生した時にやってはいけないこと


HDDで文字化けが発生した際にデータを失いたくない方は下記のような事は行わないように注意しましょう。

  1. HDDのフォーマットをすぐに実行する
  2. ファイルやフォルダを無理に開いたり編集したりする
  3. 使用を続ける
  4. HDDの分解や開封を行う
  5. データ復旧ソフトを安易に使用する

1.HDDのフォーマットをすぐに実行する

文字化けしているからといって、すぐにHDDをフォーマットするのは危険な行為になりえます。フォーマットすると、HDDの保存されているデータは全て消える他、復旧作業の難易度が上がる、個人では対処ができない状態に陥ってしまいます。

・誤ったフォーマット対応

Windowsのパソコンで「フォーマットしますか。」のメッセージに従ってフォーマットする
ディスクの管理ツールで新しいパーティションを作成する
HDDを初期化してしまう

※Macでは、「セットしたディスクは、このコンピュータで読み取れないディスクでした。」とエラーメッセージが出ることがあります。フォーマットを促すメッセージであるため、焦ってフォーマットしないように注意しましょう。

↓HDDをフォーマットしてしまってお困りの方はこちら

2.ファイルやフォルダを無理に開いたり編集したりする

文字化けしたファイルやフォルダを無理に開こうとすると、データがさらに破損する可能性があります。

・HDD内のファイルやフォルダが文字化けした時に避けたい行為

文字化けしたファイルやフォルダを無理やり開く、編集を試みる
開かないファイルに対して強制的に関連付けを変更して開こうとする
圧縮ファイルを解凍しようとする(解凍時にデータが壊れる可能性)

3.使用を続ける

HDDに文字化けが発生している状態でそのディスクに対して操作を続けると文字化けしてしまったファイルやフォルダの状態が重篤化する、元のデータが破損して復旧作業が困難になることもありえます。下記のような行動は避けましょう。

・避けたい行為

新しいファイルやフォルダを新規で作成する
文字化けしていないファイルを編集・上書きを行う、データのコピーを試みる
文字化けしたファイルを削除する
HDD内のフォルダ構成を変更する
ディスクの最適化やデフラグを実行する
電源の入り切りや再起動、ケーブルの抜き差しを試す

4.HDDの分解や開封を行う


HDDの物理的な故障を疑って、自分で分解・修理しようとするのは非常に危険な行為になりえます。HDDは精密機器であり、適切な環境で作業しないと、データの復旧が不可能になることもあります。

・避けたい行為

HDDのケースを開けて内部を触る
HDDのヘッドや基板を交換しようとする
強い衝撃を与える(振ったり叩いたりする)

※正常に動作しなくなった・文字化けが生じたHDDから早く安く確実にデータを復旧するには深い専門知識や高度な技術力、経験値を持った技術員がクリーンルームなどの専用環境下で作業を進める必要が出てきます。人間の手術を専用の手術室で専門の医師が行って初めて成功するのと同じイメージです。HDDに保存していたファイルやフォルダが文字化けしていて使えない・データにアクセスができないなどのトラブルが発生した際にディスク内のデータを失いたくない方は自力でHDDの開封や分解を行う他、クリーンルームなど専用環境下で作業ができない出張業者にHDDの修理やデータの復旧作業を依頼するようなことは止めておきましょう。

5.データ復旧ソフトを安易に使用する

インターネット上には、多くのデータ復旧ソフトがありますが、データ復旧ソフトの機能で対応可能になるのは、HDDに限らず、記録媒体に軽度な論理障害が生じている時のみになります。
複数のファイルやフォルダが文字化けしているような状況では、中度以上の論理障害、もしくは物理障害が生じていることが大半で、安易にデータ復旧ソフトの機能、スキャンをかけるだけで状態が悪化する・データが意図しない形で上書きされる・部品の損傷具合が重篤化する・故障箇所が増えることも多く起こりえるものです。
HDD内のデータが大事・無くなったり取り出しができなくなったりしたら困ると少しでも考えた場合にはデータ復旧ソフトを使う方法は選択肢から外しておきましょう。

↓外付けHDDからデータを復旧したいと考えた場合にはこちらも参照ください。

文字化けを防ぐためにできること


HDDでデータが文字化けする症状は、事前の対策を講じることで防ぐことが期待できるものです。ここでは、文字化けを未然に防ぐための具体的な方法を紹介します。

  1. ファイル名に特殊文字を使用しない
  2. ファイルシステムの互換性を確保する
  3. 文字コードを統一する
  4. 機器の取り扱いに注意する
  5. 定期的なバックアップを行う
  6. 文字化けしやすい状況を回避する

1.ファイル名に特殊文字を使用しない

WindowsやMacなど複数のパソコン間でデータをやり取りする・外付けHDDを接続する場合には、OSごとに使用可能な文字の違いが原因で、文字化けが生じることもありえます。そのため、下記の様な対策が有効な手段になりえます。

・具体的な対処方法

  1. 文字化けに繋がる文字を使わない。(例:: \/:*?”<>|)
  2. OSごとの制約を考慮して、半角英数字と「_(アンダースコア)」を活用する。
  3. 長すぎるファイル名は避ける。

2.ファイルシステムの互換性を確保する

異なるOS間でHDDを使用する場合には、適切なファイルシステムを選択することが重要となります。

ファイルシステム 概要 互換性
NTFS Windows向け。Macでは読み取り専用 Windows / 一部Mac
exFAT 大容量ファイル対応、互換性が高い Windows / Mac / Linux
FAT32 互換性は高いものの、4GB以上のファイルは扱えない ほぼすべてのOS

WindowsとMacの両方でHDDなどの外部デバイスを利用する際には、exFAT 形式でフォーマットするのがおすすめです。

3.文字コードを統一する

HDDやUSBメモリ、SSD等のデバイス内のデータが文字化けする大きな要因の一つに文字コードの違いがあります。OSやソフトウェアによってデフォルトの文字コードが異なるため、以下の対策を実施しましょう。

  1. UTF-8で保存する
  2. WindowsのパソコンではShift-JISを避ける
  3. MacからWindowsにデータを移動する・接続し直す際はZIP圧縮を活用する

1.UTF-8で保存する

ほぼすべてのOSで互換性があるため、UTF-8でのデータ保存が推奨されるものです。

2.WindowsのパソコンではShift-JISを避ける

古いソフトではShift-JISが使われることがありますが、他の環境で開くとデータが文字化けしやすい傾向にあります。

3.MacからWindowsにデータを移動する・接続し直す際はZIP圧縮を活用する

ZIPファイル内のファイル名は一定のエンコーディングで維持されるため、文字化けが発生しにくいものです。

4.機器の取り扱いに注意する

外付けHDDの取り扱いが不適切な場合には、ファイルシステムが破損し、文字化けや認識不良が発生する可能性があります。HDDに保存しているデータを失いたくない方は下記のような行動を心がけましょう。

  1. 「ハードウェアの安全な取り外し」を実行する
  2. 電源障害を防ぐ
  3. HDDを物理的な衝撃から守る

1.「ハードウェアの安全な取り外し」を実行する

外付けHDDに限らず、ポータブルのSSD、USBメモリ、SDカード等の外部デバイスをパソコンから突然、取り外すとファイルシステムが破損することが多いため、ハードウェアの安全な取り外しを行い、接続を解除しましょう。

2.電源障害を防ぐ

停電や電源の急な遮断により、パソコンや接続している外付けHDD、NASなどに保存しているデータが破損する、文字化けすることがあるため、UPS(無停電電源装置)を導入することも有効な手段になりえます。

3.HDDを物理的な衝撃から守る

HDDは振動や落下によって故障することが多い機器の1つです。万が一、落下させた後にHDDが認識しなくなった、読み込みができなくなった際には使用を止めることが最重要となります。電源の入り切りや再起動を行う、通電し続けるだけでも全てのデータが失われる危険性が高まります。

↓HDDを落下させてしまった時にはこちらの記事もご確認ください。

5.定期的なバックアップを行う

文字化けだけでなく、データ損失全般のリスクを軽減するためには、定期的にバックアップを取る事も重要となります。

・データのバックアップ方法

クラウドストレージを活用してデータのバックアップを取る(Google Drive, Dropbox, OneDriveなど)
別のHDDやSSDにバックアップを作成する
NASにデータを保存する際にはRAID構成を活用する(RAID1, RAID5、RAID10など)

6.文字化けしやすい状況を回避する

HDDに保存しているデータの文字化けを防ぐには、下記のような方法も有効な手段になりえます。

  1. データをコピーする際には、OSの標準機能を使用する
  2. OSのアップデートを定期的に行う
  3. 日本語でファイル名やフォルダ名を作成しない

1.データをコピーする際には、OSの標準機能を使用する

ソフトを使ってファイルやファイルをコピーした場合には意図せず、文字コードが変わる・文字化けすることがあるため、手動でコピー、OSの標準機能を使った方が良いものです。

2.OSのアップデートを定期的に行う

OSのアップデートを行うことで、セキュリティ強化、バグ修正、パフォーマンス向上が期待できます。最新機能の追加や互換性の改善により、システムの安定性が向上する他、HDDが文字化けするなどのトラブルを抑制できることもあります。

3.日本語でファイル名やフォルダ名を作成しない

ファイル名やフォルダ名は可能であれば、英語名にすることでデータが文字化けするトラブルを回避できることもあります。

主要HDDメーカーと代表的な型番一覧


HDDの文字化けは、特定のメーカーや型番に限らず、さまざまな製品で発生する可能性があります。以下に、主要なHDDメーカーとその代表的な型番をまとめました。

主要HDDメーカーと型番

メーカー 代表的な型番 特徴・用途
Western Digital (WD) WD Blue, WD Black, WD Red, WD Purple, WD Gold, My Passport, My Book WD Blueは一般用、WD Blackは高性能モデル、WD RedはNAS向け、WD Purpleは監視カメラ用、WD Goldはエンタープライズ向け。My PassportやMy Bookは外付けHDD。
Seagate BarraCuda, FireCuda, IronWolf, SkyHawk, Exos, Expansion, Backup Plus BarraCudaはデスクトップ用、FireCudaはゲーミング向け、IronWolfはNAS用途、SkyHawkは監視カメラ用、Exosはエンタープライズ向け。ExpansionやBackup Plusは外付けHDD。
Toshiba Canvio Basics, Canvio Advance, Canvio Premium, MDシリーズ, MNシリーズ, MGシリーズ, X300, N300 Canvioシリーズは外付けHDD。MDシリーズは一般向け、MNシリーズはNAS用途、MGシリーズはエンタープライズ対象、X300はゲーミング向け、N300はNAS用途。
HGST (旧日立) Ultrastar, Deskstar, Touro, G-Technology G-Drive Ultrastarはエンタープライズ用、Deskstarはデスクトップ向け、Touroは外付けHDD、G-Driveはクリエイター向けの高性能外付けHDD。
Samsung Samsung Portable SSD T7, T5, X5, Samsung Spinpoint T7, T5, X5はポータブルSSD。Spinpointは過去のHDDシリーズ。現在はHDD市場から撤退。
Buffalo HD-ADU3, HD-PCFU3, HD-PNFU3, HD-LCU3, MiniStation, DriveStation MiniStationはポータブルHDD、DriveStationは据え置き型外付けHDD。
I-O DATA HDPX-UTA, HDCZ-UT, HDCL-UT, HDL2-AAX, HDL4-XA 外付けHDDやNAS(HDLシリーズ)を展開。
LaCie (Seagate傘下) Rugged, d2, 2big, 5big, Mobile Drive Ruggedシリーズは耐衝撃性に優れた外付けHDD。d2はプロ向けの外付けHDD。
ADATA HD710, HD830, HV620, HD330 HD710やHD830は耐衝撃・防水対応のHDD。HV620やHD330は一般向けの外付けHDD。
Transcend StoreJet 25M3, StoreJet 25H3, StoreJet 35T3 StoreJetシリーズは耐衝撃性能の高いポータブルHDD。
SanDisk (WD傘下) Extreme Portable SSD, G-Drive ポータブルSSDが主力。G-Driveはクリエイター向け。
Verbatim Store ‘n’ Go, Acclaim, Titan XS ポータブルHDDシリーズが中心。
QNAP TRシリーズ, TLシリーズ ポータブルHDDエンクロージャーやRAIDストレージを展開。
Synology Synology NAS HDD, Expansion Unit RX NAS専用HDDや拡張ユニットを販売。

上記は一例になります。アドバンスデータ復旧ではHDDのメーカー、型番を問わず、データ復旧対応が可能です。

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まとめ・万が一、困った時には

外付けHDD内のファイルやフォルダが文字化けした際には、ディスク内のデータが使用できない状態に陥るため、慌ててしまうことも多いものです。HDDにトラブルが発生した時には焦って電源の入り切りや再起動、ケーブルの抜き差しなどを行いがちですが、機器に致命傷を与える・データが意図しない形で上書きされることも多く起こりえるため、データを失いたくない方は手を止めることから始めましょう。通電し続ける・無理に操作を続けるだけでも、データの損傷が進み、取り返しのつかない状況に陥ってしまうこともありえます。HDDに保存していたファイルやフォルダが文字化けした場合に早く安く確実にデータを取り出したい・使えるように戻したいと考えた場合にはプロのデータ復旧業者の無料相談を利用することを優先しましょう。アドバンスデータ復旧は独自技術やAI技術を持っており、高度な技術力で復旧・修復作業を行うことから迅速な対応と低価格でのデータ復旧サービスを実現しています。HDDやSSD、パソコン、NASやRAIDサーバー、SDカード、CFカード、USBメモリ、ビデオカメラ、ドライブレコーダーなど様々な機種に対して復旧実績も多くあり、安心です。

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